シニア社員の失敗体験を聞く「しくじりアカデミー」で若手社員に世代を超えた学び
シニア就業支援のシニアジョブが10月13日に開催したセミナーについて報告・公開
シニア就職支援の(株)シニアジョブ(本社:東京都新宿区/代表取締役 中島康恵/以下、シニアジョブ)は、新卒などの若手社員向けにシニア社員を含む先輩社員が「これまでのキャリアでのしくじり」を語る社内セミナー「しくじりアカデミー」を、2023年10月13日に開催しました。 元公務員の62歳の社員などが「これまでのキャリアでのしくじり」のほか、事前に要望のあった、転職活動時の苦労話や、転職先での序盤の苦労話なども含めて発表を行いました。
第1回 しくじりアカデミーの概要
「しくじりアカデミー」は、シニア向け就職支援を事業とするシニアジョブが、社員教育と社内交流を目的として、若手新人社員向けにシニア社員・先輩社員が「これまでのキャリアでのしくじり」を共有した社内セミナーです。
シニアジョブは、新卒を含め若手の社員が多くを占める一方、シニアの就職を支援する事業ドメイン下において自らもノウハウを蓄積し、雇用の枠を設ける目的で、50代以上のシニア社員も活躍しています。こうしたシニア社員が持つ経験は、若手社員の大きな糧となることから、新設ポストである戦略人事本部長に9月に就任した関岡央真の主導により、「しくじりアカデミー」が開催されました。
第1回目の10月13日は、元公務員の62歳社員のほか、前述の戦略人事本部長の関岡、営業部マネージャーの松澤裕介らが登壇し、それぞれのキャリアや転職での失敗や苦労話、それを乗り越えたことからの学びなどを語りました。その模様は、事前申込を経て参加した一部メディアにも公開されました。
- セミナー名: 第1回 しくじりアカデミー
- 日時: 2023年10月13日(金) 18:30〜19:30
- 会場: 株式会社シニアジョブ 本社オフィス
- 内容: 60代のシニア社員も含めたキャリアに関する「しくじり体験」の発表
- 参加者: ①シニアジョブ社員 ②事前に申込のあった報道・メディア関係者
元公務員の62歳社員による発表
元市役所職員で、現在62歳の杉山貴敏からは、公務員時代に長く経験した窓口業務の中でクレームを発生させてしまった失敗談が語られました。その体験から杉山は、十分な聞き取りを行わなければ正確な案内ができないこと、速度など相手の話し方の特徴に自身が合わせることで、聞き取りの精度が高まる気づきなどが語られました。
また、キャリアの早い時期から定年後のキャリアについて考え、意識していたこと、しかし、実際に定年・再任用を経た退職後の転職活動では、自らのキャリアと経験を活かせるシニア向け求人が少なく、困難を極めたことなどが発表されました。
<杉山の発表、質疑応答要旨>
- 定年後のキャリアについて、早くから考え、意識していた
- 退職後の就職活動では清掃の仕事などしかなく、自分に合った仕事を見つけるのに苦労した
- 窓口業務でクレームに発展し、十分な聞き取りがなければ正確な案内ができないと感じた
- 速度など相手の話し方に合わせることで、聞き取りの精度が向上する
- 定年まで公務員を続けた原動力は、つらい時に支えてくれた先輩とつらさを乗り越えた体験
<杉山のプロフィール>
現在62歳。2023年まで40年近く、公務員として活躍。定年後、再任用期間を経て退職。その後、これまでのキャリアで培ったスキルを活かせる仕事を探す中で、シニアジョブのテレホンアポインター(営業)の仕事に出会い、2023年6月より現職。趣味はバンド活動で担当はGt.
