【国際女性デー特別企画】男性育休取得者1,000人のデータから考える、ジェンダーギャップ解消のために必要な男性の働き方・価値観の変化とは?
XTalent株式会社が3月8日にオンラインイベントを開催
「フェアな労働市場をつくる」をミッションに掲げ、企業のDEI推進に伴走する事業を展開するXTalent株式会社(読み:クロスタレントカブシキガイシャ、本社:東京都港区、代表取締役:上原 達也)は、自社で発行した調査レポート「育休を取得した男性社員1,000人に聞いた、より働きやすくなるために必要なこと」によって導き出されたデータをもとに、職場のジェンダーギャップ解消や性別にかかわりなく働きやすい職場づくりのために、男性の育児休業(以下、男性育休と記載)を取り巻く実態を考えるオンラインイベントを国際女性デーである2023年3月8日(水)に開催いたします。 ホーチキ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:山形 明夫)人事部 参与 谷 亘氏をお招きし、共働きが前提となる時代における経営と人事の視点をパネルトーク形式で交差させるイベントを開催します。
調査レポートはこちら
「育休を取得した男性社員1,000人に聞いた、より働きやすくなるために必要なこと」
https://speakerdeck.com/xtalent/research-report-on-paternity-leave
※本調査データは広くご活用ください。データの引用・転載時には「引用元:XTalent株式会社」と明記をお願いいたします
※本レポートは2022年1月に実施した調査の一部にフォーカスし、分析・再構成したものです
調査の目的
ジェンダー・ギャップ指数2022の世界ランキングにおいて、日本は146か国中116位(前年:156か国中120位)と、先進国の中では最低レベル、韓国・中国などのASEAN諸国より低い結果となりました。「女性は管理職になりたがらない」「女性自身がより意欲的になれるよう変わるべき」と女性を中心にして語られることも多い一方で、共働きが前提となった職場におけるジェンダーギャップの課題を解決する鍵は、「性別役割意識の解消」「キャリア開発の選択肢を広げていくためのパートナーシップ」にあるのではないかと私たちは考えています。社会構造上、女性だけではなく男性の働き方や価値観の変化が伴ってこそ、課題の根幹を捉えた解決の道を進むと考え、育休を取得した正社員の男女1,000人ずつを対象とした意識調査(期間:2022年1月11日〜1月20日)をもとに、企業としてどのような意識や取り組みが必要かをデータとともに提言する調査レポートの発行に至りました。
調査データのサマリ / 提言
1. 「制度」は男女ともに8割以上が必要と回答。 男性も「コミュニケーション」を求めている
「コミュニケーション」に関する項目では、「制度」よりは低いものの、男女ともに過半数が必要と回答した。一般的に、育休復帰後のキャリア形成における「ロールモデルとの対話」などのコミュニケーション機会については、男性よりも女性に対して言及されることが多い。しかし実態は、男性は女性以上に育休復帰後にコミュニケーションを必要としている。
2. 「子の看護休暇」と「短時間勤務」「残業時間の少なさ」で男女差が大きい。 育休取得者においても性別役割意識が働いている可能性
これら3つの項目は「短く、柔軟に働く」という点で共通しており、女性の方が育児の役割を担おうという意識が強いことが伺える。育児役割の比重が女性側に大きいという実態が反映された結果と言えるだろう。当事者の性別役割意識をニュートラルにする機会を持つことで、男性においても働き方の選択肢に幅を持つことが重要だ。また、「育休復帰者への研修」を必要と思う程度に男女差はなく、研修機会の公平性もまた重要である。
3. 男女ともに「上司が育休を取得した経験」を求める声がトップ。 男性は、女性よりも育児中社員のネットワークやメンター制度を求める割合が高い
「コミュニケーション」に関する項目の内訳を見てみると、「上司が育休を取得したことがある」という項目が男女ともに最も求められていた。特筆すべきは、「育児中社員のネットワーク」および「育児中社員へのメンター制度」の項目において、女性より男性の方が多くの割合で必要であると回答していたことである。「男性社員は、自分から積極的に相談しようとしない、ネットワークを求めない人が多い」という認識がステレオタイプとしてあげられることがあるが、実態は異なる。また、男女差が大きかった項目は「育児中社員の昇進・登用実績」であり、女性の方が+8ポイント高い。同じ育児中社員であっても、女性の方が「昇進・登用実績」における課題意識が強いことを裏付ける結果となった。
4. Z世代・ミレニアル世代ほど「コミュニケーション」を求めている。 X世代では「制度」が優先されている
世代別に見ると、20~30代のZ世代・ミレニアル世代と40〜50代のX世代で傾向に差が出た。20〜30代は「コミュニケーション」関連項目を必要とする割合が相対的に高く、反対に40〜50代は「制度」関連項目の方が高いという結果となった。20〜30代は上の世代との価値観のギャップを感じ昇進実績やリーダーの理解を求める一方、40〜50代は体力的な問題が出てくることやキャリア開発の中盤に入ってくることから制度面での充実を優先していると考えられる。
「制度」の項目別に見てみると、40〜50代で求められているのは「フレックス」・「リモートワーク」・「残業時間の少なさ」の順番。リモート&フレックスは20代ではあまり求められず、特に30代以降で必要とされている傾向が見られた。そして20〜30代のZ世代・ミレニアル世代が、必要な制度として全項目の中で最も多く選んだのが「子の看護休暇が利用できる」という項目。世代による性別役割意識の変化が反映された結果とも言えるだろう。
