自分を取るか!みんなを取るか! 脳科学者 中野信子先生がN/S高生の 「決める」ことへの若き悩みに、叱咤激励でアドバイス!!(前編)
各界の豪華講師陣が「世の中のリアル」を伝える【特別授業】第六回を開催!
日本の文化振興に寄与するための事業を手掛ける公益財団法人角川文化振興財団(理事長:川上量生)は、<「世の中のリアル」を伝える>をメインテーマに、未来に夢を抱くN高等学校・S高等学校の生徒達に向けた【学園生のための特別授業】を、株式会社ドワンゴが提供する学習コンテンツアプリN予備校を用いて、1月16日(火)に行いました。 第六回は脳科学者の中野信子先生をお招きし、<中野信子講座~「決める」とは?脳科学から考えよう~>と題して実施。全国から多くのN/S高生が参加し、会場でのリアル受講者からは、「自分」と「みんな」のどちらの意思を優先するかの悩みや相談が相次ぎ、またオンライン受講者からも多くの共感や質問のコメントが寄せられました。
(特別授業の内容を抜粋して、前編、後編の2回にわたり採録しております。)
中野信子先生のプロフィールはこちら
→http://www.bigbenn.jp/wp/clients/nobuko-nakano/
*中野信子先生より一言、ご挨拶をお願いいたします。(司会者)
中野信子先生(以下、中野先生):「こんばんは?」動物はみんな、挨拶をするんですけれど、人間だけが天気の話などをして、挨拶を手掛かりにコミュニケーションをはかろうとするんですね。社会的な繋がりを作ろうとして。
司会者:今日も会場に来て「寒いですね。」という挨拶からでした。
中野先生:共感できるところをどう見つけるかということですね。天気の話はみんなに平等なので、天気から入るというのは意味があるんです。
司会者:本日はどうぞよろしくお願いいたします。今回の授業にあたって、事前に先生よりこちらのメッセージを頂いております。
中野先生からのメッセージ:脳の意思決定システムは一つしかないと思うかもしれませんが、実は複数あります。様々な分け方がありますが、ひとつは「個」を優先する仕組み。もうひとつはみんな(「集団」)を優先する仕組みです。どちらを選択するか迷うと思います。これは、大人になっても消えることはありません。みなさんはこの迷いに初めてぶつかる年代だと思いますが、今回の講座では、脳科学ではどう考えるかをお話ししていきます。ぜひリアルな質問をください!
司会者:中野先生はどのような思いで、このメッセージをくださったのでしょうか?
中野先生:自分の脳についてもっと深い考察をして欲しいと思いましたし、「個」の意思決定に関しては結構、研究が進んでいるということもありますが、実際には、個人の意思決定で何かが決まることはめったにないんですね。どの大学に行くかを決めるときも、家族のことを必ず考えると思うんです。「お金を出すのは誰かな?」とか。「個」の意思決定ではなく、自分の置かれた社会的、経済的地位に依存せざるを得ないのに、「個」の意思決定しか研究されていないというこの現状。もっとリアルな自分の意思決定、自分ではままならない社会と対峙していく自分というところに目を向けて一緒に考えていけたらという気持ちでこういう問題設定にさせていただきました。
*最初のテーマは「意思決定と『個』『集団』」についてです。まず授業を受講している生徒さんにアンケートを取ってみました。結果は次の通りです。「個」を優先するが56%。「集団」を優先する44%です。(司会者)
中野先生:お~!これは遺伝的に見るヨーロッパの割合と同じですね。日本ないしは東アジアだと「集団」を優先しがちという遺伝的な割合は75%ぐらいになるんです。なかなか面白いN/S高らしい傾向です(笑)。
*佐藤とりゅふ(S高1年)さんからの事前質問です。「日本と海外との文化の違いから、意思決定をするときに『個』と『集団』の優先度に違いは出ますか?日本は『和』を尊ぶなど『集団』を優先しているイメージがあります。それとも人間である以上、思考回路や脳の仕組みに大した差はないのでしょうか?」(司会者)
中野先生:文化間差と私たちが思っているものは、もちろん歴史的に醸成されたものもあるし、必ずしも100%遺伝的に決まるものでもありません。たとえば「不安の感じ方」とか、「みんなの意見に耳を傾ける」とか、その度合いが少し遺伝子の影響を受けるんですね。脳内物質の代謝の速度とか合成能力の違いなどによって、自分で意思決定しやすい人と周りの意見を聞いたほうが楽だと思う人と両方いるんです。どっちの割合がどれだけ多いかで、その国の文化も影響を受けることがあるので、日本がどういう国なのかを知っておくことは悪いことではないかもしれません。もしかしたら皆さんの個人的な資質によっては、日本にいることが窮屈で大変に感じる人もいるかもしれません。そういう場合は自分が合っている国に行くという選択肢も当然あるし、逆のパターンもあります。外国で生まれ育った人が、「他者と心を合わせて生きていく日本の方が楽で安らぐ」という人もいるわけです。その人の遺伝的な資質は「日本だから100%そうだ」とは言えないところがあります。そういう傾向の人が多い国なのか、マイノリティな国なのかという違いがある感じです。
