◆創業30年のジュエリーブランドが放った集大成は「祈り」だった　

神戸発ジュエリーブランド「GenJewelry（ゲンジュエリー）」（神戸市灘区）が9月1日、創業30周年を迎えた。

ジュエリーデザイナーの田中数人氏は1992（平成4）年、ジュエリー工房を開設し、製作活動をする中、　2017（平成29）年、ピュアシルバーとプレシャスストーンを組み合わせて「ジュエリー数珠」「ジュエリー念珠」を新たなカテゴリーとして発表。

発売当初は伝統のある「京数珠」と同様の素材を使って製作していたが、購入者から耐久性についてのクレームが多く、「仏事以外は大切に保管する数珠」の概念を破り、「使用頻度の高いお参りに使える耐久性の高い数珠」を完成させるため、伝統的な数珠素材のすべての使用を排し、2019年に切れにくい中糸を独自開発し、房を正絹組み紐に替えるなどの改良を施した。
それに加え、ジュエリーブランドならではの天然石アレンジを駆使し、「華数珠」「華念珠」として熟成させた。その華麗さと耐久性について、多くのユーザーから高い評価を得ている。

◆自分の宗旨・宗派が判らない人にも波及

昭和の終わり頃から急速に核家族化が進行し、自分の家系がどこの宗旨や宗派に属するかが判らないという人が増えている。そんな『宗教離れ』は否めないとしても、お参りが好きな人たちが自分や周りの人たちの未来を祈願するのは未来永劫に渡って引き継がれてゆくすばらしいもの。それには宗派様式の縛りなく『仏教数珠』として必要かつ十分なルールを周到した数珠が必要だと作り込んだ。
「そのようなシーンの人々に必要とされた作品たちは、華やかさを加えられた祈りのジュエリーになっている」と田中氏は話す。

◆クラウドファンディングにチャレンジ中

現在、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」で「祈りのジュエリー」プロジェクトを立ち上げ、創業30周年と数珠製作5周年を記念した商品の予約販売を行っている。リターンは、華念珠＝2万5,000円、3万5,000円、4万5,000円、華数珠＝3万8,000円、4万8,000円、5万5,000円の6種類。10月30日まで。
https://camp-fire.jp/projects/view/573345

プロジェクト目標について同氏は「数珠製作を始めて5年。伝統数珠が抱えていた多くの難点をクリアして華念珠・華数珠に進化した。購入者から高い評価をもらえ、リピーターも多いため、祈りのジュエリーを将来に継承したい」と話す。

◆「唯一無二」を生み出す製作工程

使用される部品類は、市販されている部品を使わず、すべてがハンドメイドの純銀細工。
熟練したクラフトマンの手で入念に仕上げられる。

使用される貴石も一般の数珠商では取り扱わないレアなものが多いのはジュエリーブランドならでは。花束のような色彩を持つ数珠が、ユーザーのリクエストに沿って作られてゆく。

華念珠・華数珠の詳細はクラウドファンディングほか、同社のブランドページで
CAMPFIREクラウドファンディングページ：https://camp-fire.jp/projects/view/573345
GenJewelryの公式サイト：https://genjewelry.shop/