ガイアフロー静岡蒸溜所、初めての富士山ミズナラ樽で静岡県産大麦原酒を熟成へ 静岡のテロワールを活かしたウイスキーに
希少な樽、希少な原酒。あらゆる原材料を静岡県産で揃えたウイスキー誕生の第一歩!
静岡県でウイスキーを製造販売するガイアフロー静岡蒸溜所(静岡県静岡市葵区落合555番地/代表 中村大航)は、富士山のミズナラ材で造り上げた樽で主原料(大麦、酵母、水、熱源)全て県産品を使用した原酒を熟成させる「100%静岡ウイスキー」の仕込み、樽詰めを2014年11月11日(月)〜13日(水)に実施することをご案内いたします。
- 静岡県産ミズナラ樽
ミズナラはジャパニーズオークと呼ばれる日本固有の種です。高級家具材として使用されるものの、曲がり木が多く樽にするには多くの技術が必要となります。希少なミズナラ樽で熟成したウイスキーは、お香や伽羅のような独特のオリエンタルな香りと味わいで、世界的に絶大な人気を誇ります。
静岡市内の玉川きこり社、亀山製材所そして国内の樽製造を一手に担う有明産業の宮崎工場のご協力で、富士山の10本ほどのミズナラ材からサイズの異なる3挺(バット(500L)/ホグスヘッド(250L)/バレル(200L))が出来上がりました。熟練の技術をもってしても、ミズナラを樽にするのは非常に難しいことがわかります。
2020年 富士山の近くで樹齢を重ねたミズナラの原木を発見(玉川きこり社)
2022年1月〜2024年3月 ミズナラの製材、タンニンなどのアク抜きのための乾燥(亀山製材所)
2024年4月 製樽・水漏れの確認(有明産業の宮崎工場)
主に北海道の高標高の冷温帯地域に自生するミズナラは、その名の通り水分を多く含み、曲がりながら成長します。年輪に大きな道管が通っており、柾目面に独特の虎柄の模様となって現れることから、世界中の家具市場から人気を集める木材です。近年、独特の香味で樽材として注目を集めていることから、より希少な材となっています。
うねりながら道管が通っているため、樽にした場合は非常に水漏れがしやすいと言う特性があります。そのため製材や製樽には時間と技術が必要となります。
- 静岡産大麦
現在、世界中で大麦を原料としたシングルモルトウイスキーが造られていますが、大麦の産地を明言する蒸留所はわずかです。原産地は味に影響しないとしてアルコール収率が高い品種を使用するのが主流ですが、小規模蒸留所を中心に、原産地を地元または国内産を使用する流れが起こっています。
静岡蒸溜所では、製造を開始する以前から地元静岡の大麦を使用した製造をしたいという思いがありました。現在は、農家、JAおおいがわ、静岡県経済農業協同組合連合会、静岡県農林技術研究所の協力を得て、年間生産量の約2割が県産大麦での仕込みとなっています。
2015年 蒸溜所近隣の玉川地区桂山で大麦栽培開始
2018年 静岡県産麦芽100%で仕込み
2019年〜焼津市の3軒の農家と協働し、本格的に栽培を開始
- 「100%静岡」を構成する県産原料
麦芽だけではなく、その他の原材料も全て静岡産です。
【酵母】
全国新酒鑑評会でも高く評価される日本酒用酵母「静岡酵母」を開発した沼津工業技術支援センターは、麦のための酵母も開発しています。静岡蒸溜所ではかねてからこの酵母を使用した仕込みをしており、今回の「100%静岡」でも使用をしています。発酵槽も静岡県産の杉材です。
【仕込水】
静岡市の生活を支える安倍川の水系で、良質な水質で知られる安倍中河内川。その伏流水を敷地内の井戸から汲み上げて使用しています。水質は中硬水で、出来上がるウイスキーは香り豊かで上品なウイスキーになると言われています。
【燃料】
国内唯一、世界でも希少な薪での直火蒸留機は、静岡の森で伐採された間伐材を燃料にしています。
密集した木々を間引きし、健全な森林を保つための間伐ですが、杉の間伐材はあまり用途がありません。余剰となる杉の間伐材を使用することで、地域の自然保護と静岡のテロワールを実現しています。
800℃にも及ぶ高温で蒸留された原酒は、ほのかな香ばしさやリッチなボディ、芳醇さが特徴です。
- 2023年11月「100%静岡大麦ウイスキー」リリース
このような地元産原材料を使った「100%静岡」ウイスキーの第一弾として、2023年11月下旬に「ガイアフロー シングルモルト日本ウイスキー 静岡プライベートカスク ディスティラリー・リザーブ Cask No. 835 100%静岡大麦 exバーボンバレル 5年」をリリースしています。当商品は2018年に蒸留した最初の静岡大麦のウイスキーで、1樽分だけをボトリングしました。
2019年以降も毎年静岡大麦での仕込みを行っており、原酒の状態を見守りながら熟成を続けています。今後より多くの方々に楽しんでいただけるよう、地元生産者と協働し増産を目指しています。
今回の静岡県産ミズナラ樽は、この「100%静岡」プロジェクトをさらに推進させた試みです。熟成に最低3年以上の年月を要しますが、世界のウイスキー界でも革命的な「あらゆる材料に地元産を使用したウイスキー」の誕生まで、国内外から熱い視線が注がれることは間違いないでしょう。
- 富士山ミズナラ樽 × 静岡大麦原酒 樽詰め工程 一般公開
静岡県産ミズナラ樽にオール静岡原酒を樽詰めするという記念すべき瞬間。通常は非公開の樽詰工程を11月11日、13日の2日間に限り一般公開いたします。
参加方法: 静岡蒸溜所ツアー オンライン予約ページにて以下の日程にて予約
(1) 11月11日(月) 11:00スタートのツアー
(2) 11月13日(水)13:45スタートのツアー
※参加費は通常通り(1,100円/税込)
会社概要
ガイアフロー静岡蒸溜所(代表取締役 中村大航)
2014年設立。「静岡らしいウイスキーを造る」という目標のもと静岡蒸溜所を創設し、2016年よりシングルモルトウイスキーの生産を開始。2020年に初めて「シングルモルト日本ウイスキー 静岡 プロローグK」をリリース。
2022年からジャパニーズウイスキーでは例のない大麦の産地で製品を造り分けた「ポットスティルシリーズ」を発売し話題となりました。
各リリースは海外でも高く評価されており、2024年、WWAにて「シングルモルト日本ウイスキー 静岡 ポットスティルW
純日本大麦 初版」が日本地区スモールバッチシングルモルト部門で最高賞を受賞。静岡に根ざしたウイスキーづくり、地域創出を目指しています。
コーポレートサイトhttp://www.gaiaflow.co.jp
詳細:https://www.gaiaflow.co.jp/blog/shizuoka-distillery/45013
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