3/26 千葉県佐倉市 自作の甲冑を着た全盲男性がタンデム自転車で50km走行に挑戦

SOSEI Tech株式会社

2023.03.23 16:25

〜歴史的建造物のバリアフリー化訴え 視覚障害者を勇気づけたい~

全盲の西郷光太郎さん(横浜市在住)が3月26日に、千葉県佐倉市で行われる、NPO法人サイクルボランティア・ジャパン(CVJ)主催の「春 お花見交流サイクリング」(佐倉、八街桜並木コース:佐倉城跡公園他7カ所)に参加し、タンデム自転車で50kmコースに自作甲冑を着て挑戦します。

私は西郷さん宅に治療に通っている訪問鍼灸マッサージ治療院のオーナーで、西郷さんの想い、行動に感銘を受け全盲のご本人の代わりに情報提供させて頂く秋谷貞男と申します。

 

SDGsでは「地球上の誰一人取り残さない」とありますが、現実には取り残されてしまっている視覚障害者の人達が大勢います。例えば、海外からも人気が高い日本の城や歴史的建造物では、視覚障碍者にとっては純粋に楽しむ事が出来ない実態があります。

 

西郷さんは1976年生まれの46歳。元々健常者のITエンジニアでしたが幼少期から苦労人、2011年に失明し2年間の引き籠りを乗り越え今に至ります。

 

現在西郷さんは、バリアフリー化について観光地にもっと認識してもらう為、更には障碍者でも城郭を純粋に楽しむ事が出来る様、自作の甲冑を着て2030年中に前人未踏の日本名城200カ所巡りを目標とし2021年4月より開始し現在30カ所を超えたところです。 昨今では地元の中学校でも彼の活動について講演などもしております。

 

その様な中、今回は健常者と視覚障碍者の方々がお花見サイクリングを通しての直接体験とコミュニケーションを図る事をメインの目的として、更には今後の城廻へのご自身の体力試しも含め「春 お花見交流サイクリング」に参加を決意しました。

                                                                 

元々は、2016年放送のドラマ「真田丸」を切っ掛けにお城に興味を持ち体感を得ようと登る事を思い立ちました。しかし、とあるお城では、“お城はバリアの塊だから視覚障碍者は来ないと思っていました。”と言われました。また、甲冑に触りたい、と思ってもどこもガラスケースの中に入っていて触る事も出来なかったそうです。

 

甲冑が好きな西郷さんは、実際に自分で作ってみようと思い十数人の方に教えて欲しいとお願いしたのですが、どの方も“全盲の人にはどう教えて良いか分からない”と断れ続けた中、ひとりの方だけOKを頂き教えて貰いながら自作で2着作りました。(重さー>兜部:2kg、胴体部:10kg)。

 

今回の「春 お花見交流サイクリング」のチャレンジでは、今後お城巡りの際の現地での移動用に使う為に、更には地元神奈川県でもタンデム自転車公道走行が令和5年4月1日に解禁になる事もあり、同じ視覚障碍者の方々への新しい楽しみとして提案し広げていければと思います。

 

全盲で前向きに頑張っている西郷さんです。取材頂き報道のお力で多くの方にお知らせ頂ければ幸いです。

企業担当者の連絡先を閲覧するには
会員登録を行い、ログインしてください。

種類
人物

カテゴリ
自治体など

サブカテゴリ
観光・レジャー
美容・健康