ユネスコ無形文化遺産石州半紙に「日本的な霊性」を宿したアートブックを刊行 Japan Craft Book Project

株式会社一凛堂

2024.03.08 13:01

3月16日(土)〜18日(月)に鎌倉で展示発表会を開催

隠岐諸島・焼火神社の神秘的神楽を題材にしたアート本『神迎え』を刊行します。3月16日(土)-18日(月) にAtelier & Gallery一凛(鎌倉・長谷)で展示発表会を開催します。

日本人が持つ八百万の神に自然と手をあわせる心、『畏怖の念』のようなものを、
世界へ発信すべく、様々なアーティストが集い、手触りや佇まいにまでこだわった「アートブック」プロジェクト。

その記念すべき第1号の舞台は隠岐諸島・焼火神社。
https://japancraftbook.com/books/

ユネスコ無形文化遺産に登録されている石州半紙(せきしゅうばんし)に
「日本的な霊性」を宿したアートブック『神迎え』が出来上がりました。

『神迎え』について

「日本の神様の物語を、日本の紙に綴る、描く」というコンセプトのもとに制作。
記念すべき第一号は、島根県隠岐諸島・西ノ島にある焼火神社が舞台です。

2022年7月23日の例大祭で奉納された「隠岐島前神楽(おきどうぜんかぐら)」の世界をここに奏でてみました。
『特装版』と『書林版』がございます。

Japan Craft Book Project オンラインショップ
https://jpncraftbook.myshopify.com

<『神迎え』制作メンバー>
画:水野竜生
https://www.sakuranoki.co.jp/mizuno_ryusei/

書:辰巳 紫瑛
https://www.tatsumishiei.com/

紙:西田和紙工房 西田誠吉
https://www.nishida-washi.com/

表装美術家:横尾 靖
https://www.masumi-j.com/

アートディレクション&デザイン:谷さや
https://www.instagram.com/sayaa_n/

プロダクトディレクション 篠原慶丞
https://www.s-shiko.co.jp

文:稲垣麻由美

特別監修:焼火神社代21代宮司 松浦道仁
http://takuhi-shrine.com

『神迎え 特装版』について

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『特装版』は、制作メンバーの思いが強く宿っており、一切の妥協なく、作り上げました。

水野竜生の水墨画を西田和紙工房7代目・西田誠吉による手漉き天日干・石州楮紙(稀)に印刷。
最終ページには、その石州紙に水野が朱を塗り、
神楽を舞う社家を墨で描いた原画(絵柄は50点全て異なります)も最終ページにおさめました。
ちなみに、その原画も1点1点、石州楮紙から作った茜染の和紙糸を使用し、手作業で留めています。

神楽歌をもとに綴った稲垣麻由美の文は黒のスクリーン印刷。辰巳紫瑛の書と裏面の紋は黒箔押し。

和紙の強靭さとしなやかさを体感していただけるように設計した製本は全て手作業で仕上げております。
特に、カバーは石州楮紙をくるみ表紙という仕様で全面に手張りしています。
なおかつ、その楮紙の一部に、毛筆に水を含ませ走らせることで、
やわらかくなった部分を人の手で優しく裂くという伝統技法(水切り)で、
一筋の光が宿ったような線、鳥居のようにも見える演出をしています。


最新の印刷技術と伝統工芸が融合したアートブックです。

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縦 350mm × 横 230mm× 高さ 25 mm
カバー:くるみ表紙・水切りした石州楮紙を全面貼り
本文:蛇腹折製本 22 頁
原画:石州楮紙・岩絵具 朱・墨
画:石州楮紙貼り
書・紋:黒箔押し
文:シルク印刷
和紙糸:石州楮紙 茜染め
箱:桐製
包み:紋付きちりめん風呂敷
英訳入り

『神迎え 書林版』について

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「書林」とは、書物がたくさんあるところ。すなわち、書店・書房を意味します。
あまねく皆さまの手に渡ることを願って「書林版」と名づけました。

表紙に使用したのは、特装版と同じ、石州楮紙板干です。
掌におさまるつくりとし、和紙のあたたかみを感じながら愉しんでいただけますと幸いです。

繰り返し掌の上で広げ、読んでいただく中で、自然と人の手だけで作り上げた紙ならではの、
触り心地のよさだけでなく、1000年持つといわれている和紙の強靭さも体感していただきたく存じております。

なお、文章は特装版と同じで、連綿と歌い継がれてきた「神楽歌」を軸に、
神楽が始まる夕暮れの情景から、神様を迎え、
舞人とその場にいた人たちが一体となって戯れ過ごすひとときを綴ったものです。

書林版の最も大きな特徴は、両面展開となっており、表面(日本語版)と裏面(英語版)の絵の趣が大きく違ところです。

表面の方は、焼火神社に向かう参道(焼火山の登山等ともいえます)に生える植物画からスタートし、
水墨の濃淡の妙から生まれる幽玄の世界へと誘うものとなっていますが、
裏面は、少しコケティッシュに舞人と神々の跳梁を描いており、楽しげな様子が伝わるものでございます。