「コミュニケーション」の項目別に見てみると、「育児中社員のネットワーク」を求めているのは20代が多かった。第一子出生時の年齢が平均より若い世代であり、キャリア開発の初期フェーズでもあることから、社内ネットワークの必要性がより高いと捉えられるだろう。また、興味深いことに「育児中社員の昇進・登用実績」は若い世代ほど求められており、世代間ギャップが顕著だ。「上司の育休経験の有無」を挙げているのに30代が多いのは、キャリア開発の初期フェーズを抜けた、昇進や登用が増え始める時期と重なることが関係していると推察できる。
5. スキルアップやキャリア開発への意欲が高い人ほど、また、昇進意欲の高い人ほど「制度」と「コミュニケーション」によるサポートを必要としている。 特に「コミュニケーション」によるサポートの必要性は顕著
意欲の高い社員が持続的に働くためには、どういった要素が必要だろうか。スキルアップ・キャリア開発への意欲が低い男性と高い男性、および昇進意欲の高い男性において「働きやすくなるために必要なこと」を比較した。キャリア開発の意欲が高い男性において、特に「コミュニケーション」が必要とされていることは、企業においても認識しておくべきだろう。制度だけ整えたとしても、「上司の理解がない」「育児中社員のネットワークがなく会話ができない」ということになれば、エンゲージメントの低下につながりうる。
6. パートナーのキャリア開発意欲の高い人からは、 「子の看護休暇」や「労働時間よりパフォーマンスでの評価」を求める声
パートナーのキャリア開発意欲が高い男性は、働きやすくなるために何を必要としているのだろうか。「制度」に関連する項目において、男性全体と比較すると、必要としている制度の順位が入れ替わっている。パートナーと公平に家事・育児を分担するため、子の看護休暇を必要とし、長時間は働けないが成果を出しパフォーマンスで評価してほしいと感じている実態の裏付けとなる結果である。このように共働きが前提のデュアルキャリアカップルが多い時代においては、個人によって必要項目が大きく異なる。企業には、性別などデモグラフィック属性別の画一的な対応を改め、個人に応じた柔軟な対応を行うことが求められている。
【国際女性デー開催】ジェンダーギャップ解消のために必要な男性の働き方、価値観の変化とは ー育休を取得した男性1,000人のデータから見えてきた「意外な真実」について
職場のジェンダーギャップ解消、性別にかかわりなく働きやすい職場づくりのために、経営や人事はこのテーマにどう向き合い、取り組むことができるのか。男性育休を取り巻く実態をデータで把握することを通して、共働きが前提となる時代における視点をパネルトーク形式で交差させるイベントを開催します。
▼イベントページはこちら(無料オンライン)
https://xtalent-international-womens-day-2023.peatix.com/
■ イベントタイトル:
ジェンダーギャップ解消のために必要な男性の働き方、価値観の変化とは
ー育休を取得した男性1,000人のデータから見えてきた「意外な真実」
■日時:3月8日(水)10:00〜11:00
■形式:オンライン(Zoom)
■モデレーター / スピーカー
谷 亘 氏(特別ゲスト / スピーカー)
ホーチキ株式会社 人事部 参与
1994年 トステム株式会社に入社。営業職に従事した後、営業部門HRBPを経て2011年LIXIL㈱統合における5社統合の人事企画(CoE)責任者を担当。Global Diversity & Engagement部長に就任し、国内D&I戦略・女性活躍推進施策等を打ち出しLIXILのD&I文化の基礎を構築。コーポレート総務部長、HR Optimization project leaderを経て、2022年より ホーチキ株式会社 で組織開発・D&I推進を担う。モットーはAlways Positive。
上原 達也(スピーカー)
XTalent株式会社 代表取締役
京都大学教育学部卒業後、株式会社Speeeに入社し、社長室での業務に従事。 2017年JapanTaxi株式会社に入社し、事業開発を担当。2019年7月XTalent株式会社を創業、代表取締役に就任。「フェアな労働市場をつくる」をミッションに企業のDEI推進を後押ししている。共働きで2児の子育て中。
筒井 八恵(モデレーター 兼 スピーカー)
XTalent株式会社 DEIコンサルティング事業 事業責任者
佐賀大学医学部卒業後に日本赤十字社医療センターで助産師として従事した後、人事採用支援・企画、コネヒト株式会社における事業開発、自治体や企業へのダイバーシティ研修企画・講師、アライアンスリード等を経て、現在に至る。看護師、保健師、助産師ライセンスを持つ。
XTalent株式会社について
XTalent株式会社のコーポレートサイト
https://xtalent.co.jp/
【withworkとは】
「フェアな労働市場をつくる」をミッションとするXTalent株式会社が2019年7月に立ち上げた転職サービスです。「エンパワーメントによって、多様なリーダーのあり方を生み出す」をビジョンに、子育て世代の仕事と家庭をトレードオフにしない新しい働き方を支援しています。
【DEIコンサルティングとは】
2023年2月にリリースされた計測とトレーニングで企業・組織のDEIの理解・実践・改善に伴走する新サービスです。「多様な人材がいるだけではなく、活躍できている組織を本気で創りたい」と願う経営・人事の皆さまに伴走いたします。
問い合わせ窓口
【取材や協業のお問い合わせ】
■XTalent株式会社
メールアドレス:dei@xtalent.co.jp
担当者:筒井 八恵
DEIコンサルティング事業に関するお問い合わせはこちら
https://dei.xtalent.co.jp/
【会社概要】
■会社名:XTalent株式会社
■所在地:〒106-0047 東京都港区南麻布3丁目20‐1 Daiwa麻布テラス5F
■代表者:上原 達也
■設立:2019年7月
■事業内容:人材紹介事業
■許認可:職業紹介許可番号 13-ユ-311270
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