イタリアの超人気タレントスカウト番組で、日本人歌手が見事予選をトップ通過しフィナーレへ進出
クラシック音楽の殿堂ローマで、有名芸能人司会者と260万人の視聴者を熱狂させたパフォーマンスとは意外にも・・・
九州出身でイタリア在住の歌手 相川陽介さん(39)が、イタリアでシェアトップのテレビ局『RAI1(イタリア放送協会ライウーノ)』にて、金曜夜視聴率17%(約267万世帯)の圧倒的超人気番組『ラッキアッパタレンティ(lacchiappatalenti邦題タレント発掘)』に出演し、世界各地から集まった一流アーティストたちとの接戦を制し、見事トップで予選通過しフィナーレに進出した。『ラッキアッパタレンティ』は、世界的に有名な『ブリテンズ・ゴット・タレント』をモチーフに制作された番組であり、同ゴット・タレントには昨年、お笑い芸人のとにかく明るい安村さんが決勝に日本人として初めて進出し日本でも話題になった。しかし、イタリア版『ゴット・タレント』は視聴率が平均3%(視聴者数59万人)と低調気味。その4倍以上のイタリア人視聴者を生放送で熱狂させた快挙は前例がないものである。
今回、相川陽介さんは番組内で、イタリア・ナポリの民謡『カンツォーネナポレターナ』の中の一曲を披露。 クラシック・オペラの聖地であるローマの観客が、日本人歌手で、しかも男性が歌うカンツォーネに対してスタンディングオベーションというのは歴史的にみて異例。
相川陽介さんは、子供の時から福岡剣道の道場に通っており、2013年にイタリアに移住して数年で人気歌手として頭角を表し、近年ではイタリア全土で年間100公演以上と忙しい日々を送る。また、サウジアラビア政府から招聘を受け四ヶ月に渡って公演を繰り広げるなど、その活躍は地球規模。
同番組では歌唱の前に、日本刀によるスピーディな剣舞を披露。 剣舞とカンツォーネという、前例のないユニークな組み合わせもまた決勝進出を決める要素となった。
イタリアのTV界では、今回の番組を制作したRAI1を含む旧国営放送『RAI』グループと、かつてのベルルスコーニ氏が代表を努めた『メディアセット』グループが、合わせてシェア77%と過半数を占める。そのほか小規模なチャンネルが20以上で残りのシェアを分け合っている現状だ。 旧国営放送ということからも日本でいえば『RAI』はNHKに相当するといえる。 つまり、今回の番組は日本でいうところの『ミュージックステーション』と『紅白』の間くらいのものであるといえばわかりやすい。 ちなみに、日本でも話題になっている英国発祥の番組企画『ゴット・タレント』のイタリア版は近年視聴率が3,6%と低迷しているものの、毎年継続して制作・放送されているためイタリア国内での知名度は日本よりもはるかに高いと言える。 しかし、今回の『ラッキアッパタレンティ』の視聴率17,6%とは雲泥の差がある。 イタリアで最も視聴されるTVプログラムといえばサッカー中継(参照・UEFA欧州選手権で24%)であるが、それに次ぐ極めて高い視聴率であることがおわかりいただけるだろう。
同番組のシステムは、五人のスカウトマンに扮する有名芸能人たちが気に入ったアーティストを選び、それを三人の審査員、そしてスタジオおよびテレビの前の視聴者が投票することによって勝敗を決する仕組みである。四週にわたって予選を開催し、その中で得票率トップのアーティストと他1・2組が最終日のフィナーレに進出する。 フィナーレでフィナーレは(同年6月8日の夜開催予定)は、それぞれのスカウトマンと選出されたアーティストが共同でパフォーマンスを行う予定。
生放送当日は、ナポリ出身の有名俳優フランチェスコ・パオロアントニ氏(68)が『彼は東洋哲学とナポリに結婚したんだ』と熱烈なラブコール。来日公演が行われているオペラユニット『イル・ヴォーロ』やロックバンド『マネスキン』を生んだヨーロッパで最も有名なポピュラー音楽の祭典『サンレモ音楽祭』において司会者を努めた経験もあるミリー・カルルッチ氏は『ヨースケは歌手でもない、サムライでもない、純粋なアーティストよ』と絶賛。
生放送の翌日には、日本でも映画で有名なアマルフィ海岸にある居を置くニュースメディア『ポジターノニュース』の記事に『ナポリ湾に恋に落ちた日本人が、ナポリ民謡を披露し会場の人々の熱狂を巻き起こした』と紹介されている。
相川陽介さんは生放送後のコメントで『嬉しいよりびっくりしたというのが本音。いつものステージでやってることと全く同じパフォーマンスをしただけ。優勝したのは運。他の出演者の中にも素晴らしいアーティストがいた』とのこと。
企業担当者の連絡先を閲覧するには
会員登録を行い、ログインしてください。