【企業とコールセンター⑰】テキストマイニングとは?分析の流れや活用例を解説
音声認識やSNSの普及により、多くの情報をテキストで収集することができるようになりました。しかし、文章のままだと分析が困難なため、テキストの分析を行うテキストマイニングの需要が拡大しています。日本語は解析が難しい言語とされてきましたが、ツールの発達により、解析・分析が容易となったことも需要拡大の大きな要因となっています。 本記事では、テキストマイニングの代表的な分析手法や活用例について解説します。
テキストマイニングとは
テキストマイニングとは、大量のテキスト情報の中から様々な有益な言葉や情報を発掘することができる技術です。
SNSやアンケートなどのデータを一箇所に集めて分析することで、人の目では確認しきれない一定の法則を見つけたり、企業のマーケティング活動に有益な情報を獲得したりすることが可能です。
音声認識やAI技術の発展に伴い、大量のテキストデータを収集・分析することができるようになったため、テキストマイニングも注目されています。
テキストマイニングの目的
テキストマイニングの一番の目的は、製品やサービスに対する消費者のニーズを発見することです。
インターネットに誰でも手軽にアクセスできる昨今では、SNSや口コミサイトによる情報の拡散スピードも昔とは比較になりません。いい評判はもちろんですが、企業ブランドやイメージを損ねるような悪評が、気づかぬうちに拡散してしまうリスクもあります。消費者の声から不測の事態をいち早く察知し、適切な予防処置や対応施策を行うためにも、テキストマイニングは有効に活用することができます。 SNSや顧客からの問い合わせ、アンケートなどの様々なツールからデータの抽出ができるため、特性に応じた分析が可能です。
テキストマイニングの活用例
では、テキストマイニングは現在どのような場面で活用されているのでしょうか。活用例をご紹介します。
顧客の声の分析
顧客からの問い合わせが多いワード解析し、どのツールからの問い合わせか・ウェブサイトのFAQに掲載されているか、などについて分析することができます。それにより、説明書の表記を見直したり、webサイトのFAQから自己解決を促すなどの対策を講じることで、問い合わせ件数の減少につなげることができます。
また、顧客アンケートや商品レビューの自由記述欄のテキストを分析することもできるため、商品開発やコールセンターのオペレーター対応改善に活かすことも可能です。
SNS分析
SNSへ投稿されたキーワードに対して、ポジティブかネガティブかなどの感情を分析できます。SNSはリアルタイムで顧客の動きをみられることが大きな強みです。
どういったキーワードが多いか、キーワードの時系列はどのように変わってきているのか、どのような不満や改善点があるかなど、大量のテキスト情報に対してテキストマイニングをすることで、自社製品やサービスの分析だけではなく、今後のマーケティング活動に必要な顧客ニーズの発掘が可能です。
例えば、自社で積極的に販促活動をしていることがどのくらい顧客に浸透しているのか、どういった態度変容のときに自社ブランドを想起してくれるのか、など客観的な顧客分析ができるのも特徴です。
ノウハウ・ナレッジ分析
テキストマイニングは、社内のノウハウやナレッジの分析にも役立ちます。報告書やレポート、よく聞かれる項目、明文化されていない知識などを収集・分析して、社内FAQやマニュアルへ活用します。部署内や他部署との無駄なやりとりが減り、業務効率化できます。また、人に依存した知識の偏りも、アウトプットすることで誰もが得られる知識に変わるメリットもあります。
チャットボットの精度向上
チャットボットの精度向上にも活用できます。顧客が不明点を解消したいと考えた場合、これまではコールセンターへ直接問い合わせをしたり、FAQコンテンツを確認したりする必要があり、自分がほしい回答をなかなか見つけられずに不満が思うケースが多くありました。
チャットボットでは、自分でFAQコンテンツを調べる必要はなく、知りたい内容(単語や文章)を打ち込むだけで回答を見つけることができ、顧客満足度の向上も期待されています。
このチャットボットは予め質疑応答の対応表を作っていますが、顧客の打ち込んだ検索ワードや課題解決の割合、解決できなかった質問などをテキストマイニングで分析し、その結果をチャットボットのチューニングに利用して精度向上を図ることができます。
論文や特許などの動向分析
論文や特許などの分析でテキストマイニングの技術が使われることがあります。論文や特許といった技術文書は専門用語が多く使われていたり、他の技術文書との関連性が分かりづらかったりしますが、テキストマイニングでその関係性を導き出すことが可能です。
例えば、多く使われている単語や語句が見つかれば、今後のマーケティング活動に活かすきっかけになるかもしれません。また、競合他社の特許状況を分析することで、他社の投資傾向を予測して自社の経営戦略に活かしている企業もあります。
ビッグデータを活用した将来予測
企業経営に影響を及ぼす変化には予兆があり、それがテキストによるやり取りにも現れます。この原理を利用すれば、ビッグデータの活用による将来予測が可能です。
商品の売れ行きだけでなく、株価変動や選挙結果といったより高度な事象について一定の予測が立てられるようになります。これらのデータをもとに、生産量の調整や販売停止の可否など状況に応じた柔軟な判断ができます。
コム本文では、テキストマイニング対象となるデータ、分析手法や流れについて詳しく解説しています。
ぜひご覧ください・
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