大学新入生のSDGsの学習経験と意識に関する調査結果を公表

株式会社アクションリサーチ

2024.07.12 22:21

 この程、株式会社アクションリサーチの代表取締役社長・北徹朗が参画して実施したアンケート調査の結果を公表します。

大学新入生のSDGsの 学習経験と意識に関する調査

調査の概要

 調査目的:大学新入生のSDGsに関する教育や活動の経験と意識を明らかにする。
 調査時期:2024年4月25日~5月31日
 調査対象:新入生(関東と関西の5大学在籍、2024年3月に高校卒業)
 有効回答:2,073人(男783人、女1,290人)
 調査方法:Google Forms
 調査内容:・SDGsに関する知識・関心・行動
      ・SDGs教育の経験
       (高校での授業、総合的探求、課外・校外活動、志望校選択)
      ・大学への期待(大学の環境、授業、課外活動)

調査結果の概要

 ・世界の状況に関する知識やSDGs達成に資する行動は項目によってまちまち。
 ・SDGsについて、総合的探求の時間で学習した経験を持つ学生は約75%、
  課外活動や校外活動の経験を持つ学生は約21%。
 ・大学受験勉強としてSDGsについて勉強した学生は約16%であるが、
  志望校選択の際にSDGsのことを考慮した学生は約8%。
 ・SDGsについて、大学の授業で学びたい学生は約35%、
  課外活動・ボランティア活動を行いたい学生は約30%、
  ソーシャルビジネスに関心のある学生は約60%。

世界の状況についての理解は 約50%~約80%

 「大気汚染や海洋汚染の原因や影響」や「森林が消滅する理由と影響」は理解している回答が多く約80%であったのに対し、「世界の問題を解決するための技術革新」や「日本のSDGsの達成度や内容」は約50%であった。 

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SDGs達成に資する行為については 「プラスチック削減」が最も多く約85%

 「いつもしている」と「ときどきしている」の解答を合わせると、最も多いのは「マイバッグやマイボトルの持参、簡易包装などプラスチック削減につながる行動」で85.8%であった。次いで「リデュース、リユース、リサイクル、リペアなど」が70.7%であった。
 「したことはないが関心はある」の回答で多かったのは「SDGs関連イベント参加」(48.9%)、「ゴミ拾いイベント参加」(45.9%)であった。 

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高校の授業で 学んだ内容

 回答が最も多かったのは「気候変動(地球温暖化)」(83.8%)で、次いで「海洋汚染・大気汚染」(70.8%)、「貧困・格差社会」(70.1%)であった。
 「ESG投資」(4.3%)や「エシカル消費」(12.3%)、「パートナーシップ」(21.0%)、「技術革新」(21.9%)は少なかった。

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総合的探求の時間で、SDGsについて学習した経験を持つ学生は約75%

 総合的探求の時間でSDGsについて学んだ経験は、1年次が46.3%、2年次が49.7%、3年次が33.2%であった。3年間通して1度も学んでいないが学生は24.4%であった。約75%の学生が何らかの学習経験を持っていた。
 学んだ内容は、SDGsの意義や目標全般のほか、特定のテーマを回答した学生が多かった。

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課外活動や校外活動でSDGsに関する活動経験を持つ学生は約21%

 課外活動や校外活動でSDGsに関する活動をした経験を持つ学生は約21%であった。男性が20.9%、女性が21.4%で同程度であった。
 具体的には「清掃活動」や「フェアトレード」、「子ども食堂」、「国際交流」、「商品開発」が多かった。「SDGs部で活動していた」という回答もあった。

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大学受験勉強として、SDGsについて勉強した学生は約16%

 大学進学の受験勉強として、SDGsについて勉強したり、入試課題に取り組んだりした学生は約16%であった。男性が13.4%、女性が17.1%で同程度であった。
 具体的には、「総合型選抜」や「小論文対策」などであった。

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大学進学の志望校選択の際にSDGsのことを考慮した学生は約8%

 大学進学の志望校選択の際に、SDGsのことを「考慮した」「少し考慮した」を合わせると8.3%であった。男性は8.8%、女性は8.0%であった。
 具体的には、開講している授業科目や学生のボランティア活動、大学のSDGsの取り組みを調べたりしたとの回答が多く見られた。

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大学の授業でSDGsについて 学びたい学生は約35%

 大学の授業でSDGsについて「学びたい」と回答した学生は約35%であった。男性は25.7%、女性は40.2%で、男女間で大きな開きがあった。
 具体的には、SDGsの17目標のそれぞれやSDGsそのものや達成状況などの回答が見られた。

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大学の課外活動・ボランティア活動でSDGsに関することを行いたい学生は約30%

 大学の課外活動・ボランティア活動でSDGsに関することを「行いたい」と回答した学生は約31%であった。男性は21.5%、女性は37.1%で、男女間で大きな開きがあった。
 具体的には、「清掃活動」(海や川も)、「食品ロス削減」、「環境保護」、「リサイクル」、「フェアトレード」、「性の多様性」、「貧困問題」(子ども食堂)、「募金活動」、「学習支援」、「海外ボランティア」などで多種多様であった。

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ソーシャルビジネスに関心のある学生は 約60%

 「社会的課題を公共事業やボランティアではなく、ビジネスの手法で解決する事業があり、ソーシャルビジネスと呼ばれていますが、これに関心がありますか。」との問いに対して、「関心がある」と「少し関心がある」の回答を合わせると58.2%であった。男性は54.4%、女性は60.6%で、同程度であった。

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以上

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種類
調査レポート

カテゴリ
ライフスタイル

株式会社アクションリサーチ

URL
https://researchmap.jp/read0151697
業種区分
教育・学習支援業
代表者名
北 徹朗
上場区分
未上場