コロナを契機にお酒の飲み方は変わった?|お酒の飲み方に関する調査
株式会社マーケティング・リサーチ・サービス(本社:東京都豊島区、代表取締役:岩川恵理子)は、「お酒の飲み方に関する調査」を実施し、マーケティング情報メディア『digmar(https://digmar.jp/)』に調査結果を公開致しました。
コロナ禍(2020年~2023年頃)では、飲み会や食事会など人が集まる場が自粛を余儀なくされ、飲食店は休業や時短営業の措置を取ることも多く、業界全体に大きな影響を与えました。こうした状況を受けて、「リモート飲み」など自宅で飲む機会が増えていたかと思います。
新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが「5類感染症」に移行してから2年弱経過し、現在は飲食店も通常通り営業しています。
そのような環境の変化に伴い家や外でお酒を飲む頻度は、コロナ前と比較して何か変化はあったのでしょうか。また、コロナ禍で自宅での飲酒機会が増えたことにより、選ばれるお酒の種類に変化があったかもしれません。
そこで今回は、現在と「コロナ流行前(2019年以前)」のお酒を飲む頻度やお酒の種類、一緒に飲む人についてアンケートを実施しました。
調査結果の詳細は「こちら」をご覧ください。
【調査概要】
調査手法:インターネットリサーチ
調査対象:26~69歳の男女(インターネットモニター)
調査期間:2025年2月5日~2月6日
有効回収数:667名
調査主体:弊社(株式会社マーケティング・リサーチ・サービス)
【point】
・お酒を飲む頻度は現在とコロナ前で変化が見られなかった。
・現在はコロナ前に比べて「家飲み」(自宅や友人宅等)の頻度がやや増えた。
・「家飲み」の頻度が増えたお酒1位は「缶ジンソーダ・缶ジントニック」。
・「家飲み」でお酒を一緒に飲む人について、男性は「自分1人」、女性は「家族と」の割合が高かった。
お酒を飲む頻度
設問1:あなたはどのくらいの頻度でお酒を飲んでいますか。

現在と「コロナ流行前(2019年以前)」のお酒を飲む頻度について聞いてみました。
お酒を飲む人の割合(「週に7日」~「4~6か月に1日」の合計)は、現在が60%、「コロナ流行前(2019年以前)」は59%と変化は見られませんでした。
結果を週に1日以上お酒を飲む割合(「週に7日」~「週に1~2日」の合計)で見ると現在が45%、「コロナ流行前(2019年以前)」は44%という結果となり、ほとんど変化はありませんでした。
「自宅」や「友人等の家」でお酒を飲む頻度
設問2:あなたは、「自宅」や「友人等の家」でどのくらいの頻度でお酒を飲んでいますか。

現在と「コロナ流行前(2019年以前)」の「自宅」や「友人等の家」でお酒を飲む頻度について、それぞれ家飲みをしている・していた人を対象に聞いてみたところ、家飲みをする人の割合(「週に7日」~「4~6か月に1日」の合計)は、現在が82%、「コロナ流行前(2019年以前)」は79%でした。また、週に1日以上家飲みをする人の割合(「週に7日」~「週に1~2日」の合計)で見ると現在が60%、「コロナ流行前(2019年以前)」が54%となり、コロナ後の現在の方がやや高くなっていました。
「居酒屋などの飲食店」でお酒を飲む頻度
設問3:あなたは、「居酒屋などの飲食店」でどのくらいの頻度でお酒を飲んでいますか。
現在と「コロナ流行前(2019年以前)」の「居酒屋などの飲食店」でお酒を飲む頻度について、それぞれ外飲みをしている・していた人を対象に聞いてみたところ、月に1日以上と回答した割合は現在が34%、「コロナ流行前(2019年以前)」が37%となり、現在の方がやや低くなっていました。
「自宅」や「友人などの家」で飲むお酒の種類
設問4:あなたが「自宅」や「友人などの家」でお酒を飲む際、どのような種類のお酒を飲んでいますか。以下について、それぞれすべてお答えください。(複数回答)

現在と「コロナ流行前(2019年以前)」の「自宅」や「友人などの家」でお酒を飲む際の種類について聞いてみました。
現在、家で最も飲まれているお酒は「ビール・発泡酒」で74%、次に高かったが「缶チューハイ」で55%、3番目に高かったのは「ワイン」で30%でした。「コロナ流行前(2019年以前)」のTOP3も「ビール・発泡酒」73%、「缶チューハイ」57%、「ワイン」30%となっており、コロナ前後で上位の順位に変化はありませんでした。

