【インタビュー】「検診センターの看護師を辞めたい 」先輩看護師にインタビューで働き方調査
モードメディア・ジャパン株式会社が運営する国内最大級の女性向けメディア「Glam」(https://www.glam.jp/)は、健診センターの看護師の働き方を把握するために、インタビュー調査を実施しました。
【調査概要】
- 調査名:健診センターの看護師の働き方調査
- 調査形式:インタビュー
- インタビュイー:井上さん(仮名)
- インタビュアー:GLAM編集部
- 調査期間:2023年8月21日
【インタビュイー紹介】
- 検診センターに4年勤務
- 大学病院や整形外科としても活躍
- 看護師としては17年のキャリア
【引用に関する注意事項】
以下の内容や画像を引用する際は、次の対応をお願いいたします。
- 引用元として「GLAM」と明記すること
- 「GLAM」の関連記事(https://www.glam.jp/post-250865/)へのリンクを設置すること
【インタビュー内容】
1.看護師を辞めたいと思ったことはありますか。
何度もあります。
2.看護師を辞めたいと思う理由を教えてください。
業務量が多いことです。
3.辞めたいと思う具体的な理由を教えてください。
私は救急指定病院の病棟勤務をしていました。そのため、急患の入院、緊急手術がとにかく多かったです。
定時に仕事が終わるようスケジュールをたてて業務に取り掛かるのですが、急患受け入れ、それに伴う検査、手術で時間を取られてしまいます。
どんなに頑張っても仕事が終わらないときは本当に辞めたくなりました。
また、地域柄超高齢の患者が多く、認知症の方もたくさんいました。
認知症により病識のない患者への治療は大変でした。
点滴の自己抜針、ベッド柵を乗り越えて転落、徘徊による転倒、不穏、せん妄による暴力行為など。
こちらの想像をこえたアクシデントが続くと辞めたくなりました。
4.逆に看護師になってよかったと感じた経験はありますか。
人と関わることができることです。
スタッフだけでなく、患者と関わることで楽しい気持ちやうれしい気持ちの共有ができます。
また、悲しい気持ちや辛い気持ちも共有することができます。
こういったことを必要ないと思う人もいるかもしれませんが、人は社会の中でしか生きられません。
そこには必ず人が存在します。人と関わらないと人は生きていけません。
看護師の仕事は必然的に人と関わることができるのが最大のメリットだと思います。
あとは、体調が悪くなっても自分の職場で相談や医師に診察してもらうことができる(もちろん医療費は支払います)、シフト制だと平日に銀行に行ったりできることがよいと思いました。
5.「今の職場環境が辛く、辞めたいと思っているが、看護師自体は続けたい」という方に向けて、どのような職場であればおすすめできそうですか。
職場環境は働くうえで大切です。今働いている環境にデメリットが多いのであれば転職することを視野にいれることをおすすめします。看護師にはさまざまな働き方があります。例えば、総合病院や大学病院の病棟、外来、手術室、クリニック、透析センター、献血センター、企業や自治体の看護師、保育所、健診センター、老健施設、デイサービス、訪問看護など。
また、キャリアアップも視野にいれると認定看護師や専門看護師になり、自分に特化した部門で能力を発揮するといった方法もあります。
さらに、雇用形態も正職員、パート、派遣などさまざまです。
転職をするうえで就職する職場がどんなところである所かを知っておく必要があります。
福利厚生、職場理念、どのような医療を行っているのか、病床数はどれくらいなのか、どれくらい看護師の人数がいるのか、教育制度は整っているのかなど、情報収集しておくことをおすすめします。
また、企業や自治体などで働く場合は、どのようなことを看護師が担っているのかなどを知っておく必要があるでしょう。
これらの情報は、ハローワークの情報や転職情報サイトなど参考にすることで情報収集が可能です。
6.職場を選ぶうえで大切にしたほうがいい点を教えてください。
職場を選ぶ上で一番大切なことは、「自分が看護師として何がしたいか」「何を目的に働くのか」「自分が生きるうえで『働くこと』がどうであるのか」などを明らかにしておくことです。
それを軸に職場を選ぶことをおすすめします。
ある一つの分野を極めたいのであれば、認定看護師や専門看護師などになることも視野に入れてもいいのかと思います。
また、自分の体調や体力に自信がなく夜勤をすることに抵抗がある場合は、日勤業務しかないクリニックや診療所などが選びやすいです。
健診センターや企業、自治体なども夜勤はありません。しかし、都道府県によっては求人数が少ないです。
また、健診センターはバスで企業を回る巡回健診もあります。その場合は、朝が早いことが多く、出張もあります。
子育て中の方で子供を見てくれる人がいない場合は難しいかもしれません。
また、働き方重視で職場を選ぶ場合は、派遣会社に登録することもおすすめです。
派遣看護師は、自分の都合でシフトを選べたり、夜勤専属になったりすることも可能です。
また、派遣会社によってはツアー看護師や子供の合宿同伴看護師などのめずらしい仕事もあります。このように、看護師の働き方はたくさんあります。同じ職場で働き続けると、その経験年数に比例して責任も重くなります。
また、病院やクリニックなど「診療」「治療」をする職場は人の命に直結する重大な責任があります。
しかし、それ以外の職場が決して責任がないというわけではありません。
診療にともなう責任がストレスになるのであれば、病院やクリニックなどではない職場を選択すればいいのではないでしょうか。
人間関係は、働きださないと実際のことはわかりません。
「この職場は仲がいいよ」と口コミで聞いていたとしても、自分には合わない可能性があります。
働くうえで、自分も人に心を開き、コミュニケーションを取る姿勢を持つことで良好な人間関係は築きやすくなると思います。
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