耐震性を脅かす“2つの重大瑕疵”について解説

株式会社さくら事務所

2025.04.15 10:00

2000年代前半の建物に多発、施工不備の落とし穴

個人向け総合不動産コンサルティング・ホームインスペクション(住宅診断)、マンション管理組合向けコンサルティングを行う“不動産の達人”株式会社さくら事務所(”東京都渋谷区/社⻑:大⻄倫加)は、マンションの耐震性に大きく影響する、「構造スリット」と「コア抜き」に関する瑕疵について専門家が解説しました。詳しくは下記をご覧いただき、本件に関する取材やご質問がございましたらお気軽にお問い合わせください。

4月14日で熊本地震から9年。新耐震・旧耐震を問わず、19棟のマンションが全壊認定されるな
ど甚大な被害を受けました。今後予想される巨大地震への防災対策として、マンションの建物
調査を行うことが非常に重要です。防災対策というと備蓄や訓練などの“ソフト面”が注目され
がちですが、建物そのものの“ハード面”の備えも同じくらい重要です。特に構造の不備は、放
置すれば法的責任の追及が難しくなり、管理組合に大きな負担をもたらす可能性があります。
だからこそ、築10年を迎える前に、専門家による共用部の建物調査を行うことを当たり前の習
慣として定着させることが、防災対策にも繋がります。今回は、耐震性に大きく影響する“構造
スリット未施工”と、“コア抜き”に関する瑕疵について、専門家の視点から解説します。

 

建物全体の損壊の原因となる「構造スリット」未施工

構造スリット(=耐震スリット)とは、柱や梁と壁を物理的に切り離すことで、地震の揺れに
よる損傷を局所化させ、建物全体の崩壊を防ぐ仕組みです。
スリットが適切に施工されていない場合、地震時に予期せぬ破損が発生し、建物全体の耐震性
に大きく影響する可能性があります。
特に築20年以上経過しているマンションでは施工品質が安定していなかった背景もあり、耐震
スリットが適切に設置されていないケースが数多く見受けられます。

 

耐震性を脅かす「コア抜き」による鉄筋切断

コア抜きとは、コンクリートに穴を開け配線や配管を通す工事のことです。本来、建設時に
必要な穴は計画的に設けるべきですが、着工後の計画変更や施工ミスにより、後からダイヤ
モンドカッターなどでコンクリートに穴を開けることがあります。
その際に誤って構造上重要な鉄筋を切断すると、建物の耐震強度に大きな影響を及ぼす可能
性があります。
コア抜きによる鉄筋切断が判明した場合、修復には高圧水などで鉄筋周辺のコンクリートを
削り、鉄筋を補修してから再びコンクリートなどを打ち直して補修を行う必要があります。

 

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さくら事務所について

株式会社さくら事務所(東京都渋谷区/社⻑:大⻄倫加)は「人と不動産のより幸せな関係を追求し、豊かで美しい社会を次世代に手渡すこと」を理念として活動する、業界初の個人向け総合不動産コンサルティング企業です。
1999年、不動産コンサルタント長嶋修が設立。第三者性を堅持した立場から、利害にとらわれない住宅診断(ホームインスペクション)やマンション管理組合向けコンサルティング、不動産購入に関する様々なアドバイスを行う「不動産の達人サービス」を提供、71,000組を超える実績を持っています。

 

プレスリリースは下記よりご覧いただけます。

https://www.sakurajimusyo.com/wp-content/uploads/2025/04/7dde75f703298cdca504f884ae76ffa5.pdf

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