阪神・淡路大震災で学んだ5つの教訓

株式会社さくら事務所

2023.01.16 10:00

早朝に都市を襲ったマグニチュード7.3の直下型地震

業界初の個人向け不動産コンサルティング・ホームインスペクション(住宅診断)、マンション管理組合向けコンサルティングを行う“不動産の達人”株式会社さくら事務所(東京都渋谷区/社長:大西倫加)が運営するシンクタンク「だいち災害リスク研究所」は、明日で発生から28年を迎える1995年1月17日に起きた阪神・淡路大震災(地震名は兵庫庫県南部地震」の発生日を前に、「震災に学ぶ 特別コラム」として、被害の特徴に関する教訓5つについてコラムを公開しました。

①早朝に発生した地震

5時46分という明け方に発生した地震で、睡眠中である人も多い時間で負傷者には家具等の転倒落下による例が多くみられました。人生の1/3~1/4程度は眠っている時間であり、寝ている場所に家具などの倒壊があり、挟まれたり負傷して避難の妨げとならないような備えが求められます。

②「震災の帯」・揺れやすい地盤

甚大な被害で震度7と認定された地域は「震災の帯」と呼ばれ、揺れやすい地盤によって地震のゆれが大きく増幅されたと言われています。揺れやすい地盤では、観測される震度が大きくなることがあります。揺れやすさの調査法(微動探査)も一般化していることから、地盤の揺れやすさを知った家づくりも有効です。

③地盤の液状化による被害

低地や埋立地などでは、地盤の液状化が起こることがあります。建物建築前に、支持地盤まで小口径鋼管杭を打設することで被害を軽減できる場合がありますが、地域の地下インフラ全体に被害が発生することもあり、特に下水道では復旧に長期間がかかる場合もあることを念頭に置いた備蓄などの備えや、地域としての被災の心構えも必要です。

④倒壊家屋の火災による被害

285件の火災が発生、出火点は揺れの大きかった震度6弱以上(特に震度7)の地域に多く、家屋被害と一致しているとしています。出火の原因が判明した事例では、停電した住宅から避難した後、電力供給が復旧した際における「通電火災」が多かったとされます。風が弱かったために延焼速度は遅かったですが、倒壊した家屋による延焼がありました。耐震性の向上は、倒壊による被害を防ぐのみならず、地域で避難経路をふさぐことや、延焼を防ぐことにもつながります。

⑤斜面や盛土造成地における被害

六甲山地の分譲地などでは、斜面や盛土地の被害がありました。盛土造成地では自治体の大規模盛土造成地マップに載らない隠れ盛土や、斜面の崩壊、滑動崩落、また擁壁の倒壊や被害などが発生することがあります。立地ごとにどのような地震リスクかあるか、確認しておくことが必要であるという教訓であるといえるでしょう。

※サムネイルは兵庫県南部地震の「震災の帯」(地震本部HPより)

 

コラム「兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)の教訓5選

個人向け災害リスク診断サービス「災害リスクカルテ

■不動産の達人 株式会社さくら事務所■

東京都渋谷区/代表取締役社長:大西倫加
https://www.sakurajimusyo.com/
1999年、不動産コンサルタント長嶋修が設立。「人と不動産のより幸せな関係を追求し、豊かで美しい社会を次世代に手渡すこと」を理念として活動する、業界初の個人向け総合不動産コンサルティング企業で2022年12月現在で59,000件を超える実績を誇る。

■だいち災害リスク研究所■

所長:横山芳春
https://www.sakurajimusyo.com/daichi/
安全性の高い土地選びと住宅づくりを広めることを目的として2021年に大西倫加が設立。防災のコンサルティング事業を開始し、国内唯一の個人向け災害リスク診断サービス「災害リスクカルテ」を提供する、さくら事務所運営のシンクタンク。

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