マップには載っていない「隠れ盛土」とは?
災害リスクを把握するうえでの意外な盲点
業界初の個人向け不動産コンサルティング・ホームインスペクション(住宅診断)、マンション管理組合向けコンサルティングを行う“不動産の達人”株式会社さくら事務所(東京都渋谷区/社長:大西倫加)が運営するシンクタンク「だいち災害リスク研究所」は、過去の大地震時に被害が多かった「盛土造成地」について「公開されていない「隠れ盛土」のチェック方法」に関するコラムを公開しました。
盛土とは?
1995年1月に発生した兵庫県南部地震のほか、東北地方太平洋沖地震、北海道胆振東部地震でも、多くの盛土造成地での家屋被害が発生しました。
盛土(盛り土)、とは、高低差のある土地を平らにするとき、低い土地に土を盛って低まりを埋める必要があり、これを盛土といいます。盛土でできた盛土造成地のうち、その規模などの特定の条件にあたるものを「大規模盛土造成地」と呼び、自治体の調査により全国で47都道府県の1,003 市区町村における51,306 カ所が「大規模盛土造成地マップ」として公表されています。
隠れ盛土の存在
話題に上がる「隠れ盛土」とは、北海道胆振東部地震のニュース記事で、だいち災害リスク研究所所長の横山が大規模盛土造成地マップに掲載されていない「隠れた盛土造成地」で大きな被害があったというコメントを踏まえてできた言葉とみられます。
盛土造成地の探し方
誰でもウェブ上で閲覧できる「重ねるハザードマップ」では、様々なハザードマップと共に大規模盛土造成地マップとして公開が進んでいます。コラムでは、重ねるハザードマップを使った大規模盛土造成地の検索方法やその手順、注意点などについて紹介しています。
さらに、「今昔マップ」をもとに、マップに掲載されていない隠れた盛土については、古地図と比較しながら盛土の可能性のある場所を探す方法についても、操作画面や操作方法について実際の画面と事例をもとに説明しています。
隠れ盛土の探し方
旧版地形図で谷だった場所で、現在では高台の台地側と標高が同じようになっている場所のほか、地図では現れない家1軒や数軒単位で、「ひな壇型」の造成により小規模な盛土造成地がある場合があります。このような敷地では片方の地盤が軟弱なことがあるため、地盤の不同沈下も発生しやすいです。
傾斜地の物件や擁壁がある物件イコール盛土のある物件ではないですが、擁壁の健全性や劣化なども課題となる可能性があります。心配な場合には、自己チェックに加えて専門家への相談をお勧めします。
個人向け災害リスク診断サービス「災害リスクカルテ」
■不動産の達人 株式会社さくら事務所■
東京都渋谷区/代表取締役社長:大西倫加
https://www.sakurajimusyo.com/
1999年、不動産コンサルタント長嶋修が設立。「人と不動産のより幸せな関係を追求し、豊かで美しい社会を次世代に手渡すこと」を理念として活動する、業界初の個人向け総合不動産コンサルティング企業で2022年12月現在で59,000件を超える実績を誇る。
■だいち災害リスク研究所■
所長:横山芳春
https://www.sakurajimusyo.com/daichi/
安全性の高い土地選びと住宅づくりを広めることを目的として2021年に大西倫加が設立。防災のコンサルティング事業を開始し、国内唯一の個人向け災害リスク診断サービス「災害リスクカルテ」を提供する、さくら事務所運営のシンクタンク。
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