リスキリングと賃金UPの相関性など気になる調査を『学びのコーチ』が実施
70%の企業が「リスキリング後の昇給を実施済みか検討」と前向きな結果に / リスキリングで取得するスキルは「ITプロジェクトマネジメント」や「データ活用」
総合人材サービス、パーソルグループのパーソルイノベーション株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:長井 利仁)が展開するリスキリング支援サービス『学びのコーチ』(https://www.manabicoach.jp/)は、全国の企業にお勤めの方を対象に、「リスキリング」に関する最新アンケート調査を実施しましたので、その結果をお知らせします。 今回の調査では、国内のリスキリングの最新動向として、大企業を中心に、トップダウン(経営主導)型で取り組みが進められていること、さらに対象スキルはDXやITに関わる攻めのスキルが重視されていることや、リスキリング後の昇給など待遇面でも、70%の企業がすでに実施あるいは前向きに検討していることが分かりました。 ※本調査でいうリスキリングとは、「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」と定義します。
TOPICS
✓約40%の企業がリスキリングに取り組む
✓リスキリングの種別ではトップダウンが80%
✓重点スキルはITプロジェクトマネジメント、クラウド活用等
✓約30%の企業が昇給・昇格などの優遇を実施。検討中の5%と合わせると
約70%が昇給を実施・検討中という前向きな結果に
■調査結果
✓直近1年間で、約40%の企業がリスキリングを実施 大企業が先行した結果に
回答者が主に勤めている企業において、「直近1年の間で、従業員のリスキリングに関する取り組みを行いましたか?」と尋ねた ところ、全体の約4割となる39.1%が「実施した」と回答しました。これに対して、企業規模別の回答を見ると、大企業に勤めている方では60.5%が「実施した」と回答したのに対し、中小/スタートアップ企業に勤めている方では「実施した」との回答が28%となり、企業規模別で大きな差がありました。リスキリングの取り組みは、大企業が先行して取り組んでいる実態が伺えます。
✓リスキリングの取り組みは「トップダウン(経営主導)型」が80%
リスキリング実施者に対して、その所属企業における「リスキリングの取組みは、トップダウン(経営主導)型で行っていますか、ボトムアップ(個人主導)型で行っていますか?」と尋ねたところ、「トップダウン(経営主導)型」との回答が全体の80.2%と、高い割合となり、多くの企業がトップダウン型でリスキリングの取り組みを進めていることが分かりました。大企業、中小/スタートアップ企業ともに、リスキリング実施は「トップダウン型」が中心であることが分かります。
✓「重視するスキル」から見る、人材価値を高める「DXや攻めのITスキル」習得傾向
リスキリング実施者の企業において「リスキリングの取り組みでは、どのスキルを取得することを重視していますか?」と尋ねたところ、1位が 「ITプロジェクトマネジメント(42.3%)」となりました。さらに2位は「データ活用(38.7%)」、3位が「クラウド活用」(35.1%)となり、DXや攻めのITスキルの習得を重視する傾向であることが分かりました。企業規模別の回答を見ると、中小/スタートアップ企業も同じく「ITプロジェクトマネジメント」や「データ活用」が34%と高く、「業務プロセス設計」や「マーケティング」も29%となり、企業成長への土台作りとなるスキルの重視が上位となりました。一方の大企業では1位が「ITプロジェクトマネジメント」(51%)と、規模感を感じさせるプロジェクト管理スキルを重視する傾向であることが読み取れます。
✓リスキリング対象部門の1位は「情報システム」、続いて「人事」「経営企画」 中小/スタートアップでは「経営者」も
リスキリング 実施者の企業において「リスキリングの取り組みの対象となる方は、主にどのような部門に所属していますか?」と尋ねたところ、1位が「情報システム、ITシステム」(43.1%)、続いて「人事」(40.3%)、「経営企画」(38.3%)の3部門が高い結果となり、ITや人材育成領域、経営の中枢部門が高い傾向にあることが分かりました。経営企画や人事の比率が高いのは、リスキリングがトップダウン(経営主導)で行われていることから、企業の管理部門から実施されるためであると予想できます。また、情報システム・ITシステムの比率が高いのは、ITプロジェクトマネジメントやデータ活用等の領域が高いことに関連があると予想できます。
