・ 水面を自由に移動

・ 一人で持ち運べる小型サイズ

・ ドローン技術を応用した自動航行

1．概要 

　株式会社ロックガレッジ（本社：茨城県古河市、代表取締役　岩倉大輔）は、ホバークラフト型水上ドローンを開発し、水上構造物点検の実証実験を実施しました。

2.プロジェクト概要

　当社は、令和４年度成長型中小企業等研究開発支援事業（Go-Tech事業）の採択を受け、水上構造物点検用のホバークラフト型水上ドローンの開発を推進してまいりました。このプロジェクトの目的は、水上で全方向に移動可能な移動ロボットを創出し、ドローンではアクセスが難しい箇所や点検が困難な構造物に対する新しい点検手法を提供することです。

　令和４年から５年にかけて、機体の設計・制作を行い、制御ソフトウェア及び360度カメラによるFPV操縦システムを開発して参りました。この度、機体搭載カメラによる水上構造物を対象とした撮影の実証実験を実施いたしました。

動画をご覧になりたい方はこちら（https://youtu.be/DMGWmx7H0js)

3．背景　

　高度経済成長期に敷設された各種インフラが次々に老朽化の危機に瀕している現在、これまでのマンパワーに基づく点検では労働力不足、コスト増の問題により対応が困難になりつつあります。そのため点検業務を省力化するためのロボット・点検ソリューションの市場が成長しており、代表格としてドローンによる点検ソリューションが活発に開発されています。

　しかしながら、パイロット確保、機体墜落のリスク、規制の存在、海外製によるセキュリティの問題がネックとなり導入の障壁となっているケースが多くみられます。また、桁下の空間が水面付近である等、ドローンの進入が困難な空間も存在しています。

　上記のドローンの課題に対し、弊社はドローン技術を応用した全く新しい形態の全方向移動可能なホバークラフト型の水上移動ロボット（水上ドローン）を開発し、ドローンの適用が困難な状況・空間に対応できる点検手段の実現を目指して研究開発を進めて参りました。

4．今回の成果　

（１）水上ドローンの制作     

　当社は2018年の創業当初より、ドローン及び各種移動体のハードウェア設計及び制作に携わって参りました。この度は、陸上用ホバークラフトの製作経験を応用し、水上移動に適した水上用ドローン機体を設計・製作いたしました。本設計においては、新規性のある推進機構を発明しており、特許出願を行いました。

（２）水上ドローンの自律制御     

水流や慣性の影響により困難となる操縦を補助するため、フィードバック制御による操縦アシストを実装致しました。本プロジェクトでは、水路の点検を自動化するための自律制御技術の研究開発にも取り組んでおり、今後の実証実験において検証していく予定です。

（３）ソフトウェア開発     

　点検経路の設計、点検中の状況確認を行うための一人称視点（FPV）機能を有するユーザーインターフェースの開発に取り組んでいます。今後は、ネットワークを通じたデータ管理や解析等を行うことのできるバックエンドシステムを開発し、データ処理の面でも点検作業の自動化に取り組んでいきます。

5．今後の予定

　プロジェクト最終年度にあたる今年度はハードウェア、ソフトウェアともにより安定した運用を行えるよう改良を重ね、点検業務を省力化するために特定点検用途においてドローンを補完し、簡便かつ安心して利用できる点検手段を提供することによって、構造物点検業務の新規手段を創出してまいります。

会社名：株式会社ロックガレッジ

事業内容：　ドローン関連ソフトウェア/制御系/ハードウェア開発、
                     その他ロボット開発支援、

                      スマートグラス・ドローン・AI複合による情報共有システム（3rd-EYE）の開発
                    ・サービス提供 
住所：　茨城県古河市宮前町1-51
URL：　http://rockgarage.tech
連絡先：　office@rockgarage.tech　
本件に関するお問合せ：090-1229‐8306（大畑）