「令和6年能登半島地震の家屋・地盤被害の実態」セミナーを開催【7月19日午後】

株式会社Be-Do

2024.07.05 10:00

~被災地各地で家屋・地盤を微動探査で調査し見えたこと~

 本年1月1日に、能登半島を震源とするM7.6の地震(令和6年能登半島地震)が発生しました。地震により亡くなられた方々に謹んでお悔やみ申し上げますとともに、被災された皆さまに心からお見舞い申し上げます。

 株式会社Be-Doでは、株式会社M’s構造設計および関係企業・機関と連携し、1月30日以降、能登半島で被害があった現地調査を実施、地震被害との関連性を調査するために地盤の「常時微動探査」や周辺の被害状況の調査を実施いたしました。

 それらの結果をもとに、能登半島地震における被害の実態と地盤の特徴について、第21回地盤工学会関東支部 発表会GeoKanto2024におきまして、弊社らが実施した令和6年能登半島地震の地震被災地の地盤の微動探査等による調査に基づいて、弊社会長の横山芳春が「令和6年能登半島地震における地盤の増幅・周期特性の傾向―輪島市輪島市街地、内灘砂丘地域、津幡町緑が丘・大規模盛土地の例-」と題して講演を行いましたので報告いたします。

 

この研究発表では、以下の点について報告しています。

 ①ー1 輪島市の輪島市街地付近では、木造住宅の被害が大きかった地域では、表層地盤増幅率2.0倍以上、とくに2.3以上の揺れやすい地盤、地盤の周期0.6秒以上、とくに0.75秒以上の第3種地盤(軟弱な地盤)という、地震時に揺れが大きくなりやすい地盤がの多い傾向がありました。

 ②ー2 輪島市の輪島市街地付近では、J-SHIS Mapの250mメッシュと、実測の表層地盤増幅率の比は、最小値で0.54、最大値で2.63と「半分程度~2.5倍以上」の差異がありました。平均は1.3倍であり、実測のほうが数値が大きく、「J-SHIS Mapで過小評価側」の傾向がありました。

 ②液状化被害の大きかった内灘町では、表層地盤増幅率は無被害であった砂丘上の1.76に対し、液状化被害が大きかった砂丘縁辺域では2.29と約1.3倍に及んでいました。

 ③大規模盛土造成地の盛土地盤が崩落した津幡町緑が丘では、切土側(自然地盤)と盛土側において計測を行い、盛土地盤の分布深度を推定しました。表層地盤増幅率は切土側で1.54、盛土側で1.86と、盛土側で約1.2倍ほど揺れやすい数値であることが判明しました。

詳しくは、以下のコラムをご覧ください。

能登半島地震に関する学会発表報告(第21回地盤工学会関東支部 発表会 GeoKanto2024) - Be-Do Inc.

 

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会長 横山芳春

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