丹羽郡扶桑町で180年以上の歴史を持つ風習「弘法様」を思い出して

シオン株式会社

2024.04.02 08:56

町内和洋菓子店とコラボレーションし啓発 (5月5日まで)

高齢化により縮小傾向だった弘法様の風習をコロナ禍が追い打ち

弘法様(弘法大師祭)とは
 弘法大師(空海)の命日である旧暦の3月21日(現在の4月20日)におこなわれてきた年中行事のひとつで、愛知県北西部(江南市・一宮市を除く)では、札所巡礼を各地域の大師を祀る寺やお堂に置き換えて参詣する風習が残っています。参詣先は、大師の徳を慕い、供物の菓子や粉餅を参詣者へ施します。
 現在の扶桑町の地域では、天保13年(1842年)丹羽郡北小淵村の庄屋御用留書「村方休日定」内に弘法大師祭を休日とする記載があるなど、180年以上前から大切な祭事として親しまれています。昭和初期の扶桑町内では、40か所ほどの札所が開かれていたとされており、大きな袋を持った子供たちが供物の菓子や粉餅の施しをもらい歩いていました。

高齢化により縮小傾向だった弘法様の風習をコロナ禍が追い打ち
 昭和後期には、篤志家の高齢化により札所も減少。近年では、札所は寺や公民館など数える程になっていましたが、コロナ禍でそれも中止に追い込まれてしまいました。お菓子が詰まった袋を持って子どもたちが町内を楽し気に駆け回るかつての風景が失われたことに、金常山白雲寺(愛知県丹羽郡扶桑町大字高雄字米ノ山42)の畠山大樹住職は心を痛めていました。

地域のつながりを象徴する風習を思い出してほしい
 「弘法様は、『お互いさま』の精神を持って皆で分け合う、という地域のつながりを象徴する風習。つながりが希薄といわれる今の時代だからこそ大切にしたい」と考える住職は、檀家以外の地域住民にも足を運んでもらいやすくするため、寺院での弘法大師祭にキッチンカーを呼ぶなどしてイベント化。今年は、「お菓子」をキーワードに町内の和洋菓子店とコラボレーションし、広く啓発を図ることにしました。

啓発チラシはクーポン付。当日は菓子まきも
 4月20日におこなう弘法大師祭の告知と、弘法様を啓発する内容を載せたチラシには、各菓子店から期間限定のクーポンを提供してもらい、お得に楽しんでもらえるようにしました。(一部店舗を除きます)
 祭当日には、参詣者へのお菓子の施しとともに、正午から菓子まきもおこなう予定。かつての楽しい弘法様の風景を復活させ、つながりを取り戻したいと考えています。

名 称:白雲寺弘法大師祭
日 時:チラシ有効期間 4月1日(月)~5月5日(日)
     弘法大師祭   4月20日(土)8時30分~14時
啓発チラシは、白雲寺・各菓子店・シオン扶桑会館で入手可

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