日本ではパズルより市場規模が大きいストラテジー、DL数・収益でラストウォー、MAU・継続率でにゃんこ大戦争が際立つ
日本のモバイルゲーム市場において、RPGは収益シェアの50%近くを占めるトップジャンルですが、次にシェアが高いのはストラテジーです。ストラテジージャンルのダウンロード数・収益面では『ラストウォー:サバイバル』、MAUと継続率では『にゃんこ大戦争』が日本のモバイルゲーマーから大きな支持を受けています。
DL数ではラストウォーが500万以上で圧倒的、収益ではアークナイツ、信長覇道、三國志 真戦、にゃんこ大戦争が1.4億ドル以上で接戦
Sensor Towerのデータによると、過去2年間(2022年10月から2024年9月)の日本におけるジャンル別モバイルゲーム収益シェアでは、トップがRPGで約50%を占めています。2位は13%のシェアを占めるストラテジーです。モバイルゲームとしてタイトル数の多いパズルは3位(8%)となっています。
同期間の日本のモバイルストラテジーゲームを詳細に見ていくと、指標ごとに優位のタイトルが異なることがわかります。Sensor Towerのデータによると、ダウンロード数では『ラストウォー:サバイバル』(FirstFun)が頭一つ抜けており、2位の『ホワイトアウト・サバイバル』(Century Games)に1.4倍の差をつけています。
日本における『ラストウォー:サバイバル』のソース別ダウンロード数を見ると、広告が50%以上となっており、同作のプロモーション展開が功を奏していることがわかります。
一方、収益ではトップ5のタイトルが接戦です。Sensor Towerのデータによると、日本のモバイルストラテジーゲーム収益では、『ラストウォー:サバイバル』がトップですが、2位の『アークナイツ』(Yostar)との差はわずかで、ほぼ差がないと言える状況です。
また、3位の『信長の野望 覇道』(KOEI TECMO GAMES)と4位の『三國志 真戦』(Qookka Games)、5位の『にゃんこ大戦争』(PONOS)も接戦で、いずれのタイトルも1.4億ドル以上の収益を記録しています。
これら5タイトルの日本でのリリースは、『ラストウォー:サバイバル』が2023年8月、『アークナイツ』が2020年1月、『信長の野望 覇道』が2022年12月、『三國志 真戦』が2021年5月、『にゃんこ大戦争』2012年11月なので、『ラストウォー:サバイバル』が急速に人気を集めていることがわかります。
収益トップの『ラストウォー:サバイバル』はグローバル展開をしており、2023年8月から2024年9月の世界における市場別収益シェアでは、トップがアメリカで約30%、2位が韓国で22%、日本は3位で15%を占めています。
MAU・継続率ではにゃんこ大戦争が圧倒的、年齢別ではタイトルごとに支持層が異なる
MAUと継続率では、この様相が異なります。Sensor Towerのデータによると、2022年10月から2024年9月の日本におけるモバイルストラテジーゲームのMAU推移を見ると、『にゃんこ大戦争』が際立っています。
2024年に12周年を迎えた『にゃんこ大戦争』は、同期間の平均MAUで2位の『ラストウォー:サバイバル』に5倍近くの差をつけてトップとなっています。新陳代謝の激しいモバイルゲームの世界で、10年以上続くタイトルはあまり多くありませんが、このデータから日本のモバイルゲーマーに愛されていることがわかります。
また、2024年第3四半期の日本における継続率においても『にゃんこ大戦争』がトップです。これは同作のゲーム性の高さに加えて、日本で人気のIPと積極的なコラボが功を奏していると推察できます。
日本で人気のモバイルストラテジーゲームの年齢分布でも、タイトルごとに支持の大きい層が異なります。Sensor Towerのデータによると、『ラストウォー:サバイバル』はミドル層以上からの支持が高く、35歳以上が60%以上を占めています。同傾向は『信長の野望 覇道』ではより顕著で、35歳以上が75%を占めています。
一方、若い世代からの支持が高いのは『アークナイツ』、18歳~34歳の層が70%以上を占めています。同じモバイルストラテジージャンルのゲームでもメインの年齢層が異なっており、うまく分散していることがわかります。
Sensor Towerのモバイルアプリインサイトのユーザーは、過去のパフォーマンス指標に加えて、アプリ収益とアプリダウンロード数の推定値を見ることができます。本レポートのSensor Towerの収益予測は、App StoreおよびGoogle Playからのもので、ユーザー総消費額を表しています。
また、データにはサードパーティのAndroidマーケットデータは含まれておらず、App StoreもしくはGoogle Playアカウントの初回ダウンロードのみ集計しています。同じアカウントが他のデバイス、もしくは同じデバイスで行った重複ダウンロードは集計に含まれていません。ダウンロードデータは同じアプリの異なるバージョンもまとめて集計しています(例:FacebookとFacebook Lite)。
Sensor Towerのモバイルアプリインサイトで上記ゲームタイトルの過去のデータを検索しましょう!「ミーティングを希望」ボタンから弊社スタッフとのお打ち合わせの設定が可能です。 :
https://sensortower.com/ja/demo
Sensor Towerの紹介
2013年にサンフランシスコで設立されたSensor Towerは、モバイルアプリ/ゲームのデータや分析環境を提供する企業です。X(旧:Twitter)、Unity、Tencent、HBOなどのグローバルデジタル企業からも信頼されており、モバイル市場のトレンド把握に役立つモバイルアプリインサイト、広告戦略の最適化に活用いただけるデジタル広告インサイトなど、デジタル分析プラットフォームとしてモバイルのあらゆる場面で質の高いインサイトと先進のカスタマーサポートを提供しています。
日本オフィスは2023年夏より東京・日暮里に移転、日本でのビジネスを強化しており、パートナー企業様も急増中です。弊社スタッフも増員しながらお客様のサポートもより強化していく所存です。
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