司会者:文化よりも遺伝子の影響が強いのでは?というコメントもあります。
中野先生:生物学的な基盤で考える学者は、「遺伝子の方が先にあったのでは」と、どうしても考えがちですが、私もそう思います。文化を大事にする方々は、そうは考えないと思いますので、そこにはまだ議論の余地があるかもしれません。
*きくらげ(S高2年)さんからの事前質問です。「私は流されやすい性格で、集団の中だと自分の意見を言えずに、自分の意思に反した選択をして後悔することが多いです。『集団』ではなく『個』を優先するために有効な考え方や手段を教えて頂きたいです。」(司会者)
中野先生:「後悔する」というのは人間しかやりません。面白いなと思うのは、たぶん「個」の意思を優先しても後悔するんですよ。どっちの道を選んでも必ず「あっちの道もあったな」と考えるように私たちは出来ているんです。時間を遡って、記憶を参照して、シミュレーションをする、そういう生物である辛みです。後悔が消えることはありません。ただ後悔の無い人生はカッコいいですけど、「後悔する」というのは知的な所産でもあるので、自分が十分に知的であることにまずは自信を持って欲しいと思います。みんなを優先するしくみというのは、生存戦略のひとつでもあって、「個」を優先するしくみを強くしてしまうと特に日本では「集団」から排除されてしまうんですね。どっちを選んでも必ず後悔するので、自分にとって気持ちが楽な方と、「あとでデメリットが少ない方はどっちかな?」ということを考える癖をつけてみましょう。それを冷静に見極める目というのを育てていくのがいいのではないかと思います。それを計算する領域というのは、「DLPFC(背外側前頭前野)」という前頭葉の外側の部分ですが、皆さんの年齢ではまだ育っている途中です。10代後半から30歳ぐらいまでかけて成長していくので、今が一番大事な時です。「得なのは、自分にとってか?みんなにとってか?バランスの良いところはどこなのか?」を計算する癖をつけて、その領域をいっぱい使ってあげて下さい。
*ひとみ(N高2年)さんからの事前質問です。「私は集団生活が苦手です。『自分の気持ちを殺さないと集団の中で生きていけない』という感覚がずっとあります。私は普通に学校に通って楽しい生活を送りたいです。これは私が『個』を優先しすぎているからですか?」(司会者)
中野先生:私みたいな人ですね(笑)。「自分の気持ちを殺さないと集団の中で生きていけない」というのはみんなそうです。多かれ少なかれ自分の意思を殺しているものです。その割合がみんなより多いのかもしれませんね。そうすると毎日毎日が苦しいし、頑張って殺しているのに、誰も褒めてもらえることもないし、やる気もなくなってしまいますよね。今の学校生活だとなかなか大変かもしれません。私は大学に行ってそれが報われたところがありました。話の通じる人は一生の内で必ず見つかります。今は出会える窓口がたくさんあるので、私の時よりはもっと恵まれていると思います。学校では見つからなくても必ずどこかで出会えるし、出会えた時の喜びは本当に素晴らしいので、それを楽しみにして欲しいなと思います。「自分を殺しているな」という気持ちの人は、内的な世界の広がりは凄いので、一見、死んだ振りをしながら息を吹き返す場所を見つけるまで、(殺している自分を)飼っておくと良いと思います。
*宮殿のようなライブラリーに、記憶だけでなく気持ちも同じように隠しておくんです。
中野先生:「マインドパレス」という考え方がありますよね。記憶を格納しておくための頭の中の図書館のような構造です。その宮殿のようなライブラリーに、記憶だけでなく気持ちも同じように隠しておくんです。自分の気持ちは青い扉のところとか、学校の中での私は黄色い扉とか。それだけの容量が人間の脳にはあります。うまく振舞うことができなかったら、物語の中の人でも、知っている人でも、テレビに出ている好きな芸能人やYouTuberの人でも、少しずつうまく振舞っている人のエッセンスを真似て対応すれば良いと思います。
*会場の生徒さんから質問を受け付けます。アミノ酸(S高2年)さん、お願いします。(司会者)
*アミノ酸さん:学校で活動しているとどうしても「個」の意思と「集団」の意思が衝突してしまいます。回避する方法はありますでしょうか?
