雀魂がブルアカコラボで過去最高のDAUを記録、日本のモバイル麻雀においてRPDも際立つ
モバイル麻雀ゲーム『雀魂』が2024年4月から『ブルーアーカイブ』とのコラボをスタートさせ、コラボ当日のDAUが過去最高を記録しました。同作は日本のモバイル麻雀ゲームにおいてRPDでも際立った存在となっています。
過去最高DAUを記録した雀魂のブルアカコラボ、RPDも20ドル前後をキープ
日本ではウェブブラウザ版として登場した麻雀ゲーム『雀魂』(Yostar)は、2019年11月にモバイルアプリが投入されました(以降、モバイル版の内容です)。4人麻雀・3人麻雀を楽しむことができ、段位システムやオンラインでのプレイなどに加え、有名声優を起用したキャラクターも同作の特徴の1つです。
『雀魂』の日本での人気は麻雀ゲームジャンルにおいて際立っています。Sensor Towerのストアインテリジェンスのデータによると、過去2年間(2022年5月から2024年4月)の日本におけるモバイル麻雀ゲームにおいて、収益シェアで50%以上となっています。また、ダウンロード数シェアでもトップとなっています。
同作は若干の上下はあるものの、右肩上がりのMAU成長を続けており、2024年4月には過去最高となるMAUを達成しました。
この過去最高MAU達成の要因は、コラボにあります。『雀魂』は2024年4月17日より人気スクワッドRPG『ブルーアーカイブ』(Yostar)とのコラボを開始しました。Sensor Towerのデータによると、『ブルーアーカイブ』とのコラボ開始当日にDAU(デイリーアクティブユーザー数)が大きく上昇しており、『雀魂』のリリース以降最高のDAUを記録しています。
このコラボでは、『ブルーアーカイブ』からアビドス対策委員会の「砂狼シロコ」や「小鳥遊ホシノ」などがコラボ雀士として登場し、コラボ装飾品や限定の着せ替え「華芳雅韻」も実装されました。同時に期間限定イベント「学園祭大騒ぎ!」をスタートさせ、「イベントPT」を集めることで、祈願の巻物やコラボ限定ローディングイラスト、賢者の福袋などの報酬を手に入れることができました。
『ブルーアーカイブ』は日本のモバイルゲーム収益ランキング上位にたびたび顔見せる人気タイトルですが、『雀魂』とのコラボでその人気を証明する形となりました。
『雀魂』はRPD(1ダウンロード当たりの収益)の点でも、日本のモバイル麻雀ゲームにおいて際立った存在となっています。Sensor Towerのデータによると、2020年1月から2024年4月の日本で人気のモバイル麻雀ゲームとの比較では、全タイトルとも上昇傾向であることが確認できます。
リリース当初の『雀魂』は、『NET麻雀 MJモバイル』(SEGA)や『麻雀格闘倶楽部Sp』(KONAMI)の後塵を拝しているものの、2021年4月ごろからトップとなっています。その後も順調にRPDを伸ばしており、現在は20ドル以上をキープしています。
戦略的にXでの動画広告を集中展開、ブルアカDL数にも好影響
『雀魂』は『ブルーアーカイブ』とのコラボに合わせて、広告展開にも注力しました。Sensor Towerのデータによると、2024年4月の日本におけるX(旧:Twitter)のモバイルゲーム広告SoV(シェアオブボイス)で、『雀魂』がトップとなりました。
ほとんどの広告タイプは動画で、『ブルーアーカイブ』とのコラボに登場するキャラクターをボイス付きでプロモーションしています。
Xでの広告は、戦略的な展開であることがわかるデータがあります。Sensor TowerのAudience Insightsのデータによると、『雀魂』ユーザーが広告インプレッションを見るチャネルとして、Xが60%近くでトップとなっています。2位はYouTubeで25%以上です。このデータから、X上で動画広告に注力したのだと推察できます。
また、このコラボは『ブルーアーカイブ』にも好影響があったと見られます。Sensor Towerのデータによると、『雀魂』ユーザーが利用するモバイルゲームの1つとして『ブルーアーカイブ』が上位にランクインしています。実際、同作のダウンロード数推移を確認すると、コラボ開始当日の2024年4月17日以降に上昇傾向になっていることがわかります。
いずれのタイトルもパブリッシャーはYostarで、自社のIPをうまく活かすことで同時に2タイトルを好循環に導いた事例と言えます。
Sensor Towerのストアインテリジェンスのユーザーは、過去のパフォーマンス指標に加えて、アプリ収益とアプリダウンロード数の推定値を見ることができます。本レポートのSensor Towerの収益予測は、App StoreおよびGoogle Playからのもので、ユーザー総消費額を表しています。
また、データにはサードパーティのAndroidマーケットデータは含まれておらず、App StoreもしくはGoogle Playアカウントの初回ダウンロードのみ集計しています。同じアカウントが他のデバイス、もしくは同じデバイスで行った重複ダウンロードは集計に含まれていません。ダウンロードデータは同じアプリの異なるバージョンもまとめて集計しています(例:FacebookとFacebook Lite)。
Sensor Towerのストアインテリジェンスで上記ゲームタイトルの過去のデータを検索しましょう!「ミーティングを希望」ボタンから弊社スタッフとのお打ち合わせの設定が可能です。 :
https://sensortower.com/ja/demo
Sensor Towerの紹介
2013年にサンフランシスコで設立されたSensor Towerは、モバイルアプリ/ゲームのデータや分析環境を提供する企業です。X(旧:Twitter)、Unity、Tencent、HBOなどのグローバルデジタル企業からも信頼されており、モバイル市場のトレンド把握に役立つストアインテリジェンス、広告戦略の最適化に活用いただける広告インテリジェンスなど、デジタル分析プラットフォームとしてモバイルのあらゆる場面で質の高いインサイトと先進のカスタマーサポートを提供しています。
日本オフィスは2023年夏より東京・日暮里に移転、日本でのビジネスを強化しており、パートナー企業様も急増中です。弊社スタッフも増員しながらお客様のサポートもより強化していく所存です。
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