【子孫に語り継ぎたい思い出 私の満州追想記】(古川ゆり:語り手、古川千賀子:編集)Amazon Kindleで販売中!
合同会社おいかぜ書房(本店:東京都世田谷区 代表社員:西野聡)では、電子書籍版『子孫に語り継ぎたい思い出 私の満州追想記』(古川ゆり:語り手、古川千賀子:編集)を、Amazon Kindleにて販売しました。
この本について
本書は、終戦までの10年間を満州で生活した、ひとりの主婦の手記を電子書籍化したものです。
※尚、本文中、現在では不適切とされる表現・呼称がありますが、時代背景を踏まえあえてそのまま掲載しておりますので、あらかじめご了承下さい。
大正5年生まれの古川ゆりは、満州で職業軍人の夫と結婚し、子どもを授かり、幸せな家庭を築いていました。
戦時下ではあるものの、満州での生活は牧歌的で、物資・心身共に満たされたものでした。
――私はこの平房で長男、長女、次女と三人の子供に恵まれました。こんな警察も何も無い所でも、不用心とか、危ないとかいうことはまったくなく、軍隊があるということはすごく力強く頼もしいものだと思いました。(中略)日本のものはそこで、お米でも、お味噌でもなんでも手に入り、日本内地にいるのとまったく同じ生活ができました。野菜は、周辺に住んでいる満人の農家の人達が私達の住んでいる官舎に売りに来ていました。
しかし、そのような生活は、1945年8月13日を境に、一変します。
その時はじめて実感する日本の危機的戦況、急転直下の待避命令、難民生活のはじまり……。
――翌八月十四日未明、私達は、家具、生活用品など、様々な生活の匂いを残したまま、その家を後にしました。そして幼い子供達を連れて、主人の率いる古川隊の兵隊さん達約百人と一緒に公主嶺の駅から軍用列車に乗りました。勿論、貨物列車です。
――八月十五日の正午頃のこと、列車の中は、兵隊さん達が急に無線機を一生懸命に調整したりして、ただならぬ空気に包まれました。何事だろうと思っていましたら、天皇陛下のお声が聞こえてきました。戦争に負けたことを国民に告げるお声でした。兵隊さん達が皆泣き出しました。とても大変なことになりました。ここはもう他人の国。それにソ連が参戦したということです。主人はすぐに思ったそうです。
この本は、古川ゆりが見つめた帰国までの多難な道のりの全容とその後の経過が記されていると同時に、「戦争」が、市民や社会、あるいは満州という場所にもたらした悲劇と犠牲について、改めて照射する一冊です。
【目 次】
はじめに
満州へ
大連へ、そして結婚
平房での生活
公主嶺での生活
運命の日 八月十三日、そして終戦
難民生活の始まり
主人、ソ連へ強制連行
残された家族の運命は…
国共内戦と日本人
引き揚げの噂
ついに実現した引き揚げの旅
歩いて、歩いて宮の原へ
無蓋貨車で錦州へ
さようなら、満州
舞鶴入港
緑美しい故郷へ
主人、シベリアから帰還
五十年後の再会
編集後記
書籍仕様
書 名:子孫に語り継ぎたい思い出 私の満州追想記
語り手:古川 ゆり
編 集:古川 千賀子
発売日:2024年12月1日
取扱い:Amazon Kindle
定 価:770円(税込)
頁 数:約66頁
サイズ:4303KB
形 式:リフロー型
発行者:合同会社おいかぜ書房
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