11月3日開催:車椅子で韓国からやってきたウォニョンさんと考える――「バリア」ってなんだ?
日本と韓国で互いに翻訳出版、話題の本の著者が対談!
「K-BOOKフェスティバル2023 in Japan」のサテライトイベントとして、作家・弁護士・パフォーマーとして活躍するキム・ウォニョンと作家・川内有緒の対談イベントを開催します。
K-BOOKフェスティバルは、韓国の本“K-BOOK”を愛する人たちの「もっと読みたい、もっと知りたい」という声に応える本のお祭りです。2019年の初回以来毎年秋に行われており、今年は11月25、26日の両日に開催。「こえる(넘고 넘어)」をテーマに、国をこえ、言語をこえ、沈黙の時間をこえて集います。
そのK-BOOKフェスティバル2023 in Japanの開催に先立って、サテライトイベントを11月3日に開催します。
K-BOOKフェスティバル サテライトイベント
車椅子で韓国からやってきたウォニョンさんと考える――「バリア」ってなんだ?
キム・ウォニョン x 川内有緒 トークイベント
作家、弁護士、パフォーマーとして活動するキム・ウォニョンさんは、車椅子に乗って韓国国内はもとより世界各地へ出かけていきます。昨年8月にはドイツのダンスフェスティバルに、今年6月にはスロベニアの野外フェスティバルに、それぞれダンサーとして出演しました。
そのキム・ウォニョンさんの著書が、昨年次々と日本で翻訳出版されて話題となっています。
SF作家のキム・チョヨプさんとの共著で、テクノロジーや障害、未来の姿などについて幅広く語った『サイボーグになる』(牧野美加訳、岩波書店)。
私もあなたも尊厳があり、同等な権利があり、美しい存在であり得るということを、理性的に論じた『だれも私たちに「失格の烙印」を押すことはできない』(五十嵐真希訳、小学館)。
<身体>は変えられなくても<社会>は変えることができることを、子どもの頃からの実体験を踏まえて綴った『希望ではなく欲望』(牧野美加訳、クオン)。
難病の骨形成不全症とともに歩んできた自らの経験と深い洞察から綴られた著作は、いずれも心に奥深く響き、社会を新たな視点で見つめるきっかけとなります。
「白鳥さんと作品を見るとほんとに楽しいよ!」という友人の一言がきっかけで、全盲の美術鑑賞者・白鳥建二さんと数々のアートを旅した、作家の川内有緒さん。
「それから、日本各地の美術館を訪ねました。ピカソや仏像や現代美術を見ながら、たくさんの会話が生まれました。最初わたしは、目の見えない人を助けているような気になっていましたが、ある瞬間ふと思いました。──いや、むしろ目の見えない白鳥建二さんが、わたしを助けてくれているんだ」
(『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』「刊行に際して」より)
その経験から生まれた『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』はYahoo!ニュース|本屋大賞ノンフィクション本大賞を受賞し、さらに今年10月には韓国で翻訳出版されます。また、この本をもとにしたドキュメンタリー映画『目の見えない白鳥さん、アートを見にいく』も制作されて、現在日本各地で上映されています。
障害をテーマにした日本と韓国の話題書が互いに翻訳出版され、広く読まれるようになった今、改めて考えてみたいと思います
――そもそも、<バリア>ってなんだろう?
人の数だけ答えはあると思います。
ひょっとして、日本と韓国とでなにか違いがあるでしょうか?
キム・ウォニョンさん、川内有緒さん、そして参加される皆さんと一緒に、考えるひと時になることを願っています。
イベント概要
日 時:11月3日(金・祝)14:00~16:00 (開場13:30)
会 場:日本出版クラブ *オンライン配信準備中
参加費:1,000円
主催:一般社団法人K-BOOK振興会
共催:岩波書店、小学館、クオン
後援:アクセシブル・ブックス・サポートセンター(JPO)、一般財団法人日本児童教育振興財団、
一般財団法人出版文化産業振興財団、公益財団法人共用品推進機構
書籍販売協力:葉々社 BOOKS&PUBLISHING
会場観覧お申込みはこちらから
プロフィール
■キム・ウォニョン
1982年生まれ。骨形成不全症のため14歳まで病院と家だけで過ごす。
小卒認定試験に合格し、障害者向け特別支援学校の中等部、一般の高校を経て、ソウル大学社会科学部社会学科を卒業。同大学ロースクール卒業後、国家人権委員会で働く。現在は作家、パフォーマー、弁護士として活動している。
著書に『だれも私たちに「失格の烙印」を押すことはできない』(五十嵐真希訳、小学館)、『希望ではなく欲望―閉じ込められていた世界を飛び出す』(牧野美加訳、クオン)。共著に『人文医学』、『サイボーグになる―テクノロジーと障害、わたしたちの不完全さについて』(牧野美加訳、岩波書店)がある。演劇「愛と友情における差別禁止及び権利救済に関する法律」、「人情闘争―芸術家編」などに出演した。車椅子ユーザー。
■川内有緒(かわうち ありお)
映画監督を目指して日本大学芸術学部へ進学したものの、その道を断念。中南米のカルチャーに魅せられ、米国ジョージタウン大学の中南米地域研究学で修士号を取得。米国企業、日本のシンクタンク、仏のユネスコ本部などに勤務し、国際協力分野で12年間働く。2010年以降は東京を拠点に評伝、旅行記、エッセイなどの執筆を行う。
『バウルを探して 地球の片隅に伝わる秘密の歌』で新田次郎文学賞、『空をゆく巨人』で開高健ノンフィクション賞、『目の見えない白鳥さんとアートを見にいく』(集英社インターナショナル)でYahoo!ニュース|本屋大賞ノンフィクション本大賞を受賞。趣味は美術鑑賞とDIY小屋づくり。また東京でギャラリー「山小屋」(東京)を運営している。最新刊は『自由の丘に、小屋をつくる』(新潮社)。
プロフィール写真撮影:齋藤陽道
K-BOOKフェスティバル2023 in Japan
韓国の本“K-BOOK”を愛する人たちの「もっと読みたい、もっと知りたい」という声に応える本のお祭りです。
作家や本屋を招いたイベントのほか、韓国と日本の出版社約40社が参加するブースでは韓国の翻訳本や学習書、韓国語の本を販売します。
K-BOOKフェスティバル in Japan 公式サイト (k-bookfes.com)
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