ポケポケ、ゼンゼロ、鳴潮、学マスがランクインした2024年Google検索ランキング、日本と中国パブリッシャーの競争が垣間見える
2024年のGoogle検索ランキングが発表され、日本のゲームカテゴリーにおいて人気のモバイルゲームが上位を占めました。2024年のトレンドを表すこのランキングで、トップはポケポケ、2位はゼンゼロ、3位は鳴潮となりました。ここではこれらのモバイルゲームをデータとともに見ていきます。
2024年ゲームカテゴリーの検索ランキングではトップ3をモバイルゲーム独占、トップ10内に4つのタイトルがランクイン
2024年12月10日に、Googleは「2024年Google検索ランキング」を発表しました。このランキングは、調査対象期間の2024年1月1日から11月20日までの間に、前年比でGoogle検索で急上昇した言葉で、2024年の話題やトレンドを反映したものになっています。同ランキングはいくつかのカテゴリーに分かれており、ゲームカテゴリーもあります。
ゲームカテゴリーのランキングトップ10は次のとおりで、『Pokémon TCG Pocket』(The Pokemon Company)、『ゼンレスゾーンゼロ』(miHoYo)、『鳴潮』(KURO GAMES)、『学園アイドルマスター』(Bandai Namco Entertainment)の4つのモバイルゲームがランクインしています(モバイル版の他に、家庭用ゲーム機版やPC版もリリースされているタイトルもありますが、以降はモバイル版のみの内容です)。
トップ10内のゲームは、1位から3位までと10位がモバイルゲームで、合計4タイトルがランクインしています。
日本と中国パブリッシャーが2タイトルずつ、その傾向には違い
トップ10内の4つのモバイルゲームはジャンルもばらばらで、注目ポイントがないように思えますが、詳細に見ていくと興味深い傾向があります。具体的には、日本パブリッシャーのタイトルが2つ(『Pokémon TCG Pocket』と『学園アイドルマスター』)、中国パブリッシャーのタイトルが2つ(『ゼンレスゾーンゼロ』と『鳴潮』)となっており、日本と中国のパブリッシャーによる競争を物語っています。
また、日本パブリッシャーはIPタイトル、中国パブリッシャーは非IPタイトルとなっており、戦略や得意ジャンルの違いが垣間見えます。さらに、『Pokémon TCG Pocket』と『学園アイドルマスター』はモバイル版のみのリリース、『ゼンレスゾーンゼロ』と『鳴潮』はモバイル版に加えてPlayStation版およびPC版のマルチプラットフォーム展開を行っている点も異なります。
収益・DL数と平均評価では学マスがトップ、ポケポケは圧倒的なオーガニック流入とDAU
ここからはモバイル版のデータを見ていきましょう。Sensor Towerのデータによると、これら4タイトルの2024年1月1日から11月20日までの日本における収益とダウンロード数では、『学園アイドルマスター』がトップとなっています。
各タイトルはリリース日が異なるため単純に比較はできないものの、『学園アイドルマスター』は1.2億ドル以上の収益と240万以上のダウンロード数を記録しました。同作は集計対象期間中には日本のみでのリリースなので、これらの実績は日本市場単体で達成しています。
これら4タイトルの平均評価でも、『学園アイドルマスター』の人気が確認できます。Sensor Towerのデータによると、2024年1月1日から11月20日までの日本のApp Storeにおける平均評価では、4.86でトップとなっています。
『学園アイドルマスター』の評価数は9万件以上で、『Pokémon TCG Pocket』に次ぐ評価数です。一方、『Pokémon TCG Pocket』の評価数は60万件近くとなっていますが、平均評価は4.78と『学園アイドルマスター』に次ぐ高評価です。この結果、平均評価では日本パブリッシャーのタイトルが上位となっています。
これら4タイトルのうち、最もリリースが遅いのは2024年10月30日リリースの『Pokémon TCG Pocket』です。集計期間を見ると、わずか3週間程度しかないにも関わらず、評価数ではトップ、ダウンロード数でも2番目です。リリース直後から圧倒的な存在感を出している同作は、ポケモンIPと人気カードゲームのモバイルゲーム化が牽引していることは間違いありません。
Sensor Towerのデータによると、これら4タイトルのソース別ダウンロード数シェアを見ると、『Pokémon TCG Pocket』は最後発にも関わらず、オーガニックが占める割合がどのゲームよりも高く、唯一80%を超えています。通常、リリース直後は広告のシェアが高くなる傾向にありますが、同作では10%以下とこの中では最も広告の割合が低いことも特徴です。
DAU推移を見ても、『Pokémon TCG Pocket』は際立っています。Sensor Towerのデータによると、2024年1月1日から11月20日までの日本におけるこれら4タイトルのDAU推移では、『Pokémon TCG Pocket』の垂直上昇が確認できます。
一般的に、リリース日からその数日間を頂点に、徐々に加工していく傾向があるDAUですが、『Pokémon TCG Pocket』はDAUの上昇期間が長く、圧倒的です。今後のアップデートやイベント施策によっては、大きな上昇を期待できそうな傾向です。
Sensor Towerのモバイルアプリインサイトのユーザーは、過去のパフォーマンス指標に加えて、アプリ収益とアプリダウンロード数の推定値を見ることができます。本レポートのSensor Towerの収益予測は、App StoreおよびGoogle Playからのもので、ユーザー総消費額を表しています。
また、データにはサードパーティのAndroidマーケットデータは含まれておらず、App StoreもしくはGoogle Playアカウントの初回ダウンロードのみ集計しています。同じアカウントが他のデバイス、もしくは同じデバイスで行った重複ダウンロードは集計に含まれていません。ダウンロードデータは同じアプリの異なるバージョンもまとめて集計しています(例:FacebookとFacebook Lite)。なお、Google Playは中国本土では利用できません。
Sensor Towerのモバイルアプリインサイトで上記ゲームタイトルの過去のデータを検索しましょう!「ミーティングを希望」ボタンから弊社スタッフとのお打ち合わせの設定が可能です。 :
https://sensortower.com/ja/demo
Sensor Towerの紹介
2013年にサンフランシスコで設立されたSensor Towerは、モバイルアプリ/ゲームのデータや分析環境を提供する企業です。Unity、Tencent、HBOなどのグローバルデジタル企業からも信頼されており、モバイル市場のトレンド把握に役立つモバイルアプリインサイト、広告戦略の最適化に活用いただけるデジタル広告インサイトなど、デジタル分析プラットフォームとしてモバイルのあらゆる場面で質の高いインサイトと先進のカスタマーサポートを提供しています。
日本オフィスは2023年夏より東京・日暮里に移転、日本でのビジネスを強化しており、パートナー企業様も急増中です。弊社スタッフも増員しながらお客様のサポートもより強化していく所存です。
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