Ota Kiyoo & Kuroda Yasuaki Exhibition |2024.10.4 (Fri) - 24 (Mon)
最先端技術3Dプリンターから生み出される新たな彫刻と、草木の色を染料とした織物のアート。
およそ100年の歴史を刻む石蔵に、お二人の作品が溶け込みます。
オオタさんは線と線を、黒田さんは糸と糸を。
交差させたり積み上げたり、重ね合う。
オオタさんの作品は伸びる影まで計算され、線と線が重なり合う瞬間が美しい。3Dプリンターだからこそ描ける無限の世界観と、既存のものに囚われない新たな視点を教えてくださります。
そして、鹿児島ともご縁が深い織物。
織物は、わたしたちの言葉や文章が発達するより前の、わたしたちの意思の疎通や事象の記録を担う一つの言語体系でありました。
糸と対話しながらひとつの作品を創りあげる黒田さんの作品は、わたしたちの内側にある光を引き出してくださります。
そんなお二人の作品が並ぶ、石蔵アート空間をどうぞお楽しみください。
皆さまのご来場を、心よりお待ちしております。
◾︎ Ota Kiyoo & Kuroda Yasuaki Exhibition
Date|2024.10.4 (Fri) - 24 (Mon)
Artist Talk|2024.10.6 (Sun) 13:00 - 14:00
◾︎ Artist
| オオタキヨオ Ota Kiyoo ( @otakiyoo )
秋田県出身
京都大学工芸部建築学科卒
東京大学大学院工学系研究科修了
建築を学んだ後、社会や経済への興味が強くなり、世界を良くしたいとの思いから、建築を離れて米国投資銀行にてストラクチャード・ファイナンス業務に従事。
リーマンショックを身をもって体験し、金融業界において想像力を働かせ必死で積み上げたものは、外部要因によって一瞬で崩れ落ちるもの、いわばハンナ・アーレントが「人間の条件」にて示した労働と仕事の関係における「労働」であり、誰でもできて、消費されるものと実感。
自分の死後もなお永遠に残る作品をつくる「仕事」をしたいと思い、アートを志す。
社会の構造、関係性を作品のテーマとし、鑑賞者が二元論や固定観念にとらわれない新たな気づきを発見することで、世界が良い方向に進めばと願い、制作している。
| 黒田 恭章 Kuroda Yasuaki ( @yasuaki_kuroda )
新潟県出身
武蔵野美術大学大学院造形研究科デザイン専攻工芸工業デザインコース修了
text (文章)の語源がラテン語のtexere(織ること=to weave)であるように、織物は言葉や文章が発達するより前の、私たちの意思の疎通や事象の記録を担う一つの言語体系だった。
そして機織りという行為は自然の糸を0と1のバイナリへと変換する。それは分けられたものを分けられたままに統合するという、対立項を共存させるプロセスでもある。
二元論や二項対立で語られるAとBや、AとBの間で展開される多様性やグラデーション、また全体と部分や地と図のような包合関係にあるもの、、それらは織物の中でAでもBでもあるものとして同時に存在している。それをA」や「B」とするのは、言葉の世界に住む、人間中心王義的な私たちとそのバースペクテイウでしかない。
言葉以前の織物の次元では、AはAでありB、BはBでありAという主体以前の世界があり、原痕跡に溢れていた。織物における糸は常に0であり1、1でありである。
織ることは、自/他、主/従、人為/自然などの二分法に囚われることのない視点と、私たち/世界を互いに互いのうちに織り込み包摂した「私たち=世界」を再提示する。
それは私たちがこの世界に「ある」と同時に、この世界に「なる」ために必要な結節点となる。
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