2024年6月に売上高2兆円超えを記録したPPIH、同社アプリmajicaはコミュニティ機能で差別化
ディスカウントストア「ドン・キホーテ」を運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスは、2024年6月期連結売上高が2兆円を超えたことを発表しました。同社のアプリ『majica』は累計ダウンロード数は1,700万以上(2024年9月現在)で、MAUも好調に推移しています。
累計DL数1,700万以上のmajicaアプリ、アプリからのフィードバックで店舗やオリジナル商品改良などを行うコミュニティ機能が強み
全国展開を行っているディスカウントストア「ドン・キホーテ」。運営会社のパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスの業績も好調です。同社は、2024年6月期連結売上高が2兆円を超えたことを発表しました。近年は海外からの旅行客にも同店は人気で、そのインバウンド需要の増加やプライベートブランドの商品の販売が好調に推移したとしています。
同社は2015年7月からアプリ『majica』も展開しています。Sensor Towerのデータによると、2015年7月から2024年9月までの『majica』の累計ダウンロード数は1,700万を突破しています。
Sensor Towerのデータによると、2024年第2四半期の日本におけるCoupons & Rebatesジャンルアプリのダウンロード数成長率では、トップの『クラシルリワード』(dely)に次ぐ2位のポジションにつけています。
また、過去2年(2022年10月から2024年9月)の日本におけるCoupons & Rebatesジャンルアプリのダウンロード数でも4位となるなど、同ジャンルのアプリとして確固たるポジションを築いています。
『majica』アプリの好調の要因はどこにあるのでしょうか。同アプリの特徴の1つに、「マジボイス」機能が挙げられます。2023年11月から実装された「マジボイス」機能は、ユーザーからのフィードバックに特化した機能です。
ユーザーは商品だけでなく、店舗や施設に対する要望や改善点も投稿できる上、データに基づいた「人気商品」だけでなく「いまひとつな商品」も公開しています。改善要望については「マジボイス実行委員会」と呼ばれるページで進捗状況を報告しており、同社のオリジナルブランド商品を中心にすでにいくつかの改善実施の実績もあります。
また、ユーザー同士が教え合える掲示板も用意されており、店舗とユーザー同士のコミュニティ形成を強化していることがわかります。多くのCoupons & Rebatesジャンルアプリがお得に買物ができるクーポンやポイント還元などの基本機能ににとどまっている中、コミュニティが好作用していると推察できます。
マジボイス実装後は平均MAUも5%上昇、ユーザー層は35歳以上が75%を占める
『majica』アプリのMAUも順調に推移しています。Sensor Towerのデータによると、2015年10月から2024年9月までの同アプリの平均MAUは90万ですが、2020年夏頃から上昇気流に乗っていることがわかります。
また、先に紹介した「マジボイス」機能実装前後でMAUを比較すると、その効果が確認できます。Sensor Towerのデータによると実装前の2022年12月から2023年9月の『majica』アプリの平均MAUは140万以上となっています。一方、同機能実装後の2023年12月から2024年9月の平均MAUは150万以上となっており、+5%程度の上昇が確認できます。
Sensor TowerのAudience Insightsのデータによると、『majica』アプリのユーザーは女性が若干多く、男性が47%、女性が53%となっています。年齢層別で見ると、35歳以上のユーザーが全体の75%程度を占めています。
2024年第2四半期の日本におけるmajicaユーザーが一般人口との比較で使用シェアが高いモバイルアプリでは、『UCS会員専用アプリ』(UCS)が圧倒的トップとなっています。『UCS会員専用アプリ』は、「ドン・キホーテ」などで使用できる電子マネーmajicaとクレジット機能を1つにしたカード(majica donpenカード)を管理するアプリです。このデータから、多くの『majica』アプリユーザーはこのカードのユーザーであることもわかります。
Sensor Towerのモバイルアプリインサイトのユーザーは、過去のパフォーマンス指標に加えて、アプリ収益とアプリダウンロード数の推定値を見ることができます。本レポートのSensor Towerの収益予測は、App StoreおよびGoogle Playからのもので、ユーザー総消費額を表しています。
また、データにはサードパーティのAndroidマーケットデータは含まれておらず、App StoreもしくはGoogle Playアカウントの初回ダウンロードのみ集計しています。同じアカウントが他のデバイス、もしくは同じデバイスで行った重複ダウンロードは集計に含まれていません。ダウンロードデータは同じアプリの異なるバージョンもまとめて集計しています(例:FacebookとFacebook Lite)。
Sensor Towerのモバイルアプリインサイトで上記ゲームタイトルの過去のデータを検索しましょう!「ミーティングを希望」ボタンから弊社スタッフとのお打ち合わせの設定が可能です。 :
https://sensortower.com/ja/demo
Sensor Towerの紹介
2013年にサンフランシスコで設立されたSensor Towerは、モバイルアプリ/ゲームのデータや分析環境を提供する企業です。X(旧:Twitter)、Unity、Tencent、HBOなどのグローバルデジタル企業からも信頼されており、モバイル市場のトレンド把握に役立つモバイルアプリインサイト、広告戦略の最適化に活用いただけるデジタル広告インサイトなど、デジタル分析プラットフォームとしてモバイルのあらゆる場面で質の高いインサイトと先進のカスタマーサポートを提供しています。
日本オフィスは2023年夏より東京・日暮里に移転、日本でのビジネスを強化しており、パートナー企業様も急増中です。弊社スタッフも増員しながらお客様のサポートもより強化していく所存です。
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