【新刊】『黒川紀章のカプセル建築』大阪万博、中銀、別荘からカプセルホテルまで、思想と時代を関係者インタビューと写真で徹底解明!日英バイリンガルの決定版。

株式会社ATELIER OPA

2022.04.04 17:53

建築とデザインの書籍を発行するOpa Press(株式会社ATELIER OPA、東京都千代田区)は、2022年4月5日(火)に『黒川紀章のカプセル建築』(鈴木敏彦=文、山田新治郎=写真)を発売します。

■本書概要 カプセル建築とは何か?

建築家の黒川紀章(1934-2007)は日本を代表する建築家であり思想家です。昨今では、1972年に竣工した中銀カプセルタワービルの解体とカプセルの再利用が決まり、大きな話題を呼んでいますが、カプセル建築はこれだけではありません。著者の工学院大学教授の鈴木敏彦は、1984-1990年に黒川紀章建築都市設計事務所に在籍し、黒川紀章と共に仕事をした建築家です。始めに1969年のカプセル宣言を研究し、歴代のカプセル建築を整理しました。そして元所員で当時の設計担当者である阿部暢夫氏と茂木愛子氏に再会し、インタビューを行い、1970年の大阪万博のカプセルのパヴィリオンや、1972年の中銀カプセルタワービル、1973年の別荘カプセルハウスK、1979年のカプセル・イン大阪を徹底的に読み解きました。さらに、カプセルの再利用と今後の展開について、中銀カプセルタワービル保存・再生プロジェクト代表の前田達之氏にその熱意をうかがい、インタビューを収録しました。ノマド的ライフスタイルを50年前に予言していた黒川紀章の知られざる素顔や、カプセルホテルとして世界に普及していった経緯、イタリアのミラノ工科大学の提案するカプセルタワの再活用など、本書は日本から発信すべき主要な情報を日英併記で編集したカプセル建築の決定版です。

■撮りおろしオールカラー写真集

数々のモダニズム建築の撮影を手掛ける写真家の山田新治郎が、解体直前の中銀カプセルタワービルをはじめ、長男の黒川未来夫氏が保有するカプセルハウスKと、埼玉県立近代美術館所蔵の北浦和公園のカプセルのオリジナルの戸棚や窓や家具の詳細に至るまで撮り下ろしました。オールカラー見開きの美しい写真集に仕上がりました。

■本書のデザイン

鈴木敏彦の「本も建築だ」という意図から、丸窓のある本を造りました。厚手の表紙の丸窓から1969年のカプセル宣言の文字がのぞきます。「竣工写真」を山田新次郎が撮り下ろしました。デザイナーの舟山貴士は、背中の糸綴りが見えるコデックス装で物質感を、厚手の表紙のエンボス加工でカプセル建築を、そして黒と銀色のカバーで中銀カプセルタワービルの当時の近未来感を表現しました。メタボリズム建築(新陳代謝)の思想を、持続可能性のある書籍として長く手元に置くことができる豪華愛蔵本に仕上がりました。

■目次
□はじめに
 カプセル建築の系譜
 ホモ・モーベンスの住まい
□ギャラリー
 中銀カプセルタワービル、カプセルハウスK、埼玉県立近代美術館
□黒川紀章のカプセル建築をひも解く
 座談会(茂木愛子、阿部暢夫、黒川未来夫、鈴木敏彦)
 1969 カプセル宣言
 1970 大阪万博、タカラビューティリオン、空中テーマ館住宅カプセル
 1972 中銀カプセルタワービル
 1973 カプセルハウスK
 1979 カプセル・イン大阪
 2014 ナインアワーズ成田空港
 2021 ダンボールスリープカプセル
□中銀、その後
 中銀カプセルタワービルの解体後の展開 前田達之氏に聞く
 メタボライジング・メタボリズム マルコ・インペラドリ
 次世代のカプセル建築
□おわりにかえて 私と黒川紀章

■書籍情報
https://www.atelier-opa.com/cap.html
発売日:2020年4月5日(火)
定価:8,800円(本体8,000円+税10%)
出版社:Opa Press
発売:丸善出版株式会社
言語:日本語、英語
単行本:B5変型判、254ページ
ISBN-10:490839010X
ISBN-13:978-4908390104
寸法:18.2 x 2.7 x 23.1 cm
文=鈴木敏彦、写真=山田新治郎
編集・英訳:杉原有紀(株式会社ATELIER OPA)
作図:石間克弥
アートディレクション:鈴木敏彦
デザイン:舟山貴士(舟山制作室)
印刷所:シナノ書籍印刷株式会社
協力:株式会社MIRAI KUROKAWA DESIGN STUDIO
黒川紀章建築都市設計事務所
埼玉県立近代美術館

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