筋肉を短時間で弛緩できる『緩消法(かんしょうほう)』理学療法での有用性を発表

一般社団法人日本健康機構

2023.10.14 15:00

筋肉を軟らかくするために最適な力の強さ、面積を検証

一般社団法人日本健康機構(所在地:東京都中央区、代表理事:坂戸 孝志)では、腰痛、肩こり、関節痛などの慢性的な痛みを取り除く緩消法(かんしょうほう)を用いて、東京国際大学医療健康学部理学療法学科、武蔵台病院リハビリテーション課との共同研究を行いました。研究では、筋肉を弛緩するのに最適な押圧力と面積が明らかになりました。 研究結果は10月14日の関東甲信越ブロック理学療法士学会にて発表されました。

【発表内容】

緩消法における押圧の強さおよび押圧面積の違いが、腰背部の筋弛緩に与える影響の検討

[方法]

・対象:研究参加に同意を得られた献上成人39名(男性28名、女性11名)

・計測

  1. 被験者は座った状態で、骨盤の高さの背側付近にランドマークし筋硬度計を使用し5回測定しました。
  2. 左右15度に設定した鏡を用い毎分60回に設定したメトロノームに合わせて随意的に体幹の側屈運動を5分間行いました。その際、施術者がランドマーク部位に押圧棒を当てます。
  3. 押圧力を常時目視でき、押圧面積を変えられる押圧棒を作製しました。押圧力は押圧なし、250g、500g、750g、1000g、押圧面積は直径1cm、 2cm、3cm(いずれも500g)としました。
  4. 施術後に再度、ランドマーク部位を筋硬度計を使用し5回測定しました。

・解析

5回測定のうち最大と最小を除く3回の平均を代表値としました。この値を用い前後比(運動/運動前)を求め、押圧力および押圧面積の各条件について、反復測定の分散分析、多重比較法により分析しました。統計解析はRコマンダーを用い、危険率は5%未満としました。

[結果]

押圧力の前後比の平均から500gと750gが押圧なしおよび250gよりも有意に低下しました。

押圧面積では1cmと2cmが3cmよりも有意に低下しました。

[考察]

今回、5分間の施術で筋肉の弛緩が確認できました。押圧力は500gと750g、押圧面積は直径1~2cmが有意に低下しました。

今後は有訴者や筋肉に緊張異常を認める人を対象にした検証が必要となります。

【誕生の背景】

人や動物の筋肉の約50%を占める筋肉は緊張すると、腰痛、肩こり、関節痛などの

慢性痛や、さまざまな身体の不調や病気を引き起こす恐れがあります。

2007年に開発された手技療法『緩消法(かんしょうほう)』は、指などで体表面から

対象となる筋肉に適切な圧迫力を加えながら筋肉を伸縮させて、緊張した筋肉を弛緩

させる方法です。

緩消法開発後、患者または施術者に技術を普及し、これまで1万7,000人以上の

方々が緩消法を実践してきました。緩消法を行うことにより、「体から痛みや不調が

無くなった」とされる報告を受けてきた実績があります。

【今後の可能性】

理学療法研究として、緩消法は筋肉を弛緩させる手技として有用であることが示されました。筋肉の緊張を軽減し、慢性痛の自覚症状が改善されることが期待されます。

企業担当者の連絡先を閲覧するには
会員登録を行い、ログインしてください。

種類
その他

カテゴリ
美容・健康