大学新入生のSDGsの学習経験と意識に関する調査結果を公表
この程、株式会社アクションリサーチの代表取締役社長・北徹朗が参画して実施したアンケート調査の結果を公表します。
大学新入生のSDGsの 学習経験と意識に関する調査
調査の概要
調査目的:大学新入生のSDGsに関する教育や活動の経験と意識を明らかにする。
調査時期:2024年4月25日~5月31日
調査対象:新入生(関東と関西の5大学在籍、2024年3月に高校卒業)
有効回答:2,073人(男783人、女1,290人)
調査方法:Google Forms
調査内容:・SDGsに関する知識・関心・行動
・SDGs教育の経験
(高校での授業、総合的探求、課外・校外活動、志望校選択)
・大学への期待(大学の環境、授業、課外活動)
調査結果の概要
・世界の状況に関する知識やSDGs達成に資する行動は項目によってまちまち。
・SDGsについて、総合的探求の時間で学習した経験を持つ学生は約75%、
課外活動や校外活動の経験を持つ学生は約21%。
・大学受験勉強としてSDGsについて勉強した学生は約16%であるが、
志望校選択の際にSDGsのことを考慮した学生は約8%。
・SDGsについて、大学の授業で学びたい学生は約35%、
課外活動・ボランティア活動を行いたい学生は約30%、
ソーシャルビジネスに関心のある学生は約60%。
世界の状況についての理解は 約50%~約80%
「大気汚染や海洋汚染の原因や影響」や「森林が消滅する理由と影響」は理解している回答が多く約80%であったのに対し、「世界の問題を解決するための技術革新」や「日本のSDGsの達成度や内容」は約50%であった。
SDGs達成に資する行為については 「プラスチック削減」が最も多く約85%
「いつもしている」と「ときどきしている」の解答を合わせると、最も多いのは「マイバッグやマイボトルの持参、簡易包装などプラスチック削減につながる行動」で85.8%であった。次いで「リデュース、リユース、リサイクル、リペアなど」が70.7%であった。
「したことはないが関心はある」の回答で多かったのは「SDGs関連イベント参加」(48.9%)、「ゴミ拾いイベント参加」(45.9%)であった。
高校の授業で 学んだ内容
回答が最も多かったのは「気候変動(地球温暖化)」(83.8%)で、次いで「海洋汚染・大気汚染」(70.8%)、「貧困・格差社会」(70.1%)であった。
「ESG投資」(4.3%)や「エシカル消費」(12.3%)、「パートナーシップ」(21.0%)、「技術革新」(21.9%)は少なかった。
総合的探求の時間で、SDGsについて学習した経験を持つ学生は約75%
総合的探求の時間でSDGsについて学んだ経験は、1年次が46.3%、2年次が49.7%、3年次が33.2%であった。3年間通して1度も学んでいないが学生は24.4%であった。約75%の学生が何らかの学習経験を持っていた。
学んだ内容は、SDGsの意義や目標全般のほか、特定のテーマを回答した学生が多かった。
課外活動や校外活動でSDGsに関する活動経験を持つ学生は約21%
課外活動や校外活動でSDGsに関する活動をした経験を持つ学生は約21%であった。男性が20.9%、女性が21.4%で同程度であった。
具体的には「清掃活動」や「フェアトレード」、「子ども食堂」、「国際交流」、「商品開発」が多かった。「SDGs部で活動していた」という回答もあった。
大学受験勉強として、SDGsについて勉強した学生は約16%
大学進学の受験勉強として、SDGsについて勉強したり、入試課題に取り組んだりした学生は約16%であった。男性が13.4%、女性が17.1%で同程度であった。
具体的には、「総合型選抜」や「小論文対策」などであった。
大学進学の志望校選択の際にSDGsのことを考慮した学生は約8%
大学進学の志望校選択の際に、SDGsのことを「考慮した」「少し考慮した」を合わせると8.3%であった。男性は8.8%、女性は8.0%であった。
具体的には、開講している授業科目や学生のボランティア活動、大学のSDGsの取り組みを調べたりしたとの回答が多く見られた。
大学の授業でSDGsについて 学びたい学生は約35%
大学の授業でSDGsについて「学びたい」と回答した学生は約35%であった。男性は25.7%、女性は40.2%で、男女間で大きな開きがあった。
具体的には、SDGsの17目標のそれぞれやSDGsそのものや達成状況などの回答が見られた。
大学の課外活動・ボランティア活動でSDGsに関することを行いたい学生は約30%
大学の課外活動・ボランティア活動でSDGsに関することを「行いたい」と回答した学生は約31%であった。男性は21.5%、女性は37.1%で、男女間で大きな開きがあった。
具体的には、「清掃活動」(海や川も)、「食品ロス削減」、「環境保護」、「リサイクル」、「フェアトレード」、「性の多様性」、「貧困問題」(子ども食堂)、「募金活動」、「学習支援」、「海外ボランティア」などで多種多様であった。
ソーシャルビジネスに関心のある学生は 約60%
「社会的課題を公共事業やボランティアではなく、ビジネスの手法で解決する事業があり、ソーシャルビジネスと呼ばれていますが、これに関心がありますか。」との問いに対して、「関心がある」と「少し関心がある」の回答を合わせると58.2%であった。男性は54.4%、女性は60.6%で、同程度であった。
以上
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