65歳で始めた合気道と読書を軸に著した痛快エッセイ集

本書は、「３年Ｂ組金八先生」の最初のシリーズの生徒たちが還暦を迎えつつある今、金八先生こと武田鉄矢さんがかつての教え子世代へ向けて、老いにくじけず「老いを味方につける」ための授業を始める……という設定です。自らの人生に起きた、いまだ理由がわからずじまいの「謎」を74歳の今、読書や65歳で始めた合気道での学びを頼りに解明していくことで老いの醍醐味を伝えます。「わからなかったことを判るために人は老いるのだから」と。海援隊「母に捧げるバラード」大ヒット後の人気の急降下、「３年Ｂ組金八先生」の予想外のラストシーン、名だたるプロに教えを乞うても上達しないゴルフなど。「わからなかったことを判るために人は老いるのだから」と。

プロゴルファーリー・トレビノや青木功プロとの思い出を綴った「打っちぃみい」、合気道道場生たちとの触れ合いを描く「道場の四季」、四十数年を経て山田洋次監督の意図がようやくわかった「幸福の黄色いハンカチ」などを収載。

【本書内容】　白帯の候に／柳に風／木刀を振る／「運」という技術／打っちぃみい／呪いの時代／竜馬かぶれ伝／「ない」ものを「ある」ことにして／寝返り／力を入れて、力まない／山の神／道場の四季／70年代を通って／ルージュと白／幸福の黄色いハンカチなど

著者： 武田鉄矢（たけだ・てつや）
1949年福岡県生まれ。歌手、俳優。1972年に「海援隊」のボーカルとしてデビュー、「母に捧げるバラード」、「贈る言葉」などヒット曲を多数生む。1977年、映画「幸福の黄色いハンカチ」で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞。1979年開始のドラマ「３年Ｂ組金八先生」（ＴＢＳ系列）は30年を超える人気シリーズとなった。「太平記」、「101回目のプロポーズ」、「龍馬伝」、「水戸黄門」など出演ドラマ多数。現在、「武田鉄矢の昭和は輝いていた」（ＢＳテレ東）、「ワイドナショー」（フジテレビ系列）に出演中。1994年よりパーソナリティを務める文化放送「武田鉄矢・今朝の三枚おろし」は、自ら選び読んだ本をテーマに語る長寿番組。『アラ還とは面白きことと見つけたり』（小学館文庫）、『老いと学びの極意　団塊世代の人生ノート』（文春新書）など著書多数。