『源氏物語』において明石の浦は「ゆほびかなる所」（ゆったりとして穏やかな所の意）と紹介され、第13帖「明石の巻」では月見の名所と感じられるシーンや和歌が綴られています。

江戸時代初期、文学好きだった第五代明石藩主の松平忠国公は、物語の中の明石の描写を実在の寺社などに当てはめ、そこに自らが詠んだ歌を刻んだ碑を建てたとされ、それらが光源氏をはじめ物語の登場人物のゆかりの地として現在に伝わっています。

JR・山陽明石駅から岩屋神社、善楽寺、無量光寺、蔦の細道などを約１時間半で巡る往復約2.9kmの「源氏物語を訪ねるコース」を設定し、駅に隣接した「あかし案内所」で散策マップも配布しています。

また、明石市立天文科学館では9月29日(日)まで「源氏物語と月」をテーマにしたプラネタリウムを、明石市立文化博物館では9月14日(土)から10月14日(月・祝)まで『明石藩の世界Ⅻ～藩主忠国が創った『源氏物語』遺跡と俳諧文学～」と題した企画展を開催。明石駅前のあかしこども広場でも親子で楽しめる展示コーナーを開設しています。

＜「源氏物語✕明石 2024秋冬」の概要＞

■天文科学館 プラネタリウム「源氏物語と月」

期間：9月1日(日)～9月29日(日)

場所：明石市立天文科学館（人丸町2-6 TEL.078-919-5000）

休館日：9月9日(月)・10日(火)・17日(火)・24日(火)・30日(月)

開館時間：9時30分～17時（入館は16時30分まで）

観覧料：一般＝700円、高校生以下・明石市在住65歳以上＝無料

■文化博物館 企画展「明石藩の世界Ⅶ ～藩主忠国が創った『源氏物語』遺跡と俳諧文学～」

期間：9月14日(土)〜10月14日(月)

場所：明石市立文化博物館 １階特別展示室（上ノ丸2-13-1 TEL.078-918-5400）

休館日：月曜日（9月16日・23日、10月14日は開館）

開館時間：9時30分～17時30分（入館は17時まで）

観覧料：大人＝200円、大学・高校生＝150円、中学生以下・明石在住65歳以上＝無料

関連展示：特集「明石の君」パネル展示　～再現装束とあさきゆめみし～

■あかしこども広場「源氏物語ゆかりの地 明石を感じるコーナー」

キャラクターの忠国クン（そやままい氏作）が登場する４コマ漫画や学習パネルの展示、記念撮影コーナーなど。

場所：あかしこども広場 マルチ展示スペース（大明石町1-6-1パピオスあかし5F）

■あかし市民図書館 『源氏物語』特設コーナー

『源氏物語』とそのゆかりの地の礎を創った松平忠国公に関する書籍や資料を集めた特設コーナーを設置。

期間：9月18日(水)～10月14日(月・祝)

場所：あかし市民図書館（大明石町1-6-1パピオスあかし4F TEL.078-918-5800）

■忠国クンしおり

４コマ漫画「Go！Go！忠国クン!!」が楽しめる限定しおりを、明石市立天文科学館、明石市立文化博物館、あかし市民図書館、明石市立西部図書館、あかし案内所で配布（1人1枚まで、なくなり次第終了）。

■明石アーティスト協会プレゼンツ「明石 de 月見の宴」

『源氏物語』ゆかりの地のひとつ、岩屋神社を舞台に源氏物語をテーマにした音楽やダンス、ヘアメイクなど多様なジャンルのアーティストの技が結集したパフォーマンスと、源氏物語をコンセプトとした仮装コンテストを開催。

日時：9月14日(土) 16時30分～　※荒天中止

場所：岩屋神社（材木町8-10）※駐車場なし

入場料：無料

お問合せ：（公財）明石文化国際創生財団（TEL.078-918-5085）

■あかし源氏物語ダンシングレビュー

「明石城まつり」で『源氏物語』の世界を表現するストーリー性のある創作ダンスを披露。

日時：10月13日(日) ①10時30分～ ②12時～（各30分程度）

場所：①明石公園 本丸御殿ステージ ②明石市立文化博物館

出演：ダンシングチームKIRARA（演出：西尾弘子）

お問合せ：（公財）明石文化国際創生財団（TEL.078-918-5085）