『サスプロ！』では、サステナビリティ経営に取り組む企業の具体的な活動を広めるため、毎回ゲストをお迎えし、変革のプロセスを紹介いただいています。今回は、株式会社ニチレイフーズ ライン＆マーケティング戦略部 マーケティング部 マーケティンググループ マネジャーの原山 高輝氏に、同社の食品ロス削減の取り組みについて伺いました。

■焼おにぎりがウエットティッシュに！食品ロス削減に向けた取り組み

　日本における冷凍食品のフロンティアカンパニーとして、簡便調理とおいしさを両立した豊富なラインアップを誇る同社。同社は以前より、商品の生産過程で出る食品残渣のリサイクル活動に加え、子ども食堂やフードバンクへの寄付などの食品ロス削減に向けた取り組みを進めています。
　そして、さらなるSDGs活動として、人気商品である「焼おにぎり 10個入り」と「今川焼」の食品残渣を、発酵、蒸留することでエタノールを抽出し、ウエットティッシュにアップサイクル*するプロジェクトを実施しています。

*アップサイクル：不要と考えられているもの、有効活用されていないものを、さらに価値の高いプロダクトに転換すること。

■「真面目にふざける」アイデアが生み出す価値

　SDGsには社会的価値と経済的価値を両立させるという考えが根幹にあります。同社は「焼おにぎり」からアップサイクルしたウエットティッシュの販売にも挑戦し、各所で話題となりました。また、このウエットティッシュの最大の特徴は、冷凍食品のパッケージをそのまま、商品パッケージにしたこと。同社の商品からできたものだと認識されやすく、アップサイクル商品を通じて、同社のブランド価値や商品価値を広く伝えることにもつながっています。
　また、アップサイクルのアイデアは社員から生まれたものだと言います。インナーコミュニケーション活性化を目的に始まった「ハミダス活動」のうち、経営と従業員の対話を行う活動の中で発案されました。
　原山氏は、SDGsの活動を社内外に浸透させるポイントは「真面目にふざける」ことだと話します。真面目一辺倒では押し付けになってしまい自分ごと化されづらく、身近なものと連動させたり、多様なアイデアを取り入れることで共感を生み、共創が実現するのです。

■食品ロス削減の新しい形「環境型ふるさと納税」と今後の展望

　さらに同社ではフードロス削減への取り組みとして、「半端品**」をふるさと納税の返礼品として提供するプロジェクトを開始。全国初となる「環境型ふるさと納税」の取り組みとして注目されています。原山氏より、いろいろな企業と一緒になって取り組むアイデアも紹介いただきました。

**半端品：メーカーの出荷単位（ケース）に満たない端数の正規商品で、品質に問題がないにもかかわらず出荷できない商品のこと。

ご紹介した取り組みの詳細は、以下番組でご視聴いただけます。ぜひご覧ください。
https://youtu.be/MVciCDRXvJY

【『サステナブル・プロセス（サスプロ！）』について】
https://www.youtube.com/@sustainable_process
株式会社揚羽が運営する、サステナビリティ経営に舵を切るすべての企業とそのステークホルダーに、企業の“変革のプロセス”を、よりビビッドに、よりわかりやすく発信するYouTubeチャンネル「サスプロ！」。
変革を実現し、社会課題を解決するには、多様な価値観を持つ仲間を集める必要があります。そして、その仲間を集めるには「共感」を生むコミュニケーションが欠かせません。共感を生む上で重要なのは「目標への過程（プロセス）を公開する」ことです。本チャンネルでは、まさにこの「プロセス」に注目し、企業のサステナビリティ経営への変革に役立つ情報を、さまざまな角度から発信していきます。

【会社概要】
会社名：株式会社揚羽
市場：東京証券取引所グロース市場（証券コード：9330）　　
資本金：2億7899万円（2023年9月30日時点）
所在地：〒104-0032 東京都中央区八丁堀2丁目12-7 ユニデンビル3F　　
設立：2001年8月
代表者：代表取締役社長　湊 剛宏　
ミッション：一社でも多くの企業のブランディングに伴走し、日本のビジネスシーンを熱く楽しくする！
事業内容：ブランディング支援全般
支援領域：コーポレートブランディング／パーパスブランディング／インナーブランディング
　　　　　アウターブランディング／サステナビリティブランディング／採用ブランディング
　　　　　製品・商品・サービスブランディング　等
ブランディングにおけるコンサルテーション、クリエイティブ、ソリューションまで一気通貫できるパートナーとしてご支援をしてまいります。
URL：https://www.ageha.tv/