中野先生:これは脳の問題というよりもコミュニケーションのテクニックの領域ですね。どれだけ衝突を回避する言葉や態度を覚えて行くかになると思います。私も、結構はっきり言ってしまう方なので、かなり悩みました。「あいつなんやねん!共演NG!」とか言われたりして、私のことを嫌いな人もいるわけです。相手にはっきり言わないけれど、相手に良い印象を与えながら、でも衝突せずに自分の心も大事にしたいということですね。実は、「京都人の方法」というのをすごく良いと思っていて、その方法を軽くまとめた本を日経BPさんから出したんですね。『エレガントな毒の吐き方』という本です。良く考えると毒なんだけど、一見優しい言葉に聞こえるという毒ノートを自分の頭の中に作っておくと、相手に何か言われても、私は毒を吐いてるんだけど、向こうは機嫌が良いみたいな場面をたくさん作ることができるんです。これを持っていると本当に心の健全性が保たれます。ちょっと大人の技ですけど、そろそろ練習しておいても良いのかしれません。
*会場からもう一人、Walker(N高1年)さん、お願いします。(司会者)
*Walkerさん:お昼ご飯を友達が一緒に食べようと誘ってくれて、気持ちは嬉しいんですが、実は自習室の隅っこで一人で食べる方が落ち着きます。それをやり過ぎると、人との繋がりが廃れてしまうし、何も変化が起きません。いつも通りの楽な方に安定を求めたい自分もいるのですが、進歩しなければと思う自分もいます。どう考えたら良いでしょうか?
中野先生:私も一人で食べたい派なので気持ちは良く分かります。会食もビジネス的にした方が良いことは分かってるんですけど、私はしないタイプです。別にやらなくても仕事はできますし、繋がりを持ったことで却って損する場合もあります。余談かもしれませんが、皆さんは神社には行きますか?神社には縁結びの神社もあるけれど、縁切りの神社もありますよね。その(縁切りの)神社で、おみくじが蓑虫みたいに木の皮が真っ白になるくらいびっしり結んであるのを見たことがあって、「こんなに縁を切りたい人がいるのか」とびっくりしたことがありました。縁はできてしまうものなので、別にわざわざ作ろうと思わなくても、向こうから寄ってくるものだと思うんです。お昼ご飯誘ってくれて嬉しいけど、毎回行かなくても、行く日を決めたらどうでしょうか?
Walkerさん:私は人と話すのが苦手なので、関わってくれる人は本当に有難いと思っていますし、誘ってくれれば、それに乗りたいと思います。でも裏返せば、断れない性格でもあるので、その性格を改善したいのであれば、一人でお昼ご飯を食べて、自分の成長を感じる選択肢もあると思うので、2通りの柱があると思いました。
中野先生:Walkerさんはとても聡明な方ですね。自分の理性を信じていて、自分に近づいてくれる人には誠実に対応したいという気持ちが強い方だと思います。意思決定はそういう理性を選ぶ判断と「もっと楽したい」という気持ちを選ぶ判断とで分ける方法もあります。ダニエル・カーネマンの20年ぐらい前の研究があります。水は低い方に流れますよね。その水をもう一度、高い方に持っていこうとすると、何かしらの仕事をしなければいけません。その、重力というか、自然な流れに逆らって仕事をしようとする部分が脳でいうところの理性です。勝手に水が流れるのは「楽したい」という欲求の部分です。私たちの脳では欲求の方が力強く出来ていて、理性の方がへたりやすく、すぐに疲れるように出来ています。寝不足になったり、病気だったり、大人になってお酒を飲んで酔ったりするだけでもへたります。「こういうふうに対応したいのだけれど、うまくいかない」という場面がこれからもっと増えると思います。その時にがっかりしないで欲しいんですね。自分が「楽したい」という気持ちが出てきてしまった時、それも自分です。その意思決定をしたからといって負けではありません。どっちの判断をしてもがっかりせずに、起きたことを受け入れる気持ちも持ってあげてください。
Walkerさん:有難うございます。確かにどちらかを選んで、それに対して傷ついたとしても、その価値観をどんどん更新していけば良いと思います。自分の尊敬する人の良いところなどもコピペしたりすることも必要だと思います。自分の根源的な価値基準に執着せずに、固い狭い価値観から新しい視点に移って、周りの人から尊敬できるところは取り入れて行きたいと思います。
*2つ目のテーマに移ります。「意思決定と脳科学について」です。(司会者)
*ヒナタ(N高2年)さんからの事前質問です。「自我、自意識などの自分を個たらしめる『核』のようなものは身体のどこにあるのでしょうか?そもそも存在しますか?自分は胸の中心にあるような気がしていると友人に話したら、彼は脳にあるような気がすると言っていました。」