✓大企業を中心に、約70%がリスキリング後の昇給について「すでに実施 または前向き」
リスキリング 実施者の企業において「リスキリング後の昇給を行っていますか?」と尋ねたところ、「実施している」が33.1%と、3分の1の企業がすでにリスキリング後の昇給を実施していることが分かりました。また、「未実施だが検討中」との回答も37.5%に上り、合計で7割以上の企業が、リスキリング後の昇給について実施または前向きである傾向が分かりました。企業規模別の回答を見ると、昇給実施の傾向としては大企業が先行しているものの、中小/スタートアップ企業でも「実施または前向き」な企業が60%を超えており、リスキリング後の昇給に対して積極的に検討していることが分かりました。
本調査に関する考察:『学びのコーチ』事業責任者 柿内 秀賢(かきうち・ひでよし)
国内のリスキリングの最新動向として、今回の調査結果を読み解くとリスキリング後の昇給を検討している企業が70%もいることは、非常に驚きました。なぜなら、いわば従来の課題であった「リスキリング後の昇給」など待遇面に関しても、着実にその土台が整いつつあることが分かる結果といえるからです。今後この流れが加速することで、優秀な人材を確保するためにもますますリスキリングの重要性が高まり、リスキリングを実施することが花形の証になるかもしれません。今年の各社の動向が、今後のリスキリングがどのように進むかの試金石となると考えています。
■調査概要
調査手法 : インターネットリサーチ Fastask(株式会社ジャストシステム提供)でアンケート調査を実施
調査対象 : 全国の企業にお勤めの方
調査期間 : 2023年2月16日(木)~2月18日(土)
対象人数 : 660
企業属性 :
※大企業:従業員数が300人以上の企業
※中小企業とスタートアップ:従業員数が300人未満で、新規事業開発と成長を経営の主軸に置かない企業
と従業員数が300人未満で、新規事業開発と成長を経営の主軸に置く企業。大企業の子会社やグループ会社
は含まれない
お願い :本プレスリリースの転載ではなく、記事内容/グラフ/データなどを引用される際は、出典元として
パーソルイノベーション株式会社『学びのコーチ』とご記載いただくよう何卒ご協力お願い申し上げます。
尚、詳細の調査レポートの配布も行っております。
■『学びのコーチ』について
< https://www.manabicoach.jp/ >
『学びのコーチ』は、総合人材サービスを提供するパーソルグループのノウハウを活かし、リスキリング※に強みを持つデジタル人材育成サービスです。需要の高まるデジタル人材育成において「何を学ぶか」「どう学ぶか」に課題を持つ企業に「各社のニーズに合わせた柔軟なカリキュラム設計」「コーチによる学習伴走」を通じてサービスを提供しています。
※「リスキリング(Re-Skilling)」とは、個人においては「市場ニーズに適合するため、保有している専門性に新しい取り組みにも順応できるスキルを意図的に獲得し、自身の専門性を太く、変化に対応できるようにすること」、企業においては「従業員が社内で新たな業務に就けるようにするための再教育のこと」を言う。大学等に入り直す「リカレント教育」に対して仕事を続けながら継続して学び続けることを指す。
▶3分で分かる『学びのコーチ』紹介動画:https://www.manabicoach.jp/useful/movie-3min
※マイクロソフトの許諾を得て使用しています。
■パーソルイノベーション株式会社について
< https://persol-innovation.co.jp/ >
パーソルイノベーション株式会社は、パーソルグループの次世代の柱となる事業創造を目的として、2019年4月に事業を開始しました。日本最大級のオープンイノベーションプラットフォーム『AUBA(アウバ)』、シフト管理サービス『Sync Up(シンク アップ)』をはじめとした新サービスを運営するとともに、新たな事業開発やオープンイノベーション、デジタルトランスフォーメーションを推進、パーソルグループのイノベーションを加速していきます。
パーソルグループは、「はたらいて、笑おう。」をグループビジョンに、人と組織にかかわる多様な事業を通じて、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
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