両面の対比から、アーティスト・水野竜生の才を強く感じる実に面白い作品となりました。


サイズ:縦 180mm × 横 72mm × 高さ 7mm
表紙:石州楮紙貼
本文:蛇腹折製本 22頁
用紙:新鳥の子 白
・両面に異なる画柄を印刷
・特装版と同様の画に日本語表記
・書林版限定の画に英訳を表記

特別監修:焼火神社 第21代 松浦道仁宮司

「神楽も祭りもそうですが、どうも神様は日常には社に常駐していない体をとっています。
というのは、神社において祭りは年に何回か繰り返されのでその時に降臨するからです。
神社で恒例の祭りを恒例祭と呼び、それ以外を臨時祭と呼びます。
また、神楽はそういう意味では常に臨時祭でした。
臨時祭はそんなに珍しいものではなく、地鎮祭とか竣工式などある意味よく見かける行事でもあります。
その時、降臨する場所は注連縄で結界し、場を清めてから神様をお迎えします。
そういう意味では臨時祭が神社では最も原初的形態を表していると思われます。
それを解りやすくドラマティック音と舞で演出するのが神楽です。
ただ原則はそうだとしても、場所により、時代により表現方法には千差万別あり、
それが洗練された結果、各地方の神楽文化として今ここに定着しています。」

特別監修:焼火神社 第21代 松浦道仁宮司

 

どのような過程を経て誕生したのかもお伝えしたく、
鎌倉のAtelier & Gallery一凛にて、皆様に手に取ってご覧いただく機会をつくりました。

 

〈『神迎え』鎌倉展示会発表会〉
●日時:3月16日(土)〜18日(月) 11:00〜18:00
●場所:Atelier & Gallery 一凛(鎌倉 江ノ電長谷駅より徒歩1分)
 16日(土)は18:00よりパーティを開催します。
 スパークリングワイン、フィンガーフード等を揃えてお待ちしております。

●お問い合わせ:株式会社一凛堂
 official@japancraftbook.com
   TEL 050-3577-9428

画を担当した水野竜生とデザインを担当した谷さやが3月16日(土)は終日在廊、
文を担当した稲垣麻由美は3日間在廊いたします。
https://japancraftbook.com/news/exhibition-kamakura/

 

【隠岐島前神楽(おきどうぜんがくら)】

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左手に榊、右手に扇を持った男性が面をつけずに一人で舞う『神途舞』。
神楽歌には「幣の立っているこの場所も高天原(たかまがはら)であるので、集まりなさい 四方の神々」とあります。
舞うことでその場を払い清め、共に神を招くのです。

そして、猿田彦大神が天孫を迎える演目あたりから、
奏楽が少しずつ早拍子になり、場の空気が大きく変わっていきます。
白面の善神と黒面の邪神が戦うという勧善懲悪ものの「随神」は動きも激しく、
邪神が退散される場面では自然と笑いと拍手が湧き、
「舞い児(まいこ)」と呼ばれる巫女舞では、
その年に生まれた1歳未満のあかちゃんを巫女(神子)が抱いて舞います。
新しい命が健やかに成長しますようにと願う舞は、
神の威徳を得てより濃密な時空を生んでいました。

隠岐島前神楽の最大の特徴は鉦や締太鼓が刻む4分の3拍子のアップテンポなリズムです。
「ヤハー ヤハー ヤハハー」と繰り返されるお囃子に包まれるうち、
お迎えした神様、舞う者、見る者のあわいが溶けていく様子を水野竜生が描いています。

現在、隠岐島前神楽は島前神楽保存会として島前各地の有志が集まり伝承しています。
昭和40年頃までは保存会組織ではなく、
社家(しゃけ)と呼ばれる神楽を専業とする特別な家系により、家伝秘伝として継承されていました。
現在も石塚家が1軒のみ残っています。

【焼火神社】(島根県 隠岐諸島・西ノ島)

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創建は平安時代、一条天皇の頃。
後鳥羽上皇ともゆかりが深く、長い歴史を持ちます。

また、隠岐島は北前船の要所でしたから、
焼火山頂(海抜452m)近くにある焼火神社は海上安全の神として崇められ、
遠くは三陸海岸に至るまで、広く人々の信仰を集めてきました。

さて、この『神迎え』は2022年7月23日に4年ぶりに開催された例大祭で奉納された「隠岐島前神楽」の一夜を描いたものです。
神楽とは神の居ます座である「神座(かみくら)」がつづまってできた語。

この夜も、焼火神社の杉木立に暗い闇が漂うころ、閑寂な社に太鼓の音が響き、
闇が高天原と豊葦原のあわいにとけていくように、特別な扉が開かれたれたのです。

社殿にて宮司が神を迎える準備を進め、地域の長老が玉串奉奠(たまぐしほうてん)を。
その後、社務所に設けられた斎場に移動してお神楽が始まります。

四方から神々を迎え、神と人がともに舞い遊ぶひとときは、
実に愉しく、我々の中にある霊性が本来の姿で発露しているように思えました。

Japan Craft Book Projectについて

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このアートブックの構想から刊行までの道のりを、Japan Craft Book のHPでご紹介しております。
Japan Craft Book Project ウェブサイト
https://japancraftbook.com/

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Japan Craft Book Project オンラインショップ
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