2022年に1.7億ドル以上の世界収益を達成したNIKKE、日本ではTop3圏内が23日間にも
2022年11月4日にリリースされたモバイルRPG『勝利の女神:NIKKE』が、世界市場で大きな成功を見せています。リリースから約30日で世界収益は1億ドルを突破、2022年12月も大きな落ち込みもなく堅調に推移しました。ヒットゲームの続編でもIPタイトルでもないNIKKEが躍進しているポイントを見ていきます。
2022年12月も好調だったNIKKEは世界年間収益10億ドル突破するペース
「背中で魅せるガンガールRPG」というサブタイトルを持つ『勝利の女神:NIKKE』(Level Infinite)がリリースから好スタートを切り、2022年12月も好調を維持したまま2023年を迎えました。
Sensor Towerのストアインテリジェンスのデータによると、本作のリリース(2022年11月4日)から12月31日までの世界収益は1.7億ドル以上を記録しています。市場別の収益シェアは、1位が日本で55%、2位がアメリカで15.5%、3位が韓国で15.1%となっています。このシェアからもわかるとおり、1つの市場だけでヒットしているわけではなく、幅広い市場で支持されています。
『勝利の女神:NIKKE』の収益が月間8,500万ドル前後のペースであることを考えると、年間収益としては10億ドル前後となります。2022年の世界における年間収益10億ドル前後のモバイルゲームを見てみると、『Roblox』(Roblox)が11.5億ドル、『Coin Master』(Moon Active)が10.3億ドルで、このクラスのモバイルゲームと肩を並べることになります。
日本においても『勝利の女神:NIKKE』の勢いは衰えていません。Sensor Towerのデータによると、日本における2022年11月の1日あたりの収益が160万ドル/日以上であったのに対し、2022年12月には若干の下降はあるものの140万ドル/日以上の高水準をキープしています。
ポイント1:事前・事後プロモーション展開
日本は強力な漫画・アニメIPに加え、多数のヒットゲームがあることから、これらをベースにしたモバイルゲームもたくさんあります。ですが、『勝利の女神:NIKKE』は続編でもIPゲームでもないオリジナルで登場し、好評を得ています。この背景には、リリース前と後の綿密なプロモーション施策があります。
事前プロモーションとしては、2022年8月13日、14日に行われたコミックマーケット100での大型広告、9月21日~24日に開催された東京ゲームショウ2022での試遊など、夏からプロモーションを展開しました。また、リリース直前の10月29日、30日には池袋ハロウィンコスプレフェス2022にブース出展し、コスプレギャザリングでアピール活動を展開。
リリース後も積極的で、2022年11月19日~12月25日の期間にRED°TOKYOTOWERにて、主人公ラビの等身大フィギュアの展示、2022年12月30日、31日に行われたコミックマーケット101では、ブース出展のほかに献血応援イベントに協力するなど、話題が途切れないように次々とプロモーションを展開しています。
ポイント2:こまめなアップデートと新キャラ実装
『勝利の女神:NIKKE』のリリースから約3週間後にあたる2022年11月24日に、初のアップデート「ヒーローの光」を実装しました。「ヒーローの光」では、メインシナリオのチャプター解放(チャプター17、18)、新イベントの実施に加えて、新キャラクター「ラプラス」も実装されました。
この約2週間後の12月8日には「MIRACLE SNOW」を実装しました。このアップデートでは、新SSRキャラクター「ルピー:ウィンターショッパー」と新SRキャラクター「ネヴェ」が登場。さらに、12月15日には期間限定のSSRキャラクター「エヌ:ミラクルフェアリー」が実装されました。
また新年に合わせる形で、2022年12月29日から新バージョンBRAND NEW YEARを実装。新キャラクター「モダニア」を始め、新しいコスチュームやストーリーイベントを追加するなど、こまめなアップデートと新キャラ実装が行われました。
ポイント3:メタ機能も豊富でTop10圏内を1ヵ月以上キープ
Sensor Towerのデータによると、『勝利の女神:NIKKE』が持つメタ機能は、
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キャラクターコレクション:キャラクターを集めて育成する
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資源管理:最適化するために資源を管理しなければならない
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レベル:長い道のりをクリアしていく
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ナラティブストーリー:物語を進めるためのコンテンツに没頭
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ソーシャルクラン:プレイヤーがグループを作り、共通の目標や利益に向かって協力し合う
となっています。
メタ機能は多ければいいということではありませんが、2022年に日本で収益の高かったモバイルRPGと比較すると『勝利の女神:NIKKE』はメタ機能が豊富なゲームと言えます。キャラクターやグラフィックに目を奪われがちですが、同作はモバイルゲームとして作り込まれていることがうかがえます。
実際、ゲーマーからの支持はランキングにも表れています。Sensor Towerのデータによると、日本のApp StoreのTop Grossingランキングでは、リリースの2022年11月4日から12月27日までの54日間はTop10圏内をキープしており、Top3圏内は23日間にも及びます。
前述したアップデートの効果も確認でき、2022年11月24日には2位、12月8日には1位となっています。また、2022年12月28日にTop10圏外となったものの、12月31日には4位に戻すなど、NIKKEのポテンシャルを確認できます。
Sensor Towerのストアインテリジェンスのユーザーは、過去のパフォーマンス指標に加えて、アプリ収益とアプリダウンロード数の推定値を見ることができます。本レポートのSensor Towerの収益予測は、App StoreおよびGoogle Playからのもので、ユーザー総消費額を表しています。
また、データにはサードパーティのAndroidマーケットデータは含まれておらず、App StoreもしくはGoogle Playアカウントの初回ダウンロードのみ集計しています。同じアカウントが他のデバイス、もしくは同じデバイスで行った重複ダウンロードは集計に含まれていません。ダウンロードデータは同じアプリの異なるバージョンもまとめて集計しています(例:FacebookとFacebook Lite)。
Sensor Towerのストアインテリジェンスで上記ゲームタイトルの過去のデータを検索しましょう!REQUEST DEMOボタンからデモのリクエストが可能です。 : https://sensortower.com/ja/product/store-intelligence
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