東日本大震災から12年を重要ワードで振り返る

株式会社さくら事務所

2023.03.10 10:00

盛土道路、自動車避難、低体温症、誘発地震…

業界初の個人向け不動産コンサルティング・ホームインスペクション(住宅診断)、マンション管理組合向けコンサルティングを行う“不動産の達人”株式会社さくら事務所(東京都渋谷区/社長:大西倫加)が運営するシンクタンク「だいち災害リスク研究所」は、2011年3月11日に発生した「東日本大震災」から明日で12年を迎えるにあたって、どのような震災だったか防災重要ワードで振り返り、震災の教訓から今後の地震防災の糧としていくための教訓について、特別コラムを公開いたしました。

【東日本大震災の重要防災ワード】

【原発事故による原子力災害の影響】

 原発が津波で被災することで大量に放射性物質を放出する「原子力事故」が発生、その後の復興や農業・漁業への影響を与えています。重要施設では1,000年に一度クラスの地震・津波対策は不可欠で、原発政策は国の施策ですが、国民も関心を持っていくことが必要でしょう。

【津波による甚大な被害の実態】

 東日本大震災による死者は15,899人、行方不明者は2,526人と甚大で、被害の大きかった岩手県、宮城県、福島県で亡くなった方の約 65%が 60 歳以上であり、その 90%以上の死因が溺死とされます(警察庁調べ)。津波で濡れると「低体温症」となるリスクもあり、一刻も早い安全な高台などへの避難行動しかありません。高いビルや高台がない地域で「盛土道路」が津波からの避難先となった実例などもあり、近隣の避難できる場所を確認しておきましょう。

【巨大津波による被害を防ぐには?】

 津波被害は個人レベルで対策できることは乏しいので、ハザードマップで最大規模の津波を受ける可能性があるか、平時のうちに予め確認が望まれます。避難は原則徒歩で自動車避難はやむを得ない時とされることが多い一方、近年では自動車避難を「容認」する自治体も見られます。避難先の指定など、自治体の情報を確認しましょう。

【遠く離れた地域で起きた誘発地震】

 3.11後には静岡県東部や長野県北部で活断層によるとみられる地震が発生しました。巨大地震後には余震だけでなく、活断層がある地域では、震源から離れた場所でも「誘発」された地震が発生することがあります。

【地震は「対岸の火事」ではない】

 東日本大震災後も、熊本、北海道のほか海外ではトルコなどで大きな地震が発生しています。大切なことは、それらは決して「対岸の火事」ではないことです。日本の大半の都市は非常に地震によるリスクが高い状態にあり、今の現役世代が生きている間に、大規模な地震の発生する確率が高いことを知った備えが必須であると考えます。

 

コラム:東日本大震災から12年を防災重要ワードで振り返る

■不動産の達人 株式会社さくら事務所■

東京都渋谷区/代表取締役社長:大西倫加
https://www.sakurajimusyo.com/
1999年、不動産コンサルタント長嶋修が設立。「人と不動産のより幸せな関係を追求し、豊かで美しい社会を次世代に手渡すこと」を理念として活動する、業界初の個人向け総合不動産コンサルティング企業で2022年3月5日現在で60,338件を超える実績を誇る。

■だいち災害リスク研究所■

所長:横山芳春
https://www.sakurajimusyo.com/daichi/
安全性の高い土地選びと住宅づくりを広めることを目的として2021年に大西倫加が設立。防災のコンサルティング事業を開始し、国内唯一の個人向け災害リスク診断サービス「災害リスクカルテ」を提供する、さくら事務所運営のシンクタンク。

企業担当者の連絡先を閲覧するには
会員登録を行い、ログインしてください。

種類
その他

カテゴリ
ホーム

サブカテゴリ
ライフスタイル
観光・レジャー