結果を男女別で見てみたところ、「ビール・発泡酒」「焼酎」「ウイスキー」は男性の方が20%近く高い結果となりました。
一方「ワイン」「梅酒・果実酒」は女性の方が10%弱高い結果となりました。
お酒の種類別 現在と「コロナ流行前(2019年以前)」での家で飲む頻度の変化
設問5:前問でお答えいただいた以下のお酒は、「現在もコロナ流行前も、家でお酒を飲む際に飲む」とお答えいただいていましたが、そのお酒を飲む頻度は現在と「コロナ流行前(2019年以前)」で変化しましたか。

次に現在と「コロナ流行前(2019年以前)」での家で飲む頻度の変化について、お酒の種類別に見てみました。「飲む頻度が増えた」という割合が最も高かったのは「缶ジンソーダ・缶ジントニック」で50%、次に多かったのは「缶ハイボール」で33%、3番目に高かったのは「ジン」で24%となっていました。特に男性は「缶ジンソーダ・缶ジントニック」が増えたと回答した割合が57%と高かったです。
「自宅」や「友人などの家」で飲んでいる缶チューハイのフレーバー
設問6:現在、あなたが「自宅」や「友人などの家」でお酒を飲む際に、飲んでいる缶チューハイのフレーバーをすべてお答えください。(複数回答)

「自宅」や「友人などの家」でお酒を飲む際に、飲んでいる缶チューハイのフレーバーについ聞いてみたところ、最も高かったのは「レモン」で77%、次に高かったのは「グレープフルーツ」で55%、3番目に高かったのは「ぶどう」で34%でした。
お酒を一緒に飲む人
設問7:現在、あなたがお酒を飲む際、誰と一緒に飲みますか。以下について、それぞれすべてお答えください。

「自宅や友人などの家でお酒を飲む際」と「居酒屋などの飲食店でお酒を飲む際」に一緒に飲む人について聞いてみたところ、「自分1人だけ」と回答した割合は「自宅や友人などの家でお酒を飲む際」の方が35%高い結果となりました。
また、「友人・恋人と」「職場の同僚・上司と」と回答した割合は「居酒屋などの飲食店でお酒を飲む際」の方が25%以上高くなっていました。

「自宅」や「友人などの家」でお酒を一緒に飲む人について結果を年代別で見てみたところ、「自分1人だけ」の割合が最も高かったのは30代で他の年代よりも10%近く高くなっていました。
「家族と」と回答した割合が最も高かったのは40代で56%、最も低かったのは20代で38%という結果となりました。
一方20代は他の年代と比較して唯一「家族と」よりも「友人・恋人と」の方が高くなっており、45%でした。

男女別に見てみたところ、家飲みをする際「自分1人だけ」と回答した割合は男性の方が34%高い結果となりました。
一方「家族と」と回答した割合は、女性の方が37%高くなっていました。
まとめ
今回はお酒にまつわるコロナ前後での消費者行動の変化についてアンケートを行いました。
現在と「コロナ流行前(2019年以前)」でお酒を飲む頻度の違いはほとんど見られませんでした。しかしながらお酒を飲む場所別に見ると、「自宅」や「友人等の家」で飲む頻度は現在の方が高くなっており、反対に「居酒屋などの飲食店」で飲む頻度はやや下がっていました。
コロナ後も在宅勤務を続けている人がいることや会社での飲み会が減ったことなども一因となり、コロナ禍で増えた自宅での飲酒機会は、コロナが明けた現在でもなお多いのだと考えられます。
お酒の種類別の家で飲む頻度の変化については、コロナ前後で飲む頻度が最も増えたお酒は「缶ジンソーダ・缶ジントニック」で5割の人が増えたと回答していました。「缶ハイボール」も3割以上の人が増えたと回答しており、「家飲み」は缶のお酒がメインであると考えられます。
また「自宅」や「友人などの家」でお酒を飲む際の種類については、男性と女性で結果が異なっており、具体的な種類としては、「ビール・発泡酒」「焼酎」「ウイスキー」が20%近く男性の方が高くなっていました。
お酒を一緒に飲む人について年代別で見ると、家では「自分1人だけ」が全年代で高い結果となり、居酒屋など外で飲む際は、「友人・恋人と」が最も高くなっていました。
また男女別に見ると「家飲み」においては、男性は「自分1人で」、女性は「家族と」が最も高くなっており、「外飲み」では男女ともに「友人・恋人と」が高くなっていました。
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