冬の土砂災害が頻発・特徴と気を付けたいこと

株式会社さくら事務所

2023.02.16 13:10

業界初の個人向け不動産コンサルティング・ホームインスペクション(住宅診断)、マンション管理組合向けコンサルティングを行う“不動産の達人”株式会社さくら事務所(東京都渋谷区/社長:大西倫加)が運営するシンクタンク「だいち災害リスク研究所」は、最近になって頻発する「冬の土砂災害」の被害の特徴と、土砂災害が懸念される場所にお住まいの方や、これから購入を検討されている方が気を付けたいことについて特設コラムにて紹介します。

【近年の関東における冬の土砂関連の被害】

世田谷区で壁の崩落:2023年2月13日

 世田谷区で、壁が大きく崩落する事象が発生、現地は「国分寺崖線」と呼ばれる台地斜面の崖にありました。所長の横山が現地解説および、テレビでの解説・コメント提供を実施しています。特徴としては、まず地形としてそこに斜面・崖があったということが素因として大きいものと考えます。崖があることで、崖ぎわでの工事・造作などの影響により、崖の上に住んでいる方が受けてしまう可能性が発生するものと考えます。崖は崩れる可能性、被害が及ぶ可能性を知って住むことも必要になります。

・横浜市保土ヶ谷区で斜面の崩れ:2023年2月10日

 横浜市の保土ヶ谷区の台地に上る斜面で、斜面の崩れがあり近隣住民が避難する事象が発生しました。本件も斜面に位置していること、また本来の土留めではない塀などを用いた可能性、植栽や地下水の影響の可能性などが考えられます。塀であれば擁壁として土圧を支えることは考慮されていないため、擁壁など土留めとしての機能をもつ構造物が必要になります。

・逗子市で土砂の崩落:2020年2月5日

 逗子市の丘陵地で、斜面が道路上に崩れ1名が亡くなる被害がありました。高さ8mの擁壁の上に8mの斜面があり、水によるものではなく風化によって起こったものとされています。先日に斜面に亀裂が入る前兆現象がありましたが活かすことはできず、教訓としては前兆現象があれば道路を通行させない、少なくとも道路の崖側を通行しないなどが求められます。

【斜面・擁壁がある物件に住んでいる・居住する際の注意点】

 土地や隣地、周辺に既存の擁壁がある場合には、傾きやひび割れがないかチェックを行うことが望ましいです。日ごろから水抜き孔、排水溝のゴミ取りや清掃に気を配りましょう。ハザードマップで確認、また近隣に崖があり土砂災害が懸念される崖の近くでは、豪雨時などには安全な場所に避難が必要なばあいがあります。避難情報などを確認し、必要に応じて避難ができるような備えと、避難する際のルート、避難先(安全な場所の親戚・知人宅等も含む)をあらかじめ確認しておくとよいでしょう。

コラム「冬の土砂災害が頻発・特徴と気を付けたいこと

個人向け災害リスク診断サービス「災害リスクカルテ

■不動産の達人 株式会社さくら事務所■

東京都渋谷区/代表取締役社長:大西倫加
https://www.sakurajimusyo.com/
1999年、不動産コンサルタント長嶋修が設立。「人と不動産のより幸せな関係を追求し、豊かで美しい社会を次世代に手渡すこと」を理念として活動する、業界初の個人向け総合不動産コンサルティング企業で2022年2月15日現在で60,000件を超える実績を誇る。

■だいち災害リスク研究所■

所長:横山芳春
https://www.sakurajimusyo.com/daichi/
安全性の高い土地選びと住宅づくりを広めることを目的として2021年に大西倫加が設立。防災のコンサルティング事業を開始し、国内唯一の個人向け災害リスク診断サービス「災害リスクカルテ」を提供する、さくら事務所運営のシンクタンク。

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