日本は人生における「ひとり時間」優先率が世界一、 マッチングアプリの使用率も世界最低
【東京】この度、英国の市場調査会社ユーロモニターインターナショナル(以下、当社)は、「ボイス・オブ・ザ・コンシューマー:ライフスタイルサーベイ」(40か国、各国約1,000名を対象)2025年版を発表しました。
- 世界の消費者に聞いた、人生において最も優先する事項の1位は「ひとり時間」-特に女性、若者にその傾向が見られる
- 日本で「ひとり時間」を最優先とする人の割合は38.9%で、世界一
- 日本人のマッチングアプリ使用率は世界最低、「ひとりでいることが心地よい国」が背景か
- 仕事とプライベートとの区別は、過去10年で若者を中心に改善
人生における最優先事項は、ひとり時間?恋人と過ごす時間?
2025年1~ 2 月に実施した本調査において、人生において最も優先する事項として一番多かった「自分のための時間」を選択した人の割合は23.6%、その次の「配偶者やパートナーと過ごす時間」を選択した人の割合は20.1%、三番目の「子供と過ごす時間」を選択した人は13.8%でした。
男女別で回答結果を見てみると、「自分のための時間」を最重要事項と選択した女性の割合は、男性よりも5.4ポイント多く、世代別では、Z世代で25.4%と全世代の中で一番多くなっていることがわかります。また、日本で「自分のための時間」を最重要事項に選んだ人の割合は38.9%と、世界平均の23.6%よりも大幅に高く、調査対象国40か国の中で最高であることも判明しました。
「配偶者やパートナーと過ごす時間」を最重要事項だと回答した人の割合については、男性が女性よりも4.7ポイント多く、世代別では、ベビーブーム世代が最多の28.3%、若くなるほど割合が減少し、Z世代ではベビーブーム世代の半分以下の13.5%となっています。
日本人のマッチングアプリ使用率は世界最低
オンラインデーティングやマッチングアプリの使用頻度に関する質問について、少なくとも週に一度は利用すると答えた人の割合は、2015年は7%だったのに対し、2024年には14.4%と2倍以上増加しました。国別に見ると、日本でオンラインデーティングやマッチングアプリを少なくとも週に一度は利用すると答えた人の割合は4.3%と、調査対象国40か国の中で最も低くなっています。
当社の木村幸シニアコンサルタントは、日本でオンラインデーティングやマッチングアプリの使用頻度が低い理由を、ひとり時間を好む日本人の特性と関連づけて説明しています:
「日本におけるソロ活は、一人飲み・焼肉・カラオケ、ソロキャンプ、ひとり旅、推し活等、ますます進化している。加えて、そのような多様化する消費者の価値観に合わせてサービスや専門店、ブランドコミュニケーション方法も変化し、社会的にもひとりを好むことがよりポジティブに受け入れられる風潮となった。このように、日本は世界と比べて圧倒的に「ひとりでいることが心地よい」国となった、というのがパートナー探しをしない理由の一つ。また、この環境の中で、あえてパートナーを探すとしても、「相手」と連絡を取り合ったり予定を調整したりと、時間や労力が割かれる割に、思うようにパートナー探しが進まないマッチングアプリよりも、より多くのサポートが得られる結婚相談所などを利用する傾向が増えていることから、マッチングアプリの使用率は低くなっていると考えられる」
日本の婚姻数は減少し続けています。各国の人口構成や経済状況も影響するものの、当社の調査によると、OECD加盟国の婚姻数は、コロナ禍後の回復がみられました。しかし、日本では回復がみられず、2024年は依然コロナ前の2019年の8割程度の婚姻数にとどまっています。
仕事とプライベートの区別も過去10年で改善
「仕事とプライベートの境界をはっきり分けている」という項目に「大いに当てはまる」または「当てはまる」と答えた人の割合は、2015年は50.1%だったのに対し、2025年には53.1%と3.0ポイント増加しています。世代ごとに比較すると、特にZ世代やミレニアル世代において、このように回答する人の割合が、2015年から2025年にかけて、それぞれ42.8%から51.1%、51.3%から58.6%と7ポイント以上増加しています。
なお、日本に関しては、「仕事とプライベートの境界をはっきり分けている」という質問に「大いに当てはまる」または「当てはまる」と答えた人の割合は、2025年は46.9%と、世界平均よりやや低くなっています。
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