子どもの「学校に行きたくない」「勉強したくない」にどう答える?——カウンセラーと元不登校当事者が語る支援のヒント
体調や特性など様々な事情で学校に行けない、集団になじめない。そんな子どもたちはめずらしくないものの、その現実を前に親や支援者が悩むことがあります。カウンセラーの弥和山眞さんはそうした親や子ども自身から相談を受け、セラピーで心や身体を整える活動をしています。そんな弥和山さんの言葉は、かつて起立性調節障害で学校に通えなかったライターの心にも響くものでした。
不登校や特性は、めずらしいことではない
文部科学省の2023年度の調査によると、不登校(心理的・社会的要因で年間30日以上登校できなかった)の小・中学生は 約34万6千人。過去最多を更新し、11年連続で増加しています。
また2021年の調査では「学習面又は行動面で著しい困難を示す」とされた児童生徒数の割合は約8.8%でした。「支援を要する子の存在は、決してめずらしくない」と言えます。
気持ちや体調の波、家庭環境や学校との相性……。「学校に行けない、行きたくない」という子どもの背景には、様々な事情があります。
けれども共通して言えるのは、大人の事情で「学校に行きなさい」「勉強しなさい」と言うだけでは、解決に向かわないということです。

「心と身体のズレ」が生きづらさを生む
——弥和山さんはこれまで、たくさんの親御さんやお子さんからお悩みを聞かれたそうですね。実際にあったケースを教えていただけますか?
弥和山眞氏(以下、弥和山):
ケースは本当に様々です。年齢は幼児から小中学生、社会に出たお子さんまで。引きこもりや心療内科に通っている方もいらっしゃいます。原因も家庭だったり、幼稚園や学校などの環境だったり、様々です。今は名前がついている症状も多いけれど、基本的には「気持ちと身体が不一致な状態」ではないでしょうか。
また私は、出産時や胎児のころのトラウマ、転生前の過去世も関係していると考えます。
誰にでも「インナーチャイルド」とも呼ばれる、胎児のころの記憶があります。お母さんが妊娠中に受けていたストレスも、胎児は敏感に感じているんです。
転生前の過去世についても「魂が過去世の記憶を持ち続けて、今世に至っている」というのは、全員同じです。過去世で生活や衣食住がままならず、さらに親が亡くなったなどの災難があれば、精神的ストレスが大きくなり、圧迫感となるでしょう。
逆に「初出生」と言って、生まれ持った魂が転生を経験していない、地球に来てはじめて生まれた魂である、というケースもあります。それは小学生くらいになると判明するのですが、「地球や社会の環境になじみにくい」などの形で現れることがあります。
——実は私も15年ほど前、自律神経失調症のひとつである起立性調節障害によって、学校に思うように行けない時期がありました。学校の先生も理解してくれず、病院に行ってもよくならなくて、居心地の悪さを感じていました。
弥和山:
ここまでお話ししたようなケースが、西洋医学上では「自律神経失調症」などの症状名をつけられちゃうこともあります。自分で解決できる問題ではないし、親御さんが解決しようと思ってできることでもないし、お医者さんができることも限られていますよね。
学校での対応も、そもそも仕組みとして限界があります。少ない先生では対応しきれない場合がほとんどです。そうなると、フリースクールや家での教育も視野に入れることとなります。
父親も変わったパーソナルCDの効果
——このようなお悩みに対し、弥和山さんはどのように対応されていますか?
弥和山:
まずトラウマの原因や、お子さんの状況をリサーチします。直接話したり、状況を理解できていない幼い子は「あーあー」などの発声の響きや、気の乱れなどを見て、親御さんに状況と普段どうしたらいいかをお伝えします。
「受けてしまったトラウマをどうするか」は、光と音のセラピーです。
——以前クォーツ・クリスタル・ボウルを用いた音のセラピーや、パーソナルCDの販売をされているとお聞きしました。
弥和山:
そういうことをやっています。面白い話がありまして、あるお母さんから「うちの子が嫌だと言って勉強しないんですが、いいCDはありますか?」と言われて、その子用のパーソナルCDをつくりました。使っていただいて二、三か月に「その後どうですか?」とお聞きしたら「むしろ勉強したがるくらいになったんです」とのことでした。「そんなによくなったのか」といろいろ聞いてみたら、そもそもその子のお父さんが、以前はしょっちゅう「勉強しろ」と言っていたのが、プレッシャーをかけなくなったと言うんです。
つまりそのCDが、お父さんにも効いたんですね。そうしたら子どももプレッシャーがなくなったので、勉強に対する意欲がわいてきて、落ち着いて勉強するようになった、と。
「好きなことをやらせる」が一番の支援
——勉強に意欲が出たのは、いい例ですね。ちなみに弥和山さんは、学校や勉強よりも好きなことを優先させたい子どもたちについては、どうお考えですか?
弥和山:
好きなことはやらせてあげるのが、一番です。大人でもそうですけれど「趣味は一生懸命やるけど、日常生活のことはやりたくない」「本当は学校や会社に行きたくない」って気持ちはあるでしょう。学校だと「座学は嫌いだけど体育や美術は好き」とか。本音と建前と言いますか、その人の個性や本能があります。だからなるべく、本能的に好きなことをやらせていった方が、その子にとっては幸せだと思うんですね。
——学校に行けなかった過去があるものの、現在出版や執筆などの好きなことを仕事にしている私も、うれしくなるお話でした。
弥和山:
実を言うと、私も幼稚園のころから外で遊ぶのが好きで、勉強も家の中で遊ぶのも好きじゃなかったんです。高校からテニスをはじめて、ずっと好きだから今でもやっていますが、健康にもいいしストレス解消になって、仲間もできる。こうした趣味という形で続けるのが、すごく幸せだと思いますね。だから好きなことをやるっていうのは、とても大切なことです。
※本記事の内容は取材・体験に基づくものであり、医学的診断や治療を目的としたものではありません。弥和山氏およびライターの個人的な見解・感想を含みます。
子どもの「こうしたい」を信じることから
子どもが「学校に行きたくない」「勉強をしたくない」と言い出したら、親は不安になります。けれど子どもの「こうしたい」と信じることが、前向きなこれからの一歩になるのかもしれません。
弥和山さんのもとには、現在も全国から相談が寄せられています。
その背景には、30年以上にわたりアスリートや悩みを抱える人をサポートしてきた経験があります。
カウンセラー略歴

◆弥和山眞(やわやま・まこと)
シャーマニック・セラピスト。
1993年からスポーツアスリートを対象にメンタル・コンディショニングを開始。自律神経失調や統合失調の方々を対象に精神状態バランス調整法を開始。1995年からシャーマニック・セラピー、光の遠隔ヒーリングを始める。1996年にクリスタルボウルと出会い、セラピーに応用する。
自身の幼少期についても書かれた『夢のユメ・トレ! : ユメージトレーニングで夢の実現をしよう』など、著書13冊。
カウンセリング・セラピー詳細
営業時間は、8~23時(緊急時は夜間も可)年中無休。
対応エリアは全国になります。
完全予約制です。
費用や期間などは、応相談。必要であれば、資料の送付も行っています。
まずはご都合のよい方法で、下記連絡先にご連絡ください。
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◆メール kiss567@ezweb.ne.jp
◆HP やわやままこと.com
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