なぜ…?高台の静岡空港駐車場が浸水

株式会社さくら事務所

2025.09.09 10:00

豪雨時の"内水氾濫"リスクを専門家が解説

株式会社さくら事務所(東京都渋谷区/社長:大西倫加)が運営する防災シンクタンク「だいち災害リスク研究所」所長・地盤災害ドクターの横山芳春は、台風15号で発生した高台にある富士山静岡空港の駐車場浸水に関して、その考えられる原因や、高台の立地やハザードマップで色がついていない場所の内水氾濫による事例やその調べ方に関するコラムを、弊社の専門家が不動産・建築ニュースや市況を解説するオピニオンサイトにて公開いたしました。

9月5日、台風15号に伴う豪雨により、山の上にある空港、富士山静岡空港の駐車場で車両の浸水が起こり、SNS上では「どうやったらこんな立地ところが水没するんだ」などの投稿が相次ぎました。地図情報から標高を細かく調べていくと、駐車場付近は空港付近に降った雨が流れ込んできて排水されない、くぼ地のような場所になっていました。

近年、川が近くになくとも起こる「内水氾濫」による被害が目立っていますが、今回もその事例と考えられます。内水氾濫は鳥化された地域で、排水能力を超える降水量が短時間に降って排水装置で処理しきれずに地表面にあふれた現象です。

都市や人工改変地においては、高台の地域であっても周りより低く、排水されにくい場所があれば、内水氾濫が起きやすくなります。「周りより低い場所」とは、高さがある道路や盛土のほか、道路脇の縁石、塀、柵の基礎などでも、水の流れを堰き止めてしまうことで起きやすくなってしまいます。同様の高台の地域における内水氾濫や、内水ハザードマップで色がついていない地域で内水氾濫による冠水・浸水が起こることがあり、都心でも発生しているので事例を紹介しています。

高台で起きる内水氾濫の特徴

  • 人工改変・都市化された地域で発生しやすい
  • くぼ地のような地形があり、周囲から水が集まりやすい場所
  • 落ち葉が多いことなどで排水能力が低下する起きやすくなることも
  • 流れを阻害する縁石などがある場合に発生することもある

内水ハザードマップがない/色がついてない地域での被害も

  • まず内水ハザードマップがあれば色がついているか確認を
  • ハザードマップで色がついていない=安全を担保するものではない
  • 塀などはシミュレーションには反映することができず、色がついていない場所で冠水等につながることも
  • 高低差や断面図が見られる地図などで、くぼ地のような場所になっていないかチェックを!

豪雨の雨量ばかりに目が行きがちですが、浸水・冠水はその場所が水が集まりやすい場所かなど、立地による影響もあります。
住んでいる場所が、どのような立地であるか知ることで、、様々な災害に対してのリスクを知ることができます。
決して「大雨が降ったらどこでも同じ」ではなく、是非お住まいの場所のリスクに応じた備えが進むことを願っております。

 

詳しくは、コラム「なぜ…?高台の静岡空港駐車場が浸水 豪雨時の"内水氾濫"リスクを専門家が解説」をご覧ください。

掲載の図やデータを含む詳細資料はメディア関係者様に提供可能です。
さらに具体的なお話が聞きたい方はお気軽にお問合せください。専門家が取材にてお話させていただきます。

 

さくら事務所について

株式会社さくら事務所(東京都渋谷区/社⻑:大⻄倫加)は「人と不動産のより幸せな関係を追求し、豊かで美しい社会を次世代に手渡すこと」を理念として活動する、業界初の個人向け総合不動産コンサルティング企業です。1999年、不動産コンサルタント長嶋修が設立。第三者性を堅持した立場から、利害にとらわれない住宅診断(ホームインスペクション)やマンション管理組合向けコンサルティング、不動産購入に関する様々なアドバイスを行う「不動産の達人サービス」を提供、73,000組を超える実績を持っています。

プレスリリースは下記からご覧いただけます
https://www.sakurajimusyo.com/wp-content/uploads/2025/09/dbdf93f41a3c2b1f4fa8b87f7cf3d2be.pdf

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