＼多様なライフスタイル寄り添う、共生型ファッション POPUP開催／

関東初となる今回は、「自由を着る。」を掲げるボーダレスファッション［a.ladonna.+（アラドナプラス）］（https://www.aladonna.co.jp ）をはじめ、感覚過敏の視点から肌ざわりにこだわった下着［ouca（オウカ）］（ https://www.ouca.life ）、着脱がしやすく快適に過ごせるリラックスウェア［Canae（カナエ）］（ https://naokakeru.com）、片手で履ける靴やサンダル［Mana'olana（マナオラナ）］（https://manaolana.jp）など、身体や感覚の違いに寄り添った多彩なアイテムが並びました。

　また、髪があってもなくてもおしゃれを楽しめる帽子［N HEAD WEAR（エヌヘッドウェア）］（ https://naokakeru.com）や、締め付けず身体にやさしくフィットする特許素材のレギンス［Panfree®︎（パンフリー）］（https://lucindustry.com）、片手でも使いやすいバッグ［n=1（エヌワン）］（https://lucindustry.com）など、機能性とデザインを兼ね備えたブランドも出店。店頭ディスプレイには、車椅子でも簡単に着られる締め付けの少ないドレス［Campanella（カンパネルラ）］（https://campanella.info）をはじめ、各ブランドのアイテムが展示され、来場者の注目を集めていました。

ワークショップ開催報告

初日のトークショーには、視覚障害者の社会起業家・成澤俊輔さんと、筋ジストロフィーのシンガーソングライター・小澤綾子さんが登壇。進行は、NiCHI共同代表の布施田祥子が務めました。

　成澤さんは、「僕にとってファッションは、会話の扉なんです」と語り、見えないからこそあえて金髪やカラフルな服装を選ぶことで、「その服、素敵ですね」「どうして金髪？」と声をかけられる場面が生まれるという自身の体験を紹介。こうした行動を「積極的受身」と表現し、装いが人との関係を築くきっかけになることを伝えました。

　小澤さんはこの日、高島屋のバッジをつけて、初めてPOPUPの「1日店員」として店頭に立った経験を披露。「お客さんに自然に声をかけてもらえた」と満面の笑みで語り、「“かわいそう”じゃなく“おしゃれですね”という言葉が、対等な関係の入口になる」と続けました。

　さらに2人は、遠隔ロボットを活用した接客や成澤さんがファッションショーに参加した経緯に触れ、ファッションが就労や社会参加の選択肢を広げる実例を紹介。布施田から、「おしゃれをしたいという気持ちは、誰にでもある。当たり前のことが、障害の有無にかかわらず叶えられる社会にしたい」と語り、インクルーシブファッションの意義を提示しました。

  ＜一般社団法人NiCHI　概要＞

　NiCHIは、「誰もが⼼地よく⾃分らしくいられる社会の実現」を目指し、インクルーシブな視点で多様な選択肢を提案する団体です。今後も展示会やインクルーシブヨガなどのイベント、また企業研修や講演会の開催により、より多くの人が心地よく暮らせる社会づくりを推進してまいります。

◆Vision 「ひとりから、みんなのデザインへ」NiCHIが掲げるのは、インクルーシブデザインの考え方を社会に根付かせること。ひとりの視点を起点に、多様な人が心地よく共存できるデザインを共創し、どんな人にとっても優しく、あたたかい社会をつくることを目指しています。

◆Value　ファッションを起点に、インクルーシブな視点で「人と人」「人と企業」をつなぎ、心地よくつながれる仲間と共に、人生を楽しむための選択肢を広げていきます。ライフスタイルや働き方に多様性が認められる今、NiCHIはその橋渡し役として、社会に新しい価値観と可能性を提案してまいります。