半身麻痺・感覚異常の寝たきりを経験した著者のデビュー小説『あたらよに うたかたの ぼくらは』電子書籍で発売開始。
株式会社22世紀アートは、2025年10月16日(木)に電子書籍『あたらよに うたかたの ぼくらは』(著:田中槇乃)を発売しました。本作は「第二回文学レボリューション」(主催:株式会社22世紀アート)大賞受賞作です。 発売直後より話題を集め、Amazonリハビリテーション医学 有料部門ランキング6位(10月22日現在)にランクインした、今作の魅力をお伝えします。
■ 病とともに生きる人へ、静かな希望を灯す物語
〈作品概要〉
ある日突然、麻痺のため左手足が動かなくなった僕。痛みに耐え、自分では動かせない身体に不自由を感じる現実を受け入れられず、どうしたらいいかわからなくなる。
そこにやってきたのが、見慣れない白衣を着た「イヤシヤ」。
どうやら医者ではない彼は「ご気分はいかがですか?」と尋ねて、僕の言葉をもとに助言をくれる。変わった先生だけれど、話が終わると、ちょっとだけ心が軽くなっていた。
その後もイヤシヤは、たびたび僕の前に現れる。時には夢にまで出てくるし、妙な歌を歌いながら身体を動かしたり、解放プログラムで心の内をあらわにされたり……。
そんな僕とイヤシヤを中心とした、ちょっぴり不思議であたたかい連作短編集。
〈こんなあなたにおすすめです〉
◇自分自身や周囲の人が、病と闘っている
◇先が見えなくて不安を感じる、不安だった過去がある
◇誰かの支えになりたいけれど、なにもできない自分がもどかしい
◇今よりも前を向きたい、誰かに寄り添ってほしい
■ 著者コメント
「生老病死は、誰もが人生の中で経験するテーマ。闘病中の方や支える側の方はもちろん、健康な方にも“いのちと向き合うきっかけ”として読んでいただけたら嬉しいです」
——田中氏が書籍に込めた「イヤシヤ」とは
「今まで支えてくださった方々、そして過去の自分への感謝を込めました。この本が誰かにとっての“イヤシヤ(癒やし)”のような存在になれたら」
【著者プロフィール】
田中 槇乃(たなか・まきの)
表現者。徳島県生まれ。2020年、脱髄疾患(CIS)を発症。片麻痺、感覚異常のある寝たきりから回復。退院直後より後遺症の残る手を使い創作活動を始める。個展やグループ展、公募展など国内外で作品を発表。展覧会の他、お話会や講演会など様々な場で活動中。2023年第二回文学レボリューション大賞受賞をきっかけに、初の小説作品『あたらよに うたかたの ぼくらは』で作家デビュー。
Instagram:https://www.instagram.com/88tanaka_makino88/

著者は画家としても活動し、本書の装画も自らが手掛けています。
写真提供:生津 勝隆 Namazu Masataka
■ 担当編集者のコメント
田中槇乃さんのあたたかいやさしさ、物語や自身と真剣に向き合った故の決意を受け取れる物語です。
とくに読んでいただきたいのは、最終話の「見えない部屋」。
こちらは「つまりイヤシヤってどういう存在なんですか?」という私の問いかけに、田中さんがアンサーとして書いてくださったものです。
「イヤシヤとはなにか」だけでなく、「誰かのためになるということ」について深く考えさせられたお話は、とても印象に残っています。
一話完結の連作短編集ですが、ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。
■ 新時代の文学賞「文学レボリューション」から誕生
『あたらよに うたかたの ぼくらは』は、22世紀アートと志大学校が共同で開催した「文学レボリューション」大賞受賞作品です。同コンテストからの出版は二作目となります。
このコンテストは、「たぎる想いを、言葉に」をテーマに、経験や職業を問わず「書かずにはいられない想い」を持つ人を応援するものとなっていました。
二回の開催をもって終了したものの、文学レボリューションは「文学の万博」ともいえるエネルギーの集まりとして、現在も新しい形の創作を世に送り出しています。
【書誌情報】
- 書名:あたらよに うたかたの ぼくらは
- 著者:田中 槇乃(たなか まきの)
- 発売日:2025年10月16日
- 発行元:株式会社22世紀アート
- 価格:電子書籍版 450円(税込)
- ジャンル:文学作品
- Amazon販売ページ:https://www.amazon.co.jp/ebook/dp/B0FWKDRGW3
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