[レポート]2024年日本のモバイルゲーム市場インサイト

Sensor Tower

2024.09.04 08:16

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2024年上半期の日本のモバイルゲームダウンロード数は、前年同期から2.5%増加して3億2,000万まで回復しています。その一方で、日本のモバイルゲームIAP収益は、円安の影響を受けて前年同期比17%減の53億ドルまで下落しています。本レポートでは、2024年の日本におけるモバイルゲーム収益およびダウンロード数の推移、人気タイトルやトップパブリッシャーの際立つ実績の分析のほか、新作モバイルゲーム『ゼンレスゾーンゼロ』の成功についてのケーススタディも行っています。

注:本レポートではアプリストアにおける収益のIAP推定値のみを集計しており、広告収入および中国本土におけるサードパーティのAndroidマーケットでの収益は含まれていません。

2024年上半期の日本のモバイルゲームダウンロード数は前年同期比2.5%増

2024年上半期の日本のモバイルゲームダウンロード数は、前年同期と比べて2.5%増加し、3億2,000万に達しています。そのうち55%がApp Storeを通じてダウンロードされています。

2024年第2四半期の日本円対アメリカドルの外国為替相場が平均で2023年第1四半期から18%下落した影響を受け、2024年上半期の日本におけるモバイルゲームのIAP(アプリ内課金)収益は、ダウンロード数が回復しているにもかかわらず、前年同期比17%減の53億ドルまで下落しています。

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『キノコ伝説:勇者と魔法のランプ』が収益ランキングで6位に、BNEはパブリッシャー別収益でトップに

2024年1月から7月までの日本におけるモバイルゲーム収益上位4タイトルは、依然として日本発のタイトルで占められています。MIXIの『モンスターストライク』は、同期間のIAP収益が2億9,000万ドルを超え、収益ランキングトップの座を維持しています。同作はリリースから約11年経過、日本におけるユーザー数が5,000万人を突破しているほか、累計世界収益が110億ドルを超え、日本のモバイルゲームにおいて累計世界収益が最も多いタイトルです。

Joy Net Gamesの『キノコ伝説:勇者と魔法のランプ』は、2024年2月の日本市場参入以降、収益実績が際立っており、リリースからわずか4ヵ月でIAP収益が1億ドルを突破しています。この実績は『崩壊:スターレイル』に次ぐものであり、2024年7月末までの収益トップ10の中で唯一の新作ゲームでもあります。

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ドラゴンボールZ ドッカンバトル』の日本におけるIAP収益は、2024年2月のイベント「ドッカンフェス×伝説降臨祭」の実施に伴い、前月比200%以上増加、2024年1月から7月までの日本における収益は前期から28%増加しています。

Bandai Namco Entertainmentの新作タイトル『学園アイドルマスター』は、5月に正式リリースされると同時に、同月の日本のモバイルゲーム収益成長ランキングにおいてトップに立ったほか、日本のモバイルIPゲーム収益ランキングにおいて、6月と7月に続けてトップに立っています。これら2作品の好調を受けてBandai Namco Entertainmentは、日本における収益が前期から3.5%増加して3億9,000万ドルに達し、当期の日本におけるモバイルゲームパブリッシャー別収益ランキングでトップの座を奪っています。

Bandai Namco Entertainmentは、日本のモバイルゲームパブリッシャーの中で海外進出に最も成功したパブリッシャーの1つでもあります。2024年1月から7月までの海外市場における同社収益は2億7,000万ドルで、当期世界総収益の40%を海外から得ています。

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日本における収益最多のIPは「ドラゴンクエスト」、その収益は1億7,000万ドル

「ドラゴンクエスト」は、日本のモバイルゲーム市場において収益が最も多いIPです。2024年1月から7月までのモバイルゲーム総収益は1億7,000万ドルに達しています。同IPの代表タイトルとしては、モバイル位置情報ゲーム『ドラゴンクエストウォーク』、モバイルRPG『ドラゴンクエストタクト』などがあります。

タイトル別に見ると、『ウマ娘 プリティーダービー』がなおも日本市場において収益最多のモバイルIPゲームであり、2024年1月から7月までの日本における収益は1億6,000万ドルを超えています。同作は、2024年2月下旬にリリースから3年を迎えたことに合わせた特別イベントを実施して1日あたりの収益が急増、3月の収益は前月から64%増加しました。7月末現在、同作の累計世界収益は25億ドルに迫り、日本市場シェアは94%を占めています。

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日本はモバイル3Dアニメゲームの最大市場で世界シェアの約50%

日本は二次元文化に最も厚みがある市場の1つで、モバイル3Dアニメゲーム収益が最も多い市場でもあります。2024年1月から7月までのモバイル3Dアニメゲーム世界収益上位50タイトルの合計収益のうち、49%が日本市場からもたらされています。

『モンスターストライク』『ウマ娘 プリティーダービー』『パズル&ドラゴンズ』が収益ランキングのトップ3を占めています。miHoYoの『崩壊:スターレイル』が5位、『原神』が6位に入っており、トップ8中でこの2タイトルのみが海外モバイルゲームです。

日本のモバイル3Dアニメゲーム市場は依然として活況で、新作が続々と登場して高い実績を残しています。『学園アイドルマスター』『聖闘士星矢レジェンドオブジャスティス』『恋と深空』『ゼンレスゾーンゼロ』『鳴潮』『俺だけレベルアップな件:Arise』の新作6タイトルは収益成長トップ8にランクインしています。このうち5タイトルが海外パブリッシャーによるものであり、日本のモバイルゲーマーの新作に対する寛容性および嗜好性がうかがえます。

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『恋と深空』は日本で収益が最も増加した乙女ゲームに

乙女ゲームにおいても日本は最大の市場で、2023年の乙女ゲーム世界総収益のうち70%が日本からもたらされています。2024年上半期は、『恋と深空』のリリースおよび急成長に伴い、乙女ゲームの世界総収益に占める中国市場の割合が45%まで上昇しました。

『恋と深空』は日本のプレイヤーにも好評で、2024年1月から7月までの日本における収益は約2,100万ドル、日本での収益ランキングで3位となったほか、当期の日本において収益が最も増加した乙女ゲームにもなっています。『恋と深空』の世界総収益2億ドル(2024年8月11日現在)のうち、中国市場からの収益が65%を占めており、中国以外の市場で収益が最も多い日本市場のシェアは11%を超えています。

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詳細情報は弊社ウェブサイトに記載しています:

https://sensortower.com/ja/blog/state-of-mobile-games-in-japan-2024-JP

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Sensor Towerの紹介

2013年にサンフランシスコで設立されたSensor Towerは、モバイルアプリ/ゲームのデータや分析環境を提供する企業です。X(旧:Twitter)、Unity、Tencent、HBOなどのグローバルデジタル企業からも信頼されており、モバイル市場のトレンド把握に役立つストアインテリジェンス、広告戦略の最適化に活用いただける広告インテリジェンスなど、デジタル分析プラットフォームとしてモバイルのあらゆる場面で質の高いインサイトと先進のカスタマーサポートを提供しています。

Sensor Towerは、Pocket Gamer Mobile Games Awards 2022において、Best Analytics / Data Tool賞を受賞しました。

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日本オフィスは2023年夏より東京・日暮里に移転、日本でのビジネスを強化しており、パートナー企業様も急増中です。弊社スタッフも増員しながらお客様のサポートもより強化していく所存です。

 

Sensor Tower日本オフィス代表

Claude Matsuo

 

Sensor Towerについての詳細情報は弊社ウェブサイトに掲載されております:

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種類
調査レポート

カテゴリ
ゲーム・ホビー