そこらへんから得る、つくるための発見――新刊『具体的な建築 観察から得る設計の手がかり』(伊藤暁 著)発売

株式会社学芸出版社

2023.12.25 08:00

“建築はもちろん、本づくり、デザイン、料理、DIYなど、何かをつくるすべての人に役立つ工夫が詰め込まれています。”――ブック・コーディネーター内沼晋太郎さん推薦!

建材としての植物、地形と既製品ブロックの折り合い、カウンター足元に設置されたビールケース、風に耐えるための小屋のかたち。そこら辺にある小屋・蔵・構築物などを観察すると、そこにはつくるためのヒントが溢れていた。素材、機能、地形、技術、気候風土という5つを切り口に、観察を通して具体的に建築を考える。

著者

伊藤 暁

建築家。東洋大学理工学部建築学科准教授。1976年東京都生まれ。横浜国立大学大学院修了後、aat+ヨコミゾマコト建築設計事務所に勤務。2007年に伊藤暁建築設計事務所を設立し、2017年~東洋大学で教鞭をとる。2010年より継続していた徳島県神山町での取り組みを、2016年ベネチアビエンナーレ国際建築展日本館展示に出展し、特別表彰を受賞。主な作品に「えんがわオフィス」「WEEK神山」「横浜の住宅」「筑西の住宅」など。主な著書に『共感・時間・建築』(2019,TOTO出版)、『en: Art of nexus』(2016,TOTO出版)、『3.11以後の建築:社会と建築家の新しい関係』(2014,学芸出版社)など。

目次

I 素材

【その場で手に入るものを使う】

タイヤ垣
材の長さ
重すぎると動かせない
植物も建材
部材から素材へ
鉄のつっかえ棒
石積みと単管
コラム|「絡まり」を見る
設計事例|WEEK神山

【材の特性に従う】

左官と面材
固いものと柔らかいもの
素材の強度と腐食

【材の特性を活かす】

石の集水口
粒度で使い分ける
竹のバリエーション
コラム|繰り返して上達する

Ⅱ 機能

【付け足して補う】

車と橋の幅
既成部材の組み合わせ
足元を守る
地形に寄り掛かる階段
ビールケースでも十分
車輪への対応
設計事例|ほんの庵

【形態に直結する】

可変の度合いを調整する
コラム|設営・撤収・運搬
ボールを遮るかたち
屋根だけの雨水対策
熱で空気を動かす
人の面と雨の面
設計事例|軽井沢の住宅
生き物が過ごす小屋
干物を作る小屋
設計事例|筑西の住宅

Ⅲ 地形

【地形に沿わせる】

下屋で調整する
傾斜に応答するかたち
設計事例|菊名の住宅
造成の労力
コラム|人力・重機・形態

【平場を作る】

懸造り
余白の使われ方
キメラ
柱と擁壁

【衝突を形態化する】

斜面と平面
機能と地形の拮抗
設計事例|横浜の住宅
地形と既製品
既製品の調整代
地形の論理と建物の論理
設計事例|WEEK神山

Ⅳ 技術

【縛る】

素人でも使える接合技術
仕口加工不要

【積む】

石垣
石と芝生
おとめ石
組積と横架材

【張る】

吊るための選択
遮るもの
設計事例|横浜の住宅

【塗る】

塗装の抽象と具体

【敷く】

材と施工の精度
設計事例|久我山の住宅

【留める】

固定の原理
設計事例|ほんの庵

Ⅴ 気候風土

【外的要因への応答】

地面に近づく
雪を割る
雪を遠ざける
風に耐える
配置と屋根勾配
バッファーを設ける
設計事例|筑西の住宅
組立・撤去・保管
風をいなす

【内部環境を調整する】

外的要因を選ぶ
越冬する小屋
設計事例|鹿嶋の住宅 

書誌情報

  • 体裁|四六判・208頁
  • 定価|本体2700円+税
  • 発行日|2023-12-25
  • 装丁|中野豪雄
  • ISBN|9784761528768
  • 発行|学芸出版社

関連情報

学芸出版社ウェブページ

https://book.gakugei-pub.co.jp/gakugei-book/9784761528768/

ブック・コーディネーターの内沼晋太郎さんと著者・編集者の対談

工夫せよ!と風景はいう——『具体的な建築 観察から得る設計の手がかり』(学芸出版社)著者・伊藤 暁さん、編集者・中井きいこさん インタビュー
https://www.youtube.com/watch?v=TC-El7Cnq0Y

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