北海道ガスの屋外遠隔監視制御盤に放射冷却素材「SPACECOOL」が採用
~夏場の電子機器故障による装置停止回避でさらなるガスの安定供給実現へ~
SPACECOOL株式会社(本社:東京都港区、代表取締役CEO:末光 真大、以下「当社」)が開発・販売する放射冷却素材「SPACECOOL」が、北海道ガス株式会社(社長:川村 智郷、本社:札幌市)が所有するガス供給設備の屋外用遠隔監視制御盤に採用されたことをお知らせします。
ガス供給事業者にとって、ガスをお客さまに安全・安定供給をするために、ガス供給設備におけるガスの圧力制御やバルブの遠隔制御は必要不可欠です。それらの遠隔監視制御盤は屋外に設置されております。特に夏場は直射日光が当たることで盤内の温度が上昇して高温アラートが発生するほか、故障による装置停止が発生しうるという課題があります。
そこで同様の課題を持っていた北海道ガスは、直射日光下においてゼロエネルギーで冷却することができる放射冷却素材「SPACECOOL」に着目しました。北海道ガスが持つ約350カ所の屋外用遠隔監視制御盤にSPACECOOLを導入し、また、今後新設する制御盤にもSPACECOOLを採用することで上記課題を解決し、猛暑が予想される今夏以降、さらなるガスの安全・安定供給を目指します。
北海道ガス株式会社 供給保安部供給防災センター 主任 竹髙裕喜様のコメント
今回導入を決定した遠隔監視制御盤は、お客さまへのガスの安全・安定供給には必要不可欠です。
近年、北海道では夏日・真夏日と呼ばれる日が増加傾向にあります。特に屋外の遠隔監視制御盤では、温度異常警報が増加し、電子機器の故障リスクが高まる傾向にあり喫緊の対策が必要でした。一般的に電子機器は熱に弱く、バッテリー等は寿命が半分になる事もあります。
環境負荷に配慮し、設備環境を改善すべく、対策検討を進める中で『SPACECOOL』と出会い、フィールド試験(*1)を実施しました。フィールド試験の結果は最大14℃程度の低減となり、本製品の費用対効果や施工性について他対策(遮光板の後付け・遮熱塗装・制御盤移設など)との比較の結果、導入へと至りました。猛暑が予想される今年の夏、SPACECOOL を施工した屋外用遠隔監視制御盤の効果を期待しています。
(*1):SPACECOOL 施工済み・SPACECOOL 未施工・断熱塗料施工の 3 種類の制御盤を設置し、盤内温度の比較を実施。日中において、SPACECOOL 施工済みの制御盤は、未施工・断熱塗料施工のものと比較し、盤内温度が最大 14℃の低減を記録し、日照時間が長く、外気温度が高いほど効果があることを確認した。
※天気:晴れ、外気温度:約27℃、SPACECOOL 施工済盤内:約24℃、断熱塗装盤内:約38℃
放射冷却素材「SPACECOOL」について
本素材は、直射日光下において、太陽光と大気からの熱をブロックし熱吸収を抑えるだけではなく、放射冷却の原理により宇宙に熱を逃がすことで、ゼロエネルギーで外気温よりも温度低下することを可能にした新素材(*2)です。
(*2):独自の光学制御技術を用いて、太陽光の入熱を抑え、熱ふく射(*3)による放熱を大きくした材料設計により実現
(*3):熱せられた物体の熱が電磁波(光)として運ばれる現象のこと
※「SPACECOOL」は登録商標です。
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SPACECOOL株式会社
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