省エネ基準の適合義務化。それでも性能に不安が残る理由

株式会社さくら事務所

2022.08.24 10:00

断熱に関する施工不良が約81%の住宅で発覚

業界初の個人向け総合不動産コンサルティング・ホームインスペクション(住宅診断)、マンション管理組合向けコンサルティングを行う“不動産の達人株式会社さくら事務所”(東京都渋谷区/社⻑:大⻄倫加)では、当社が発見した断熱に関する施工不良の事例と発生率について、サイト内にて公開いたしました。詳しくは下記コラムをご覧いただき、本件に関する取材やご質問がございましたらお気軽にお問い合わせください。

2022年6月、「改正建築物省エネ法」が成立し、公布日から3年以内に施工予定です。施工後に建てられる全ての新築住宅は、省エネ基準への適合が義務付けられます。そのため、現時点で断熱性に力を入れているハウスメーカーも多く、住宅購入者の目から見ても大きな検討要素となっています。しかし、当社で行っている、工事段階から検査を入れる「新築工事チェック」というサービスの検査結果から、「断熱」に限った部分で2019年には全体の75.7%、2020年には86.5%の確率で施工ミスが見つかりました。2年間の平均だと81.1%です。つまり、2025年度以降においても、断熱性能が基準を下回る新築住宅が市場に出ている可能性があるということを示しています。

当社が発見した断熱に関する施工不良の発生率

■発生率第1位! 68.9%

【断熱材が欠損している/隙間がある】

断熱材のカットが甘く、材料が欠損し、その結果配管や換気扇の周りに隙間が生じてしまうという事例が多く見られます。中には、断熱材の表裏が逆になっていたという事例も見られました。

 

■発生率第2位! 16.2%

【断熱材の厚さが足りていない】

断熱材には、壁に吹き付けるタイプの断熱材があり、その吹き付け断熱材を使った場合の事例です。決められた厚さ以上に膨らむように吹き付けるのが通常ですが、膨らみが足りない部分が見られ、結果として厚さ不足という問題が起きてしまっています。

 

■発生率第3位! 5.4%

【断熱材の仕様が図面と異なっている】

断熱材が、図面に書かれているものと現場で使用されているものとで異なるといった事例になります。使用された断熱材によっては、予定されていた断熱性能よりも低くなってしまう可能性もあります。

 

このような施工不良がおこってしまう背景として、一部の施工において数値的な基準が設けられていない、材料の不足や遅延によって急遽代替品を使用した、そもそもの検査体制が不十分である、などの要因があげられます。

 

詳しい解説はコラムでご紹介。 取材での解説もお受けしております!  
https://www.sakurajimusyo.com/guide/33432/

 

不動産の達人 株式会社さくら事務所■ https://www.sakurajimusyo.com/

株式会社さくら事務所(東京都渋谷区/代表取締役社長:大西倫加)は「人と不動産のより幸せな関係を追求し、豊かで美しい社会を次世代に手渡すこと」を理念として活動する、業界初の個人向け総合不動産コンサルティング企業です。1999年、不動産コンサルタント長嶋修が設立。第三者性を堅持した立場から、利害にとらわれない住宅診断(ホームインスペクション)やマンション管理組合向けコンサルティング、不動産購入に関する様々なアドバイスを行う「不動産の達人サービス」を提供、57,000組を超える実績を持っています。

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