日本酒スタートアップがシンガポール現地法人を設立し、現地飲食店・最終消費者向けの販売を開始
コールドチェーンの確立、契約倉庫から最終顧客への直接配送、現地ECサイトの開設で、アジア圏へのさらなる日本酒輸出拡大を目指す
日本酒スタートアップ・酒ストリート株式会社(本社:東京都台東区、代表取締役:藤田 利尚、以下「当社」)は、2022年に設立したシンガポール現地法人「SAKE STREET PTE. LTD.」(以下「現地法人」)による日本酒販売を2023年12月1日に開始しました。 現地向けECサイトの開設と、英語Webメディアでの情報発信、また将来的な実店舗の開設を通じて、アジア圏そして世界でさらに日本酒が楽しまれる未来の実現を目指します。
海外およびシンガポールの日本酒輸出市場
日本酒造組合中央会の発表によると、日本酒輸出の総額は2022年度に474.92億円(10年前の5倍以上)となり、13年連続で過去最高記録が更新されています。
シンガポールにおいても、2022年度の日本酒輸出額は東南アジア圏トップの20.55億円であり、10年前の5倍以上となっています。(財務省貿易統計より算出)
当社が実施した現地訪問でも、日本食がブームを超えて定着してきていること、現地資本によるクオリティの高い日本酒バーが増えていることが観測できました。こうしたなか、シンガポールにおいてもすでに、大小さまざまなインポーターが日本酒の輸入を手がけています。
写真:現地の日本酒バー
一方で、日本食以外のシーンをはじめとした未開拓の市場、あるいは、当社が国内で取扱う小規模な酒蔵のものをはじめとし、届いていない銘柄がまだまだ存在しているのも事実です。アジア圏で経済的な規模や特徴の近い香港と比べても、日本酒輸出額は3倍以上の開きがあり、今後さらなる市場拡大が見込めます。
現地法人での活動内容
現地法人では契約倉庫を確保しており、当社が扱う各酒蔵様の銘柄を、現地まで完全なコールドチェーン*で届けることが可能です。
さらに、現地の物流企業との契約により、現地飲食店からの受注連絡、および現地消費者向けECサイトからの注文を受け、契約倉庫から直接最終顧客まで、コールドチェーンを保ったまま高品質な日本酒を届けることが可能です。
すでに数軒の現地飲食店が当社商品の取り扱いを決めていただいているほか、ECサイトも本日12:00にオープンし、個人顧客からの受注を開始予定です。
- 現地ECサイト:https://sakestreet.sg/
*コールドチェーン:生産者から消費者まで、途切れることなく低温での流通を可能にする物流方式
今後の展開
当社では、今回の現地法人による本格操業開始を皮切りに、シンガポール市場の開拓に積極的に取り組んでまいります。将来的に事業規模が成長した際には、国内と同様、実店舗(酒販店)を設けて日本酒の販売・提供を行う計画です。
実店舗の設立により、そこを発信基地として、当社取扱商品をはじめとした日本酒について現地での認知を拡大し、情報を届けやすい環境を整備してまいります。また、当社の強みであるオンラインによる発信を活かし、運営中の英語版Webメディアと実店舗・ECサイトの連携を通じて、販売方法や販売層を拡大できるよう取り組んでまいります。
- 英語版Webメディア:https://sakestreet.com/en/media
さらなる将来的な構想として、シンガポールでの施策を他の国にも展開し、各国市場での日本酒消費拡大に貢献したいと考えております。
当社は今後とも、国内、アジア圏、そして世界で日本酒市場の開拓に取り組み、日本酒がさらに世界で楽しまれる未来の実現を目指してまいります。
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