スマホ1台でジャンプ高も床反力も関節角度も――TNQ TechがiPhone向け3D動作解析アプリ『MOVE!』を公開
フォースプレートやモーションキャプチャ装置を一切必要とせず、iPhone 1台でバイオメカニクス計測を実現する革新的アプリケーション
iPhoneがバイオメカニクスラボになる―3D動作解析と床反力推定をアプリで実現
スポーツ/ヘルステックベンチャー TNQ Tech, Co.(本社:米国)は、iPhoneで撮影した映像から3D動作解析、関節角度計測、重心位置の追跡、ジャンプ高の算出、さらに床反力(GRF)の推定までを可能にするアプリケーション「MOVE!」を発表しました。
MOVE! は、専用のフォースプレートやモーションキャプチャ装置を一切必要とせず、iPhone 1台でバイオメカニクス計測を実現する革新的なアプリケーションです。従来は研究室や高価な専用機器に依存していた計測が、日常のトレーニング環境で手軽に、低コストで行えるようになる-まさに「バイオメカニクスの民主化」の第一歩となります。
高額機材や専門的な環境がなくても3次元動作解析が可能に
これまでジャンプやスプリント、方向転換といった複雑な動作の評価は、数万ドル規模のフォースプレートや光学式モーションキャプチャシステムなど、大型で高価な研究機材に依存してきました。こうした装置は高精度である一方、設置環境が限られ、現場での活用には大きな制約がありました。
こうした制約を打破するために開発されたのが「MOVE!」です。MOVE!はiPhoneの標準カメラで撮影した映像を基に、AIとコンピュータビジョン技術を用いて動作を三次元的に再構築します。これにより、床反力の推定、関節角度の算出、重心移動の追跡、ジャンプ高の測定をわずか数秒で可能にしました。
センサーやマーカーを装着する必要はなく、アスリートが普段通りに行うジャンプ、スプリント、アジリティドリルといった動作を、そのままの環境で定量化できます。従来は研究室に閉じ込められていたバイオメカニクス計測を現場へと解放することで、姿勢解析、競技力の強化、障害予防、リハビリテーション支援など幅広い領域に新しい可能性を拓きます。
主な機能
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3D姿勢/動作解析:任意の姿勢や動作を撮影し、360°回転可能な3Dモデルとして可視化
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床反力推定:跳躍、着地、疾走などの力学的負荷を非接触で解析
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関節角度計測:可動域、動作技術、左右差をリアルタイムに評価
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重心追跡:安定性やバランス、効率性の指標を提示
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ジャンプ高算出:運動学的データを用いた高精度なパフォーマンス測定
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現場利用に対応:コート、フィールド、トラック、ジムなど多様な環境で使用可能
意義と展望
床反力や関節角度、重心、ジャンプ高といった指標は、スポーツ科学やリハビリテーション研究において基盤的な役割を担っています。MOVE! により、従来は研究室に限定されていた指標が日常の練習場でも取得可能となり、競技力向上、傷害予防、回復過程の可視化に大きな変革をもたらすと期待されます。
TNQ Tech, Co. のCEO 山木伸允氏は次のように述べています。
「MOVE! は、スポーツ現場におけるバイオメカニクス解析を民主化する技術です。研究室に依存せず、現場で得られるデータは、コーチングやリハビリに新しい標準をもたらすでしょう。使いやすく低価格かつ高精度なツールが普及する事で、トレーナーやリハビリテーション専門職の方の役に立つ事ができたら嬉しいです。」
MOVE!は圧倒的的価格で提供されている
MOVE! は現在、Apple App Storeにて提供されています(買い切り価格:¥3,000)。使いやすさだけでなく、手に入りやすい価格にもこだわり開発を進めてきたとの事。従来の機器と比較すると圧倒的に低コストで利用できる運動解析ツールになっています。
会社概要
TNQ Tech, Co. は、スポーツ科学・神経科学・AI技術を統合し、研究成果を現場へ橋渡しすることを使命とする米国発のスポーツ/ヘルステック企業です。モバイルを中心とした先進的なツールを開発し、アスリートやチームが「いつでも、どこでも」パフォーマンスを測定・理解・改善できる環境を提供しています。
受託開発も行っており、特に骨格推定技術やモバイルセンサーを応用したスポーツ/ヘルステックアプリケーションの開発に強みを持ち、コスト・開発速度・UIデザイン面で高い競争力を発揮しています。研究者やスポーツチームとの協業実績もあり、学術的知見を実装に結びつけることで、実際の現場で使えるソリューションを提供しています。
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