2025年3月30日日曜日 日本映画ペンクラブ2024奨励賞受賞記念上映会『Life work of Akira Kurosawa黒澤明のライフワーク』監督:河村光彦 詳しい情報・ご予約は bacchus-tokyo.com/11465/
#高円寺シアターバッカス 上映スケジュール 2025年3月30日(日)10:00〜と12:30~ 上映後監督のトークショー黒澤映画論を開催
これは1984年-1985年に黒澤プロダクションとヘラルド・エースに撮影・編集・公開許諾を得て、 1年間撮影された全150時間に及ぶ『乱』撮影記録素材です。 本作の河村監督は『乱』が製作された1984年当時は大学生でありながら、黒澤組の熱い撮影現場を体験したひとりです。 黒澤明監督は、国民栄誉賞を受賞していますが、国民はその人物像を知らず、誤解された印象で語られることが多い一方で、 海外では現在もその評価は高く、若い世代にもブームは起き続けています。 それでも、真実の黒澤監督はとても穏やかで、優しい物言いをする演出家だったと知る人は少ない。 この作品は、映画『乱』の製作過程で見せた人間『黒澤明』を紹介する 38年の歳月を経て作られたドキュメンタリー映画です。
高円寺駅北口純情商店街突き当り手前右側
なぜ40年前に撮影された映像がこれまで世に出てきていなかったのか、それには訳があります。
「乱」の密着取材の現場で撮影された録画テープは150時間。このテープは乱の撮影が終了した後、黒澤エンタープライズにより所有・保管。
さらに、編集作業などで何度も移動が繰り返されるうちにマスターテープの所在がわからなくなってしまったのです。
そして時間は経ち、きっかけは1998年、88歳でこの世を去った黒澤明を偲ぶ会にて再会した当時の関係者と昔話をしているときでした。
このときのマスターテープ150時間のうち70時間だけは関連会社に保管されていることがわかったのです。
そして2006年、回収した70時間のテープを当時の最高画質で再現してDVDに。このときは自分の思い出として保存しておけばいいと思っていました。
あっという間に時間は経ち2020年、私は癌になりました。
自身の命に限りがあることに改めて気付かされたとき、残された自分の時間でできること、すべきことは何かと自問自答したときに出てきたのがこのテープの存在。
私の人生を大きく狂わせ、そして人生の指針をくださった「黒澤明監督の生き様、人との向き合い方」を後世に伝えたい。
こうして作られたのが、私の全てをかけた作品「Life work of Akira Kurosawa黒澤明のライフワーク」です。
黒澤明監督の生き様、そして映画・人・人生への向き合い方を後世に伝えるために
私がLife work of Akira Kurosawa黒澤明のライフワークで伝えたかったのは、決して黒澤明監督の映画製作における小手先技術の話ではありません。
作品の中で描かれているのは黒澤明監督の人と映画への向き合い方。それは黒澤明監督の生き様です。
黒澤明監督の映画への姿勢、そして人との向き合い方は全ての人にとって通じるもの。人生の指針を見出すことができるものだと思っています。
そして黒澤明監督が仰っていた言葉はLife work of Akira Kurosawa黒澤明のライフワークにおいても表現されています。
そして私はこう思います。
黒澤監督が亡くなってからも世界の何処かで戦争は起きている
家族間の諍いも絶えない
「乱」に込めた願いが届いていない事をあの世で憂いているに違いない
黒澤明監督が「乱」を、そして映画と人生を通して伝えたかった思いをこの世に残し、そして世界に届けたい。
この思いが評価されて、2024年度映画ペンクラブ 奨励賞 受賞となりました。
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