災害に備える新たな心理インフラ:予兆反応モデルによる社会実装

一般社団法人パラダイス・バード

2025.08.14 11:24

災害時の「心の備え」を見える化 新心理モデル「予兆反応モデル」を公開 ~パニックや不安を防ぐ4ステップの行動指針~

一般社団法人パラダイス・バードは、このたび、災害や社会的危機に直面した際の心理的反応を分析し、パニック行動を未然に防ぐための新たな心理的フレームワーク「予兆反応モデル」を発表しました。 このモデルは、災害直前・直後に人々が無意識に示す心身反応を4つの段階で体系化。従来の災害対策が物理的な備えに重点を置く一方、このモデルは平時からの「心の備蓄」を提唱することで、冷静な対処行動を促し、災害時の二次的被害の低減を目指します。 認知行動療法などの既存の心理学理論と統合可能なこのモデルは、学校教育や地域社会、職場など多岐にわたる場面での応用が期待されており、都市型社会における新たな「心理的インフラ」として機能することを目指します。本モデルは、人々の感情的な混乱を防ぎ、不確実性の高い現代社会におけるレジリエンス(精神的回復力)向上に貢献します。

【概要】
一般社団法人パラダイス・バード(代表理事:小園麻貴)は、災害や危機的状況における人々の心身反応を4段階に整理した新しい心理モデル「予兆反応モデル」を発表しました。本モデルは、不安障害支援の現場で得られた実践知をもとに開発され、災害発生前後に起こりやすい心理的変化を“見える化”します。これにより、個人・地域・組織が冷静な判断を行い、不安やパニックを予防するための具体的指針として活用できます。

【背景】
地震や豪雨、感染症の流行など、私たちの生活は不測の事態と隣り合わせです。こうした状況で生じる混乱や不安は、被害を拡大させる一因となります。しかし従来の防災対策は、物資や避難行動の準備に偏り、「心の備え」について体系的に学ぶ機会は限られていました。
パラダイス・バードは、この課題に対応するため、10年以上の臨床支援経験をもとに、人が危機の“予兆”を感じたときにどのような心理反応を示すのかを整理・モデル化しました。

【予兆反応モデル:4つのステップ】

  1. 刺激の知覚(予兆)
     異常気象、報道、SNSなどから危機の兆候を感じ取る段階。

  2. 脅威の過大評価
     不安が膨らみ、思考が偏る(破滅的な想像や誤情報の信頼など)。

  3. 不適応行動/情動反応
     買い占め、避難拒否、SNS過信、攻撃的言動などの行動が出やすくなる。

  4. 結果と意味づけ
     後悔、自己正当化、または誤った学習が定着する。

【活用方法】

  • 学校・自治体の防災訓練に心理教育として導入

  • 職場のBCP(事業継続計画)に組み込み、従業員のメンタルケアを強化

  • 高齢者・障害者支援現場での不安予防教育

  • 一般向けワークショップやオンライン講座での活用

【今後の展開】
当法人は、この「予兆反応モデル」を防災・危機管理教育の現場で広く活用できるよう教材化し、ワークショップや研修プログラムの開発を進めてまいります。また、教育機関や自治体との連携を通じて、本モデルを社会の新たな「心理的インフラ」として普及させ、「心の備蓄」という概念が社会全体に根付くことを目指し全国の学校・自治体・企業向けに提供していきます。また、地域防災計画への組み込みを目指し、学術的検証と普及活動を進めます。

【本件に関するお問い合わせ先】
一般社団法人パラダイス・バード
Email:paradisebird.counseling@gmail.com
公式サイト:その先の笑顔につなぐ - 一般社団法人パラダイス・バード

予兆反応モデル:予兆反応モデル | paradisebird

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