障がい者アートを様々な場所へ 自動車学校で新たな取組み
障がい者の描いた作品をデジタル配信
開校60周年、伝統ある自動車学校で障がい者アート配信を初導入
障がいのある人達が描いたアート作品をデジタル配信するサービス ParaCanvas(パラキャンバス)が自動車学校に初導入されました。ParaCanvasは障がい者の方が描いたアートが専用のデジタルキャンバス上に表示され、30秒で変化していくアート配信です。現在1500名以上(2024年5月現在)の障がい者アーティストの方が登録し、50,000点以上の作品がストックされています。その中から公平に選ばれたアートが毎月10作品配信される仕組みです。
ParaCanvasは株式会社ウィンドベルの代表が営業先で障がい者アートと出会い、作品の素晴らしさや色使いに心を奪われたことに始まります。障がい者の描いた心に響くアートを様々な人に届けたいと決心し、2022年に一般社団法人障がい者アート協会とアライアンス契約を締結し「障がい者アート配信サービス ParaCanvas」の運営を開始しました。
ParaCanvasの利用者は月額配信料を払うことで、著作物利用料が障がい者の方へ配分されることで間接的に支援することができる仕組みとして、首都圏エリアの企業を中心に社会貢献の一環としてオフィスのロビーなどに導入が進められています。しかし、障がい者アーティスの経済単価を上げるにはより多くのParaCanvasを設置する必要があるため、オフィスだけではなく様々な場所への設置を目指し営業活動を始めています。ショッピングモール・都市銀行・調剤薬局など、当面の目標は1,000台の稼働を目指しています。
そんなParaCanvas の取り組みを、横浜市青葉区の青葉自動車学校が、SDGs、社会貢献、多様性などを社員や利用者の方々が考えるきっかけとして活用するために、開校60周年となる8月に導入いたしました。自動車学校では初の導入となり注目を集めています。ParaCanvasは利用者の待合スペースに設置され、教習を待つ利用者の方々の気が安らぐひとときを演出しています。「アートを鑑賞することにより、まずは障がい者に興味を持ってもらいたい。障がい者を特別視するのではなく、自動車事故などで誰しも起こりうることと再認識して欲しい」と青葉自動車学校の飯田社長は語り、学校内が華やかな雰囲気に包まれたと高評価です。
障がい者アートという名詞だけが世間に広がる中、見る機会すら与えられないのが実際です。障がい者アートを多くの人々が集まる場所に届けるという取組みは画期的で今後も様々な展開が期待されます。
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