「室蘭地区Zekkeiプロジェクト」の開始について
室蘭観光推進連絡会議(会長:伊藤 鋭二・室蘭観光協会専務理事、所在地:室蘭市、以下:連絡会議)と国立大学法人北海道国立大学機構北見工業大学(学長:鈴木 聡一郎、所在地:北見市、以下:北見工大)、株式会社日立ソリューションズ東日本(取締役社長:石井 武夫、本社:宮城県仙台市、以下:日立ソリューションズ東日本)は、室蘭市における雲海の発生メカニズムと予測に関する共同研究を行う運びとなりました。
◆研究の背景と狙い
室蘭市は春から夏かけて雲海がよく発生することが知られており、地球岬や測量山展望台から眺める雲海の様子は市内のアマチュア写真家を中心に多くの方が撮影しています。しかし、雲海の発生は予想が難しく、これまでは勘や経験を元に撮影していました。
そこで、連絡会議では、室蘭の観光の原点でもある「景観」の価値を高める「雲海」を観光 資源として活用し、雲海を撮影する写真愛好家や絶景を楽しみたい観光客の誘客に繋がると考え、津別峠をはじめとする屈斜路湖周辺で雲海の発生メカニズムと予測に関する研究を行っている北見工大・社会連携推進センターの三枝昌弘准教授のグループ(北海道国立大学機構オープンイノベーションセンターにて実施している商農工融合による「Zekkeiプロジェクト」)と、日立ソリューションズ東日本と共同で雲海の発生予測に関する基礎研究を開始しました。
◆共同研究の概要
約10分に1回静止画を撮影する24時間運用カメラによって撮影された画像と、予測に必要な気圧配置、気温、風速、風向などの気象データの蓄積により、どのような気象条件で雲海が発生するかというデータを集めることから始めることで、室蘭地区における雲海発生メカニズムの解析及び予測アルゴリズムの検討を行います。
去る令和5年11月2日に、観測用カメラ1台と電源用のソーラーパネルを測量山展望台に取り付け、観測を始めました。カメラは明るい昼と暗い夜の両方を撮影することができるHDRレンズが取り付けられており、夜に発生する雲海も観測できるようになっています。
◆推進体制について
今回の共同研究では、連絡会議を事務局とし、北見工大が研究主体として観測機器及び予測プログラムの開発・運用を行い、日立ソリューションズ東日本は研究支援として観測データの共有などの基盤整備と観光DXの検討に向けたとりまとめを行います。
◆将来の展望について
今回の共同研究を通して、新たな観光資源として雲海の価値を高め、雲海を撮影・眺望したい人に活用してもらえる情報源として雲海予測を活用し、観光に関するDX化の推進やツアー商品の造成などに繋げ、観光地の活性化に資することを目指します。
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