【動画販売中】さくらフォレスト措置命令「分かったことすべて話します!」 届出表示に対する「事後チェック」はなぜ生まれたのか?
今年6月30日、通信販売会社さくらフォレスト(株)(福岡市中央区、髙島励央社長)に消費者庁が措置命令を出しました。この命令は、「逸脱表示」にとどまらず、研究レビューに基づく「届出表示」にまで及んだのです。対象の2商品は即日撤回届けを提出しましたが、消費者庁は、2品と同一の機能性関与成分で、同じ科学的根拠に基づく届出を行っている商品88件に対しても再点検を求めました。ウェルネスニュースグループではこの問題について、いったい何が問題だったのか、これからどうすればよいのか、座談会を通じて詳しく解説し、今後の道しるべを示したいと考えます。
<措置命令の根拠は?>
措置命令当日の記者会見で消費者庁は、機能性関与成分DHA・EPAを配合した商品について、「提出された届出資料の中で報告されている30報以上の論文のほとんどで、商品に示された含量の2倍以上の含量で検証されていた。少ない量でもOKとする論文もあったが、他方、同程度の否定的論文もあった」と指摘しています。
モノグルコシルヘスペリジンについては、「血圧を下げる根拠資料について、しょうゆに関して、減塩しょうゆに置き換えた場合の減塩効果を前提とした論文だった。減塩による効果とモノグルコシルヘスペリジンを併用した場合に血圧を下げる効果が認められるという検証結果のデータだった。本来、減塩効果についても加味すべきところ、(提出された)根拠資料では、同成分を含有するサプリメントを単独で使用した場合の効果を裏付けるものとは認められない。血圧を大きく下げる効果という表示も根拠資料では認められない」――などと説明しました。
また、LDLコレステロールを抑制するというヒドロキシチロソールについては、「提出された根拠論文では、試験群とプラセボ群のLDLコレステロールの酸化抑制の有意差を比較したデータが出てくるが、評価方法が不適切」と言います。
以上から、3成分のいずれも、合理的根拠を客観的に裏付ける資料とは認められなかったと結論付けたのです。
<震撼する業界、80件が撤回へ>
機能性表示食品の届出公開後に論文の質や研究レビューを不適切とし、措置命令が下されたのは今回が初めてのことで、業界は震撼しました。一方、形式的なチェックしか行わないとする消費者庁食品表示企画課と表示対策課のダブルスタンダードではないかと、批判する声も上がっています。
7月27日、消費者庁は「機能性表示食品に対する景品表示法に基づく措置命令を踏まえた食品表示法の対応について(情報提供)」とする書面とともに、同日までに撤回されていない商品73件を社名、電話番号なども合わせて公表しました。15件はすでに撤回を表明。さらに8月17日、80件が撤回の申し出を行っているとして、撤回を拒んでいる8件とともに公表しました。今後、撤回はさらに増えることが予想されます。
<消費者庁「事務連絡」の1例>
1例として、編集部が入手したオリーブ由来ヒドロキシチロソールに関する研究レビューについて、消費者庁が事業者に宛てた事務連絡を紹介しましょう。機能性表示食品の機能性を示す資料について確認したい事項があるとして、下記の確認を求めています。
「研究レビューで採用した論文(臨床試験(ヒト試験))の試験デザインに不備があるものが含まれていないか」、「1日当たりの摂取目安量5.25㎎と同量の試験結果である論-3は、酸化LDLコレステロールの有意な低下が認められたのは、摂取後30分後および4時間後の時点のみだが、いずれもベースライン(摂取時)がプラセボ群より被験食摂取群の方が低いことが影響している可能性がある。これらを踏まえても、totality of evidenceの判断が適切になされているといえるか」
いったい何が問題だったのか? これについては、業界団体からも今まで、これといった処方箋は示されていないようです。
<届出の見直しについて、処方箋のヒントを示す>
ウェルネスニュースグループ(WNG)では、東京大学名誉教授で「食の信頼向上をめざす会」代表の唐木英明氏と、日本獣医生命科学大学名誉教授でASCON科学者委員会元委員長の鈴木勝士氏をお迎えし、今回の措置命令の核心に迫ります。問題となった商品の届出資料に使用された全論文をつぶさに検証し、問題とされた届出資料の瑕疵を洗い出します。
「消費者庁が何を問題にしたのか?」、「消費者庁はなぜ論文にさかのぼったのか?」、「措置が与える将来的な影響は?」、「届出の見直しは可能か?」、「これからどうすればよいのか」――8月2日に収録した緊急座談会の模様を公開します(所要時間:1時間32分)。
WNGが行った事業者へのアンケート調査の中間報告も交えながら、事業者の疑問に対し、消費者庁が事業者に求める「生の声」もお伝えします。さらに、視聴者の皆さんからの個別の相談にも可能な範囲で対応させて頂きます(有料)。
<動画概要>
テーマ
座談会で解説「6・30措置命令」とは何か?
パネラー
東京大学名誉教授 食の信頼向上をめざす会代表・唐木 英明 氏
日本獣医生命科学大学名誉教授 ASCON科学者委員会元委員長 鈴木 勝士 氏
司会:株式会社ウェルネスニュースグループ 代表取締役 田代 宏
<申込方法>
〇WNG会員:無料でご覧いただけます。会員の方のお申込はこちらから。
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〇一般:5,000円で販売いたします。一般の方のお申込はこちらから。
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関連動画:措置命令記者会見アーカイブ
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