中野先生:これは超良い質問ですね! これは実はどこにもないんです。自分の領域というのを確かめようとして、色々な実験を繰り返して、「ここが人間の意識の領域なのではないか?」「自我の領域なのではないか?」と追いつめて行って、いよいよ「ここがその領域の範囲かな?」と思われたところに、無いんですね。だから全部が自分とも言えるし、何なら自分と他者の境目を決めいている「方向定位連合野」と呼んでいる領域があります。頭頂葉と側頭葉と後頭葉のジャンクションみたいな場所です。その混ざる部分に「私」の境目を決める場所があるんです。この皮膚やこの部分は私だけど、ここは私ではないと決めている領域があるということは、ここを麻痺させれば自分の領域ボーダーがなくなるところ、「国境警備隊が今日はお休みです」みたいなことが起こるわけです。
実は自分の境い目というのはすごく曖昧で、脳が勝手に作っているんです。自我というものも、私たちは現代人、あるいは近代以降の人間だから、自我というものをすごく大事と思ってるかもしれないけれど、まやかしかもしれないんです。そんなものはないのかもしれない。でも仮にあると考えた方が便利に進む世の中なので、大事ということにされているけれど、近代以前の人間が本当にそう思っていたかどうかっていうのは分からないんです。もっと言えば古代人は集団意識で生きてたかもしれない、ということもあり得るんです。もしかしたら昔は自分というのは、ここになくて天にあるというふうに思っていた人も一定数いるのではないかと思います。今ある自分の状況、世界、基本的な価値観に、実は洗脳されてるのかもしれないですしね。そういう可能性についても、ちょっと考えてみると深い議論ができるかもしれません。
*あき(N高2年)さんからの事前質問です。「人間の意思決定や認識は人間の脳だけで起こっていることで、私たちが日々の生活を送っている世界は人間の脳内の世界での出来事という風に捉えています。先生はこのことについてどう思われますか?」
中野先生:これは80年代に流行った考え方ですね。脳科学がまだ大脳生理学とか言われていた時代は、身体は脳の乗り物であるという考え方が主流でした。脳内で全てが完結するという、唯識論の延長にある考え方ですね。脳がすべてのセンターで、あとはすべて表だということです。それに対してアンチテーゼを提示するような考え方も増えてきたんですね。例えば、強いポーズを取るとテストステロンが増えてやる気が出るとか、弱いポーズを取るとそれだけでストレスホルモンが増えて落ち込むとか、要するに脳の中だけの働きだと思われていたものが、身体からのフィードバックで変わるという研究が増えてきたんですね。表情筋の口角を動かして笑っている形を強制的に作るだけで面白く感じるとか、逆に口を尖らせる形にするとつまらなく感じるという、脳が身体に騙される現象というのが見つかってきたんです。必ずしも脳主導で私たちは動いてるわけではないのではという議論が出てきたんです。そうすると確かに人間の脳内世界で、色々私たちは見せ られているけれども、やっぱり全身でフィードバックを受けているんですね。
(中野信子先生の授業内容は、後編:https://presswalker.jp/press/35713に続きます。)
角川文化振興財団とドワンゴが取り組む【特別授業】とは?
「N高等学校・S高等学校(N/S高)」は、インターネットと通信制高校の制度を活用した新しい“ネットの高校”で、2016年4月にN高、さらに2021年にS高を開校しました。ICTツールを活用して自分が学びたい分野を効率的に学習できるプログラムや選べるコースなどの特長を活かし、生徒数は年々増加。2023年12月末時点で両校合わせて2万7千人を超え、2024年4月から通学コースのキャンパスは全国69箇所に展開します。また2022年10月には「世界最高の学校賞」イノベーション部門のTOP3にも選出されました。
この度、公益財団法人 角川文化振興財団は、N/S高生が日々の学習で活用しているN予備校(株式会社ドワンゴが提供する学習コンテンツ)を利用して、卒業後の進路を決めるための礎となる<「世の中のリアル」を伝える>を主眼に、未来に夢を抱くN/S高の生徒達に向けた【学園生のための特別授業】の構築に取り組むこととなりました 。
これまでもN/S高は、課外授業の一環として、各方面の著名人を招いての特別授業を行ってきましたが、今回は、さらにバージョンアップし、生徒達が大いに興味を抱くであろう豪華講師陣を選抜。普段の授業で身につける知識や技術を超えた、自分の進路への気づきや発心につながる人生観を伝える授業を目指していきます。
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公益財団法人角川文化振興財団
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