9月ジョインの戦略人事本部長による発表
新設ポストの戦略人事本部長として招聘され9月に就任した関岡央真からは、前職の人事担当の経験の中での失敗が語られました。新米人事として“尖っていた”時代の関岡は、自らが楽しいと感じる仕事を主軸に据え、それ以外を重視しなかったことでミスやトラブルが発生し、社内での評価を下げた体験を述べました。その際の関岡の解決策「当たり前のことを、当たり前にやろう」が、最終的に採用の場面でも成果を生み、それが前職だけでなく、9月からのシニアジョブにおいても成果につながっていることが示されました。
また、シニアジョブへの転職のきっかけとして、関岡の実父が定年を迎え、自らの縁をもとにまったく未経験の営業職として転職を遂げ、大きな営業成績を上げるに至ったエピソードから、シニア活躍の可能性に目を向けることになったとも語りました。
<関岡の発表、質疑応答要旨>
- 新米人事の時代、自らが楽しい仕事を重視したところ、失敗
- 「当たり前のことを、当たり前にやろう」とした結果、採用等での成果も大幅向上
- 「当たり前」の実践は、9月からのシニアジョブでの活動でも実績につながっている
- 実父が定年後に未経験の営業に転職し成果を上げたことがシニア転職に目を向けるきっかけに
- 人事の印象と会社の実態の乖離を防ぐため、会社のマイナスの情報もすべて正確に伝えている
<関岡のプロフィール>
大学卒業後、テレビ局系列の制作会社に入社。報道・情報番組の制作に携わる。2017年から株式会社モバイルファクトリーに採用担当として入社。新卒を中心に採用活動を行うほか採用広報も兼務。「モバファク 新卒ドラフト」などのユニークな採用を行うなど、営業職からエンジニア職まで幅広い職種の採用を経験。2023年9月より現職。潔癖症で東京中の綺麗なトイレを調べた体験から、型番ごとの特徴まで語れるトイレマニアに。
飲食、ブライダル、人材と異業種を渡り歩いた営業部マネージャーによる発表
中途採用から営業部マネージャーとなった松澤裕介からは、前職のウェディングプランナー時代の失敗体験が語られました。タスク管理ができないことで、スケジュールに深刻な影響のある失敗が相次いだという松澤は、アナログなものを含め、様々なタスク管理方法を試しては失敗し、最終的にデジタルでのタスク管理によって失敗を激減させたことを発表しました。シニアジョブでは入社時点で既にデジタルツールによるタスク管理が徹底されていたことで、大きな失敗なく成長できたそうです。
シニアジョブ入社時にどのように新環境に適応したかという質問には、「前職よりも楽になった部分が多かったのが幸いした」「あっという間で意識していない」とも語った松澤ですが、目の前のタスクへのチャレンジと工夫を続けることにも言及していました。
<松澤の発表、質疑応答要旨>
- 前職のウェディングプランナー時代はタスク管理ができないことによる失敗が多かった
- 様々なタスク管理方法を試し、最終的にスプレッドシートによるデジタル管理が効果的だった
- タスクが管理できたことで失敗が減り、顧客にしっかり向き合うことで成果につながった
- すべての業務や自身の成長のためにもタスク管理は最重要である
<松澤のプロフィール>
大学卒業後、ブライダル業界に就職。今後の自身のキャリアプランを考えながら転職先を探す中で、ブライダルと同様に転職が「人生の大きな転機となり、左右する」ポイントであると考え、その支援をする人材業界を目指す。2021年1月シニアジョブ入社。『ONE PIECE』のことなら何でも語れるワンピマニア。
戦略人事本部長 関岡央真のコメント
私が9月にシニアジョブにジョインした際、面白い環境であり、シニアジョブの価値の一つと感じたことは、新卒を中心とした過半数を占める20代の社員と、50代60代の社員とが、同じ一つの空間で一緒に溶け込んで仕事をしている風景でした。良い意味で上下の関係ではないフラットな立場の若手とシニアの交流は、様々な可能性につながると思いました。
一方で、互いの仕事ぶりなどは間近で見られるものの、シニアのこれまでの人生経験や体験などに触れる機会は少なく、それを新人に伝えることで大きな学びになると思い、今回の企画「しくじりアカデミー」を開催しました。
実際に開催した結果、前半の発表では新人からも積極的な質問が出され、また、後半の交流では新人が自ら積極的に交流している光景があり、思った以上に「しくじりアカデミー」が刺激になった様子で嬉しかったです。
次回開催については未定ですが、シニアのキャリア体験や人生経験が若手を含めた様々な学びの機会になることは確実なため、対象や内容の拡大も含めて検討していきたいと思います。
株式会社シニアジョブについて
50歳以上のシニアに特化した人材紹介、人材派遣、転職サイトの各サービスを提供する会社です。学生起業家出身である代表取締役の中島が、人材不足にも関わらずシニアの就職が困難であるという社会課題に気づき、その解決をライフワークとするべく業種転換。徹底した効率化とスピードによって、シニアの総合人材会社としてそれぞれ延べ8万件を超える求職者と求人企業が登録。
【会社概要】
代表 : 代表取締役 中島 康恵
本社 : 東京都新宿区大久保2丁目5−22セキサクビル8F
URL : https://corp.senior-job.co.jp/
事業内容 : シニアの人材ビジネス提供
運営サイト:
シニアジョブ: https://seniorjob.jp/
シニアジョブエージェント: https://senior-job.co.jp/
シニアタイムズ: https://senior-job.co.jp/magazine/
本件に関するお問い合わせ先
株式会社シニアジョブ 広報部 安彦(あびこ)
TEL:080-4107-5851 e-mail:m-abiko@senior-job.co.jp
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